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ソメイヨシノの身代金

概要

これは物語のアイディアを描いたものです。
不完全だったり、設定に矛盾があっても、アイディアだから、まあ、こんなものかな、と思っていただけると幸いです。
アイディアですので、これを元に何かを創作されても問題ありません。
ただ、参考になったよ、とお知らせ頂けると嬉しいです。
おっと、書き終わってみたらショートショートになってました。

あらすじ?

内閣諜報室にとある連絡が入る。あるハッカーからの身代金の要求メッセージだった。
「ソメイヨシノを預かった。身代金を要求する」
主人公は何の事だと、眉を顰めたが、添付してある資料を解読して驚く。桜のソメイヨシノに感染して枯死させるウィルスの設計図だった。しかも、空気感染する。
「つまり、犯人はこのウィルスをばら撒いて日本国中のソメイヨシノを全滅できる、と言っている訳です」
ソメイヨシノは元々1本の木からの接木で数を増やした。クローンである。枯死させるウィルスが蔓延すれば全滅は必至だ。
「しかし、奇妙じゃないか」
「ええ」
「身代金の金額が、ソメイヨシノ全滅でのマイナスの経済効果から推察してあまりにも少なすぎる」
「おそらく犯人は機密保持費で対応できるくらいを要求しているのかと」
「応じやすいようにか」
こうして、犯人の要求通り、身代金は支払われ、ウィルスがばら撒かれる事は無かった。
しかし翌年、また、同じメッセージが届く。
「ソメイヨシノ延命のサブスク更新が来ました。昨年同様のお支払いをお願いします」
しかし、犯人が同じ手段を講じる事は予想されていた。既にウィルスに対しての対抗策が練られていた。
しかし、メッセージの続きにはこう書かれてた。
「ウィルスも更新され、以前のウィルスにへの対処方法は無意味です」
会議室に静寂が訪れた後、主人公は言った。
「これは機密保持費扱いでなく、農林水産省所轄の案件として予算化する事を提案します」
もちろん農水省は猛反対。そしてどこの省庁も予算を出したくない本音を隠した攻防戦が展開するのだった。
そんな騒ぎを他所に、ソメイヨシノは咲き誇っていた。

その他

ウィルスの作成はハッカーだけではできません。
それなりの設備と技術が必要です。
世間に嫌気がさした研究者が面白半分で作ったウィルスの設計図をハッカーが盗み、研究者を脅して犯行を企てた。という展開も考えられるでしょう。
初めは身代金をその研究施設の予算アップというのを研究者が言って、馬鹿かとハッカーに嗜められる。足が付くだろうと。
そんな凸凹コンビが、政府に一泡吹かせてやろうと試みる、という視点も面白いかも知れません。
まあ、ハッカーが盗みだす所とか、身代金の受け渡しとか、ウィルスは実際に作られて、手違いで拡散寸前になったのをなんとか食い止めるとか、そういうアクション満載な展開も考えられるでしょう。


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