砂師の娘(第十三章お前は何者?)
岩ばばはチーズを包んでいた黄色の紙を頭に巻いた。
「よし、これで、忘れっぽいわてでも、今一番にせなならぬことを思い出せる」
岩ばばはしんさまとゆうに向かってうなづいた
「姫たちがともかく、ここにおることは、運がよかった。この入り組んだ岩城のなかで、人を探すのは一苦労じゃ
いま、この塔の部屋にお城の若様とわてが居ることを教えたのは、しばらく、この部屋に籠ることを考えたからだよ
そうなると、これだけの人数が居るのだから、食料のことと、水のことがあるが、この部屋には、ほかの岩城とち