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story I am an Apartment

ここには幾人かの住人が住んでいる
少年だったり所在の知れぬ男だったり
長期間不在の旅人もいる
夕暮れになるとふらりと酒場へ
出かける女や
世間などまるで関係ないといった
ような老人
その他にも姿はなく気配だけのものが
いたりと
大そうおかしなApartmentである
それらの住人がいつから住み着いたものか
管理人の方は全く頓着せず
むしろ楽しんでいるようである

気になりますか?
このApartmentがとこにあるか
お教えしたいのですが…
いくら探しても行き当たらないのです
向こうの方からは
どうやらこちらへ来ることが
できるようなのですが…
全く不思議なものでして
そういえばこのラヂヲ
たまにおかしな電波を拾うようです
storyだとかpoemだとか
私にはさっぱり分かりませんが
もしそのApartmentにご興味が
あるなら聴いてご覧なさい
どうやらこのラヂヲはそこに
繋がっているらしいですよ…
まぁ、聴こえるかはあなた次第で
しょうけれど
全くこの世界は面白い
面白いものです

ことばはこころ。枝先の葉や花は移り変わってゆくけれど、その幹は空へ向かい、その根は大地に深く伸びてゆく。水が巡り風が吹く。陰と光の中で様々ないのちが共に生き始める。移ろいと安らぎのことばの世界。その記録。