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【2024年04月08日】『二十八の呼吸』

ずっと読みたかったnico thingsさん(宇都宮ゆりえさん)の『二十八の呼吸』が届いた。
届いて、すぐに読んだ。読了した。

じんわりと、沁み渡るようだった。
浮き沈み、思考する過程。
会社や学校、生きることから外れた時の、あの心細くて、情けなくて、でも自分を守るためにはこうするしか無かったんだという、自分を守れたんだという安堵。
生きることが昔から下手くそで、不器用で、うまくいかなくて、なんとか頑張っているのに、次息を吸って吐いてということが苦しくて堪らなく、不確実な感覚。
周りの人には「元気そうだね」と言われる、思われる苦悩。

「あなたと会っている時は元気かもしれないけど、私は大人だから、泣きたい時や死にたい時を誰かに見られないようにしてる。」
「私がそういう姿を見せないようにしているから、その人は悪くないのだ。悪くないし、私は人前で泣けるほどの度胸もない。」
「元気そう?私は元気じゃありません。こんなに立派に病気を療養しているだけです。」
「わたしは、呼吸以外何をしていれば良いですか?」

心の中で何度も頷いて、nicoさんが大切にしている日常の小さな小さな愛しさに、胸がきゅっとなった。
うつを抱えて、自分の心臓の鼓動が気持ち悪く感じられて眠れない夜を過ごすことがあるわたしにとって、この本は大切な友達になってくれそうだ。
nicoさん、ありがとう。
あなたが呼吸してきた証を、本にして届けてくれて。

(とても早い発送もありがとうございました!梱包がとても綺麗でそこにも感激しました。そして、かわいい栞と丸いサインの紙もとってもうれしかったです✨)

むじゅん

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