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【ハムブック】本棚オーナーさんインタビュー!第2回船本さん

ハムブックとは?

約50年間、地域に愛されていた旧大宮図書館が、図書館の移転によりその役割りを終え、人と、情報と、楽しさ集まる大宮のコモンプレイス「Bibli」として生まれ変わりました。
移動型図書館車の発着口だった建物一階のいちばん奥の書庫は、図書館時代の本棚が唯一そのまま残されています。

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私たちは、その書庫室を活用し、地域の人々の小さなチャレンジを応援する、コトを通じて、大宮の楽しみ方・働き方の選択肢を増やす地域・本・食のシェアプレイス「ハムハウス」をつくることにしました。

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ハムハウスには3つの機能があります。

①【ハムブック】(発信拠点)
図書館時代の書棚を活用した一棚一オーナー制の図書館&本屋。
②【ハムショップ】(観光拠点)
図書館時代の書棚を活用した一棚一オーナー制のアンテナショップ。
③【ハムクック】(地域ビジネス拠点)
移動図書館の発着地だった機能を継承したキッチンカー専用シェアキッチン。

ハムハウスは「My Project, My Public.」がコンセプト。
あなたの“好き”を表現することがだれかにとっての居場所になるように。
「あなたのプロジェクト」を広げるお手伝いができたらと思っています。

シェア本棚「ハムブック」を深掘り!

近年、全国で拡がりをみせる一棚一オーナー制の私設図書館+本屋ですが、元図書館を活用したものは全国的にも珍しく、図書館時代の書棚にMy本棚がもてる、正に本好きの夢を叶える場所です。

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写真提供:みんなの図書館さんかく(静岡県焼津市にあるシェア本棚)

ハムブックの本棚オーナーインタビュー第二回は、浦和にコミュニティ•マンション「コミューンときわ」を建設された船本さん。そこには、様々な住人の方が“ありのままでいられる暮らし”があり、住人の方がゆるく繋がり、街にひらかれたマンションです。取材当日も、住人の方が船本さんを訪ねていらっしゃっていました。

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自己紹介をお願いします。

船本義之です。朝霞生まれ、都市銀行勤務後、2018年に㈱エステート常盤を設立、代表取締役に就任し、コミュニティ•マンション「コミューンときわ」建設。地域の活性化と循環経済、共生社会の実現を目指し、奮闘中です。

今回、ハムハウスに参加しようと思われたきっかけは?

シェア本棚って結構注目されるような時代になってきて。そういうところに見に行ってみたいなという気持ちはあったけど、実際棚のオーナーになるかっていうと、うーん…。結構本を買うんだけど、置き場所が無くて3年にいっぺんくらい処分しちゃうのよ、300冊くらい。一時期は古本屋に持って行ったんだけど、古本屋も最近なかなか買ってくれない。資源ゴミで出しちゃうケースが多い。いざシェア本棚に並べてと言われても、「あ、そうだ3年前にしまう場所なくて処分しちゃったんだ」って思ってさ。息子の本なんかも処分しようと思ったんだけど、妻が「お父さんせっかく買ったんだから、しばらくとっておいたら」って言うんでおいといたの。じゃあそれだけシェア本棚に置かしてもらおうか、みたいな。

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おすすめの本の紹介をお願いします。

息子は広汎性発達障害があり、今は戸田にある作業所みたいな所に通ってるんですけど、趣味の世界で絵を描いている。
絵のイメージを膨らませる時に参考になったもの、図鑑が多いんですけど。このへんを本棚に並べようかと。
『失われた世界』コナン・ドイル

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「シャーロック・ホームズ」の原作者だけど、ジュラシックパークのもとになったものも書いてる。
息子は今26歳だけど、小学生の時から(絵を)描いてる。子供って、特に男の子は鉄ちゃんか恐竜派か分かれる。好きだったことがあるのよ、鉄道というより働く自動車。消防車とか救急車とかダンプカーとかショベルカーとか好きで、トミカのミニカーみたいなの集めてる時期もあったんだけど。なんか私自身がそういうのに関心がなかったから、「こういう世界もあるんだぞ」って、ゴジラの映画を見せたのよ。そしたら衝撃を受けたらしいのよ。小学校の1年とか2年それくらいの時。それからがらっと趣味が変わって。最初はゴジラだったの。ところが「ゴジラってやっぱり作り物だな」って小学校3、4年で気づいて。恐竜はむかし実際にいたと。それから恐竜の図鑑とか。私は買った記憶ないんだけど、おそらく妻が買い与えて。こういうのを見るにつけてだんだんハマってきて。9、10歳くらいの頃から20年ちかく恐竜にハマって恐竜の絵ばっかり描いてる。今も描いてる。

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息子さんが描いた恐竜の絵

もう見ることのできない過ぎちゃった何千万年も前の話だけど、それを本を通して図鑑を見て絵から想像してるのも息子の場合多いんだろうけど。恐竜の世界にトリップしちゃったような、そういうのって、いかにも人間的な気がするので。最近はAIなんかすすんで、バーチャルリアリティーじゃないけど、実際にそういう絵がかなりリアリティをもってつくられちゃってるから、想像力を働かせなくても、ボーっと見てるだけで、現実にはない世界が見られるようになっちゃったから、かえって想像力が育まれないみたいな。だから本ならね、活字を通して自分でイメージする、それがすごく大事なんじゃないかな。そう思うので、子供の時代には絵を見るより、絵本でもいいから読んでもらいたいよね。活字を通して想像力を膨らませて頭の中に自分でイメージする。恐竜に限らず、振り返ってみると私も子供の頃「少年少女文学全集」みたいなのがあって。「宝島」とか「鉄仮面」とか「三銃士」とか「フランダースの犬」みたいな、夢中になって読んだ記憶があって。それでなんかこう、その頃の子供の自分の現実世界とはまったく違う世界があったし、別のところにはそういう世界があるんだ、と。そういうのがその後の人生に大きな違いをもたらしたという気がするよね。他者理解というか違う歴史、違う文化をもつ人間がこの世には存在するんだ、と。他者理解というものの原点になっているような。そういう想像力みたいなものが、子供の時の読書経験から生まれてきているような気がするよね。

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ハムハウスは「My Project, My Public.」がコンセプト。そこで挑戦したいことは何ですか。

今は正直本読む時間もとれないのがいちばんフラストレーションなんだけど。時間があればもっとむかしの名作とか若い人に読んでほしい、自分も時間があったらまた読みたい。「こういう作家、作者がいたんだ」とか発見するのも楽しいんだけど、文豪とか有名な作家と言われてる人の作品も、最初は難しくてとっつきづらいかもしれないけど、読み始めると引き込まれるみたいなそういう作品が多いので、そういうのが紹介できたらとも思いますけどね。

徒然草は「つれづれなるままに日暮らし硯に向かひて心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ」て出だしから始まるんだけど、この心境って、高校生くらいに教科書にでてきても分かるかなって。三十代、四十代、五十代くらいになって初めて分かる、みたいな心境になることってあると思うし。やっぱり読んだ時に受ける印象って、世代によって違うので、何度も何度も読んでもらいたい。年取ってから初めて分かる。中学生高校生には分からないところだよね。だから、何度も読み返してもらいたいと思うんだよね。

時間があれば海外の、ドフトエフスキーとかショーロホフとか、読みたいんだよね。いつも途中で挫折しちゃう。死ぬ前に読んでみたいなと思う。


息子さんの絵は棚に並ぶ予定です。イマジネーションに溢れた作品、ぜひご覧ください。
他にも夏目漱石、太宰治の作品についてお話くださいました。
行き場のない感情を表現した言葉。読んだ時は分からなくても、数年後にその言葉がぐっと心に入り込んでくる。
船本さんのお話を聞いて、そんな読書体験をしたいと思いました。是非ご紹介楽しみにしています。

「ハムブック」では、棚オーナーを募集しています!

ハムハウスに一棚3,000円/月で本棚を借りると、自分の「好き」な本を自由に展示・貸出・販売することができ、書棚に囲まれた小さな読書スペースで、自主企画のイベントを開催することもできます。本を介したコミュニケーションや、新たなコミュニティを構築していきます。
本棚オーナーにならなくても閲覧・購入は自由。年会費500円でいつでも本の貸出ができます。

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本棚オーナーのお申し込みはこちら


https://camp-fire.jp/projects/view/544970

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