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手紙の良さに改めて気付かされたコンテスト

この間、私設のコンテストに2作品を応募しました。テーマに非常に惹かれたので参加させていただいたのですが、そのテーマというのが「お手紙」です。

水野 うたさんが主催の #あなたへの手紙コンテスト なのですが、「ことばのプレゼント」って素敵、というコンセプトに大変共感しました。わかる。言葉を誰かに贈るって、それを考える時間って、相手を想う言葉って、尊いんです。私は相手を思って言葉を贈ることも、贈られる言葉に触れることも、とても好きです。そこから相手が溢れてくるみたいで、その言葉ごと愛おしくなります。

私はnoteを書き始めた頃、自分の書くものが死んだ後も残る、いわば生きた証として周囲の人への遺言的な、メッセージ的なものになることを強く意識していました。

なるべく感謝を表明しておきたいし、周りの人に大好きであると伝えたいです。でも日常にそれを伝える手段ってなかなかない中で、noteをツールとして使っていたのでした。

だから、noteに誰かひとりにあてたメッセージを書き連ねるという手法がそもそもわたしにしっくりきました。

実際にコンテストにあてた文章を書くうちに、自分が書きたい相手ってもっともっといるなと気づきました。そして、改めて手紙っていいなと思ったんです。



付き合いだして一ヶ月の時に、恋人が一文だけが書かれた小さなメッセージカードをくれました。

今までそういうことをしてくれる男性とお近づきになったことがないため、軽い衝撃をくらいましたが、とても嬉しかったのを覚えています。私自身は重めの手紙信者なので、何度好きな人に手紙を送ってきたかわかりません。幸せになってくれと念が込められているヘビーなやつです。桜色の便箋とかに書いているのに、地面にのめり込むくらい重いやつ。

だから、初めて恋人から手紙をもらったことが、たった一文でもとても嬉しかったんです。



私にとっての手紙は、誰かへの想いを自分の中で反芻して、ああでもないこうでもないと思案して、そして静かに言葉に落としていく一連の時間です。

その時間はその人のことだけを考えて、その人のためだけに言葉を選びます。言葉にしなかったものの裏にも思いがあって、ニヤニヤしてみたり切なくなってみたり、時には本当に書いている便箋が見えなくなるくらいに、書いた文字がにじむくらいに泣きながら綴ったこともあります。

おとなになってしまって、手紙を書く機会もめっきり減りました。そもそも手紙って少し時間がかかるんです。スマホで文字を打ち込めばすぐ済むし修正だって楽なのに、わざわざ便箋から選んで、慎重に間違えないように手書きの文字を書いていきます。でもそれだけ時間をかけて相手のことを考えた分、その人に届くものも多いと私は信じています。

最近は一人暮らしになって周囲の存在をより強く意識したこともあり、それでも2ヶ月に一度くらいは誰かに向けて書いている気がします。最近は妹の誕生日に妹に書きました。その前はおばあちゃんたちに書いた気がします。次は恋人でしょうか。

手紙コンテストを通じて、改めて人を思って書く言葉の強さと優しさに触れることができました。手紙っていいな。そう思ったら、私も誰かにまた言葉を贈りたくなりました。

水野うたさんの素敵な企画は書くだけではなく読むでも参加できるそうです。こんなコンテスト開催に憧れます。
読めばきっと贈られている想いに心があたためられるはずです。



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