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「患者の治療」に対する考え方で、目からウロコだった話

1.“腰痛の治療”ってどんなイメージ?

“腰痛の治療”
ってどんなイメージがありますか?

とりあえず痛み止め出して様子見?

はい、正解です。笑

整形外科って楽な仕事ですね😇
って思います?

ぼくも思ってました。
こういう医者、舐めとんなぁって。笑

でもちょっと待って?

2.腰痛をテーマに発表

先日、
同じ病院で働く
整形外科医の前で

腰痛の診断について
抄読会(論文の紹介)
をしました。

内容は

世の中の腰痛の多く(85%)は
「原因がよくわからん腰痛」
です。

なので
とりあえず痛み止めを出して
様子をみます。

しかし最近
ちゃんと調べたら78%は原因がわかる
ってことが分かったんです!

これからは診断してそれに合った治療をする時代!

みたいな感じです。

3.先輩医師からのご意見

先輩医師からこんなことを言われたのが
ぼくにとっては
目からウロコというか。

「先生は
なんで整形外科医が
腰痛に
とりあえずロキソニン出すのかわかる?

それはちゃんと原因を
調べていると
医療が回らないから。

たくさんの医療資源や時間をかけて
原因を特定して治療しても

痛み止め処方するだけと比べて
そこまで社会や経済の状況は変わらないから

これが
ぼくにとっては
衝撃で。

4.医療をミクロで見る、医療をマクロで見る

ぼくはこれまで
臨床医として
医療とミクロに向き合ってきました。

目の前の患者さんの
満足する姿だけを思い描いて
働いてきました。

でも、上司は
医療をマクロで捉えていたのです。

おそらく
忙しさの問題があるのかなぁと
ぼくは思っています。

ぼくは外来が比較的ヒマです。
ひとりひとりの患者にしっかり向き合えます。

だからこそコミュニケーションを
めちゃくちゃ大事にしていたし

「患者」を見ず「病気」だけを見る医療に
とても違和感を感じていました。

でも上司は外来パンパンです。
コミュニケーションを悠長にとっているヒマはありません。

文字通り
「外来患者をさばく」
のです。

すると自然と
こういう視点が身につくのかな?
と勝手にぼくは予想しています。

これは別に
批判しているわけではなく
そういう考え方があることに
ぼくはびっくりしているのです。

5.今の悩み、どちらが正解?

これはおそらく
「経済学」とか
「日本情勢」とか

そういう一般教養を
もっと勉強しないと
明確な答えがわからないものだと思います。

ぼくのいまの立場では
どちらを優先すればいいのでしょうか?

これがいまのぼくの悩みの1つです。

みなさんは
どう思いますか??

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