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読解力がつく問題の出し方と、意見を持つとはどういうことかを紹介します!

長男が今年から小学生になり、
夏休み、国語ワークの問題を
一緒に見ていた。
まだ一年生なので、
問題の文章は短くて簡単なもの。
(  )に入る言葉を
本文から抜き出すような問題や、
本文の内容に合っている文を
3択から選ぶような問題が多い。
これ、日本で教育を受けてきた
私たちにとっては見慣れた問題だが、
こういった問題は、
同じことが書いてあるところを
本文から見つければ
文章が理解できていなくても
解けてしまう。
これで読解力がつくのだろうかと
不安になる。

一方。
アメリカの小学校が教材として
使うことがある『RAZ』という
オンラインの多読絵本の教材がある。
単語だけのとても簡単な絵本から、
1ページにびっしり文字の詰まった
児童書レベルの本まで順に読み進めていく。
そして、それぞれの本には
内容に関する何題かの
クエスチョンがついている。
そのクエスチョン、
同じ本文読解に関するものなのに、
上に述べた日本のワークにある問題とは
全然違うのだ。
著者が本を書いた意図を
尋ねたり、
本の内容が、情報伝達なのか
エンターテイメントなのかを
尋ねたり、
何を伝えている本なのかを
理解しないと解けない問題が多いのだ。
そんな難しいことを
小学生になったばかりの子が
できるのかと思うかもしれないが、
文章自体はとても簡単な内容なので、
問題なくできる。
こんなレベルから、
読解練習をしているのかと
衝撃を受けた。
というか、易しいレベルから
しているからこそ、
できるようになるのだ。

その中でもよく見られるのが、
Which is the opinion?
which is the fact?
といった、選択肢から
意見と事実を問うもの。
どれが、作者の意見で、
どれが、事実なのか。

ここから話は変わるのだが、
よく、日本人は
意見をはっきり言うのが苦手だと言われる。
もちろん、そうでない人もいるが、
海外と比べると苦手な人が
多いと思う。
空気を読む、出る杭は打たれる、
それが日本社会の特徴であるのは
間違いない。

ただ、
それに加えて、
意見を持つということを
幼い頃から習ってこなかったのも
大きな要因だと思う。

社会派ブロガーとして有名な
ちきりんさんの著書、
『自分の意見で生きていこう』を読んで、
意見を持つということについて
貴重な学びを得たので共有する。

問いに対する答えには、
「意見」と「事実」がある。
日本の首都はどこ?
と聞かれたら、
その答えは「東京都」であり、
それ以外は間違いである。
これは決まってることで1つしかない「事実」だ。

次に、
東京は観光しやすいですか?
と聞かれたら、
その答えは1つではない。
人によってはYESであり、
他の人にとってはNOかもしれない。

重要なのは、
どちらの答えも間違っていない
ということ。
「事実」は1つしかないので
正解以外は間違いになるが、
「意見」はあなたの考えなので、
間違いは存在しない。

これを理解していれば、
間違っていたらどうしよう…と
意見が言えなくなってしまったり、
人と自分の意見が違って
不安になる必要はないとわかる。
意見には間違いは存在しないし、
人と違って当たり前なのだから。

さらに、
意見というのは
自分の立場を明らかにすることだ
とちきりんさんは述べている。

「今度の日曜日、何して遊びたい?」
と聞かれた時の
「なんでもいいよ〜」
「みんなに合わせるよ〜」
という返答は意見ではない。
○○をしたいという立場が
明確にされていないので、
これはただの「反応」である。

「映画を見たい」
「遊園地に行きたい」
など、自分のポジションを
はっきりととる。
それが「意見」だ。

なるほど、
自分の意見を持つとは
そういうことなのかと
恥ずかしながら40歳で
知った私。

事実は1つだけど、
意見は人の数だけあり、
唯一の正解はない。
だからどれだけネット検索をしても
正解はどこにもない。
自分でよく考えて答えを出すだけ。

同様に、他人には他人の意見があり、
それはその人が考えた結論なので
「違う意見だね!」
というだけの話。
合わせる必要も、批判をする必要もない。

これは子供たちにぜひ教えてあげたい。
「意見」を持つということは
SNS時代、必須になる。
自分の意見を発信すること、
人の意見に容易く反応しないことを
子供と一緒に訓練しよう!

アメリカ人の小学生の教材を見て、
読解力をつけるための問いとは
こういうものかと知り、
よく見られる問いから、
意見を持つことについて
取り出して考えたという話でした。





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