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言式観劇初日と配信と。

前回、「初日」と銘打っておきながら自分で読み返して見ると千秋楽配信のことも書いてるのでタイトルぅ…って思ったの…はもういいか。(笑)

感想後半。スーパーネタバレです。ご注意を。

金持ちでなんなら社長業やってる男
と貧乏で仕事してない男の話。

金持ちの男は梅ちゃん、仕事してない男のほうは橋本くんが演じてます。

馬鹿でかい家(しかもミシュランに載ってるらしい)に住んでる梅ちゃん(金持ちの男)、そこへ遊びに橋本くん(仕事してない男)がまあスケールのデカさに驚きながらも…な会話劇。

地デジになってからテレビ見てないという橋本くん(仕事してない男)にサラッとアレやるよとおそらく壁掛けタイプのデカいテレビを簡単にあげる梅ちゃん(金持ち男)
だんだん欲が出てきてとにかく梅ちゃん(金持ちの男)から物を貰おうと画策する橋本くん(仕事してない男)。
と、軽快なテンポで話は進んでいきます。

途中のテーブルの位置や誇りを払ってる梅ちゃんの神経質な人の演技や金持ちの男に気づかれないように物を壊したのを誤魔化したりするところの橋本くんの目が泳いだり注意を逸らそうとしたりする演技は流石でした。

しかしあの壊したもの…なんだったんだ?wwwあんなに伸びたり縮んだりするものって何www
あと何かの間に走っていくルンバがシュールでwww

初日より千秋楽の配信ではルンバの操作性が増した(?)のかちょっと観客に向かって止まったりとか動きが面白くなってましたねwwwなんなら落ちた「あ」の紙吹雪を引きずっていっていくのがまたシュールwww

あと犬の名前が長すぎて聞き取れんっ!(笑)
調べたらおそらく「ノヴァスコシアダックトーリングレトリバー」かな?と思います。(笑)

最後の金持ちの男はだんだんエスカレートしていく仕事のない男を見て目が覚めたのか…友情も霞んだか…

全体的に梅ちゃんがぶっ飛んだ役柄が多い中、この話はまだ常識ある(?)男の役で橋本くんが壊れていく役柄なのも他の話と雰囲気が違って面白かったです。

そしてまた話は変わり、今度は刺身に花を乗せる工場で働く2人の男のシーン。
個人的にこの話は一番好きかも。

橋本くんは夢を追いかけてここでバイトしてる男で梅ちゃんは夢はないが日々を生きていければそれでいいや!な男。

これも軽快な会話劇で展開していきます。
「たんぽぽ、たんぽぽ、たんぽぽ」と梅ちゃんが花をのせる演技をするものだからここ数日ずっと頭にたんぽぽたんぽぽ…ぽぽたん!?が鳴り響いてますwww

だんだん語尾が「〜ぽぽ?」になっていくwww

刺身が流れるおそらくベルトコンベアなラインをオープニングで崩した言式の文字が書いてあるブロックを1列にして、照明でラインが流れていくのを表現してるの凄く良かった。

ずっと白いシャツにズボンな衣装なんだけど役によってシャツ出したりしっかり入れたり…立ち方でそのキャラクターを演出しているのもオシャレでよかった。この話ではさらに白い帽子(食品扱う職の方が被ってる髪の毛入らないようにするアレ)を被ってるのでさらに場面がわかりやすい。

男2人は将来の夢について語り始める。
橋本くんはドラムで生計を立てるのが夢(確か橋本くん本人もドラムやってるんだよなぁちょいちょい役者本人とリンクするような話があるのも良い…)

ミスがあってまた給料減るぞ!どうすんだ!となすりつけあいが始まるかと思えば梅ちゃんの方は気にせず次行こう!とかなりポジティブな考えの役。いや、特に何も考えてないかも知れない…wそんな役どころ。

橋本くんに「お前は?夢ないのかよ」と尋ねられて「ないな!強いて言うなら…ないな!」からのたんぽぽ農家になる夢が突然湧いてきてずーっとそういえばたんぽぽたんぽぽ言ってるけど…刺身に乗ってるのって菊じゃなかったっけ?という観客の空気もあったのが面白いなか、ついに橋本くんが「その、お前がたんぽぽーたんぽぽーって言ってるけど…それ、菊な?」
「ええ、そんなー!!お前たんぽぽじゃないのかよー」
からの作業放棄までのテンポ感が最高でしたwww一番笑ったwww明らかに橋本くんの作業スピードが上がったのも面白いwww

「そういえば俺花粉症だったわあははは」の言い方w

その立ち上がる拍子に刺身パック潰しちゃって隠してこい!ということで梅ちゃんが1人退場。

作業を1人続ける橋本くん。
1人で夢に向かっていくんだ!ぽぽっ!!(笑)
って大声で決意表明してるところに梅ちゃんが再登場。さっきまでシャツ出しの服装だったのがメガネつけてシャツはきっちりズボンの中にインしてベルト位置高いのがまた中年の男性感…これは工場長きちゃった?

ニコ生でよくやる(笑)梅ちゃんのおじさん演技ですwwwさっきの男と入れ替わりで工場長が入ってきました。
ここからはこんな仕事辞めて早くドラマーとして生計立てたいけど自分に才能があるかなんてわからない…な若い男と中年の工場長…しかし工場も間も無く閉鎖でお先真っ暗…な男の2人掛け合い芝居に。

こう…私も夢追いかけてきた者なのでまあグサグサきましたね(笑)他の方の感想ツイート見てもこの話でグサッときた人多い印象。中年の男性の方に感情移入する人もいるかも。

最後に刺身自分で食べながら処分してもどってきた「夢ないけど日々を生きていければそれでいい!」とすっぱり言い切った男(梅ちゃん)の存在、意外と…いや割と救いでもある…。

たんぽぽ農家に俺はなる!(なるのか?!)


最後の話は舞台俳優(橋本くん)と演出家(梅ちゃん)の話。

ああ…こんな演出家…というか監督…居たなぁ…いるなぁ…wwwwww

一生懸命演技するもひっくい声で「違う」「全然違う」「もう一回」のみ。
演者は困惑する一方。

しかも演出家、客席まで入ってきてるんですよねwww近っwww
初日はまず客席に梅ちゃん来たことで悲鳴が上がり(笑)
しかも客席の客間を横断したものだからさらに変な悲鳴が上がっていて面白かったですwww客巻き込むスタイル、生観劇でないと味わえないですよね。最高。

コロナ禍がまだ酷ければこの演出も出来なかっただろうけどここまで緩和されたんだな〜と別視点でもしみじみ。

千秋楽のカメラ寄ってくれてたので表情が分かりやすく見られて良かったのがここのシーンで「もう一回」と言われて演技しようとするも今度は演出家がどセンター陣取ってるものだから(笑)橋本くんの立ち位置が塞がれて「どこ立てばいいんだ俺?」と言わんばかりに右往左往するところ。
目線から表情から全て最高の演技でした橋本くん…あの目線が訴えてるあの表現ほんと良い…。

ここで話がどんどんこれまでの話とまぜこぜみたいになっていきます。

これまで見ていたお話は全てこの2人の演目だったのか?名前や関係性からすると二番手にあった木の格好した(佐々木)と夢破れて田舎に帰ってきた男(しょーちゃん)が彼らなのか。
佐々木の下の名前はミキオかな?「ミッキー」と呼んでたけど…それはさておき。

最近別の方の感想で、最初に出てきた「あ」のセリフのみのあの話、大きなリボンをしていた橋本くん(女)を「ミニーちゃん」、梅ちゃん演じる男の方を「ミッキー」と呼んでる方がいてああ…なるほど!?まさかの○ィズニー!?とか思ったり。いやいや…でもかけてそう…。

ここで「あ」の芝居を逆で演じる…
女を梅ちゃんが、男を橋本くんが演ったり、木の佐々木を演ったりやらなかったりwww

見どころが突然濃縮されてぶん投げられてきたーという感覚。

…突然演技が途切れ、本音が漏れ出す。
橋本くん(しょーちゃん)はどうやら一人芝居の舞台を作ってる途中で亡くなったらしい。
どうにか舞台だけは続けたいミッキー(梅ちゃん)はひとり奮闘したけどこの舞台会場は取り壊される。
「俺言ったんだよ!文化の発信地である舞台壊して何建てるんだって!…そしたら…相撲部屋だって…」

あっちはもう国技だし!!でシリアスだった空気感が急にコメディチックになってすぐに現実に引き戻される。感情が忙しい…外からは物を取り壊すドーンという音。

初日見たあとこの「ドーン」が印象に残ってたんだけど千秋楽配信みてどあたまにこの音鳴ってるんですよね…ええ…やっぱり全体的にこのお話はこの最後に出てきたしょーちゃんとミッキーの2人が作ったお芝居…?

演出家として演出してるさっきのシーンからミッキーには橋本くんが見えてなかったのか…幻覚を見て演出してたのか…そりゃ橋本くんが何やっても反応しないわな…さっきの呆然と立ち位置にどセンター陣取ってたのも橋本くんが見えてないが故…か。

と、ぐるぐる頭の中でこれはこうだったのかな?とか考えてるうちにドーンの音は大きくなっていき…
ついに崩れる、

屋台ごと一気に倒れてくる…!!

今まであった白い壁のセット。
真ん中が入り口になっていてそこから登場したりしていたのですが、それが客席に向かって倒れて風がおこり、「あ」の紙吹雪とかたんぽぽの紙吹雪(笑)とか一気に風に乗って客席へ。

しょーちゃんに励まされた(ミッキーに聞こえてるかどうかはわからない)ミッキーは一度叩きつけた台本を拾って、前を向き、「あ」のお話の女の歩く演技…まさにこの「解なし」の冒頭の橋本くんがやっていた演技をやって暗転。


もう…演出とっても良かったよ…梅ちゃん…凄いよ…橋本くん、あなたのいいところがめちゃくちゃ見られたよ…2人ともすごい。
これもしかしたらこれから毎年彼らの演目見られるんでしょ?

…実はここ最近見ていた作品が突然終わったり、終わりそうだったりが続いて、「あーこの先ここまでワクワクしてみるような楽しみな作品無いかもなー」なんて漠然と思っていたのですが、この楽しみの希望をもらったような公演でした。

初日カーテンコールの梅ちゃんの少しほっとしたような顔と橋本くんのやったぞ、という顔が印象的でした。

千秋楽配信で見たカーテンコールも、もう次を見据えたお話をしていてさらに期待が増したというもの。

パンフレットでは「北海道公演とか沖縄公演とかやりたい」と書いてたので…大変かと思うけど是非実現させてほしい…。
あの沖縄に新しく「なはーと」って綺麗な劇場ができたんで是非そこでやってほしいです(残念ながらまだ一度も私は行ったこと無いけど地元なのに(笑))

バカンス強めだっていいじゃない!だって違う土地で演じるんだもの!(笑)

沖縄に戻ってからもこうしてたびたび上京してはお芝居見に行ってるわけですが、たまには…地元沖縄でも推しの俳優さんたちの演技見たいなーと思うのは贅沢かな?

とにかく沖縄から観に行けて良かったです。また次回作も楽しみにしています。
できれば円盤化してほしいですけどどうにかならないかなぁ。

とりあえずこのnoteには思ったこと見たものぎっちり書いたつもりなので感想というより…舞台内容割とそのまま文字起こしじゃないか?くらいの勢いで書いてしまったけど…すみませんね…でも忘れたくないな…あの風。







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