京風街灯の歴史的連続性を後世につなぐ為のnote。そして未来へ。(大和貞治)

大和貞治《やまとじょうじ》です。関西でランタンを製作しています。専門は、西洋の街灯を起…

京風街灯の歴史的連続性を後世につなぐ為のnote。そして未来へ。(大和貞治)

大和貞治《やまとじょうじ》です。関西でランタンを製作しています。専門は、西洋の街灯を起源とする京風街灯です。光源にオイルランプの使用が可能な、本物のランタンです。京風街灯の専門家を謳っています。ものづくりにおいては、リアルであることを心がけています。

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京風街灯とは

軒先にかかげる街灯「軒灯」の一種です。西洋の街灯を模造した国産の外灯を京風街灯とよんでいます。日本的な要素が盛りつけられた外観が特徴です。

    • ブリキ屋の災難

      現在、ブリキ店を屋号に掲げる事業主は非常に少なくなっています。

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      • 『ブリキ店』もののはじめ

        ブリキ工作法は、天下の台所大阪で早期に導入されました。ブリキ工作法の普及にはアメリカのビジネス戦略がありました。 大阪の商人とアメリカのビジネスマンとのトレードにより商業レベルでの西洋化が加速します。ブリキ工作法は産業の集積地であった大阪の既存技術と融合して様々に発展します。 大阪には銅の精錬所がありました。造幣局も開設されましたので西洋式の伸銅技術が導入研究されました。ブリキ工作技術はこれらの伸銅板を使って展開され様々な商品が誕生しました。 $${‐‐‐ more

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        • 『京風街灯』もののはじめ

          京風街灯の生産は上方商人とアメリカの共同プロジェクトでした。 西洋文化をいち早く商品化 日本の薄鋼板市場のパイオニア 日本の灯油市場を拡大 アメリカはブリキ工作法を提供 日本の技術者を使って西洋式街灯を製造 国産の街灯は明治新政府や商人に売り込み 関西で早期にブリキ板やブリキ工作法が普及 京風街灯が政府建物や商家の軒先に建立 アメリカは薄鋼板と灯油の消耗品モデルを確立 $${‐‐‐ more ‐‐‐}$$

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        記事

          メリケンさんは商売上手で売り込みにそつがない

          サブタイトル ブリキ工作法と京風街灯/150年以上昔のアメリカのマーケティング戦略と自由精神 京風街灯はイギリス製の街灯を手本にしていますが、工作技術はアメリカのブリキ工作法が基となっています。 このブリキ工作法が関西で早期に広まったのは、アメリカのマーケティング戦略が功を奏したからだと言われています。 『メリケンさんは商売上手で売り込みにそつがない』 今風に説明すると以下のようになります。 プレゼンテーション アメリカ軍艦にはブリキ工が乗船していました。このブリ

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          軒先街灯文化とは

          西洋の街灯を軒先にかかげて看板灯としてつかう商人のならわし。明治のはじまりとともに発生しました。私はこのならわしを「軒先街灯文化」とよんでいます。軒先にかかげる街灯は軒灯とよばれています。

          急急如律令『急いでやりなさい』

          納期短縮のためのプロセス・イノベーションは命題です。木造建築工事も湿式から乾式へ。工期はどんどん短くなりました。京風街灯にも即日出荷の気配が感じられます。物流のモジュール化、省スペース梱包という流れもすでに避けられない事象となっています。 急急如律令、裏鬼門にあたる門塀の鬼瓦。こどものころにおまじないとして教わりました。大人たちは「早く仕事を済ませて、早く代金を回収せよ」的に使いました。「こちらはきゅうきゅうでおたのもうします」河内の仲買人さんが毎度言うてはりました。 急

          はじめまして

          小学五年生の時、放送室の音楽リクエスト用紙に「ピンク・レディーのサンスポー」と書きました。とてもショッキングな出来事でした。こんなわたしは、明治百年祭の前年に生まれたランタン職人です。 私の名前(屋号) 大和貞治です。 $${\tiny 大和貞治#自己紹介「名前(屋号)」}$$ 私の仕事、今取り組んでいること 京風街灯を専門に製作しています。 京風街灯は西洋の街灯を起源とする和製ガス灯です。ガス灯の愛称で親しまれていますが実際は石油ランプ灯か電灯として使われています。

          灯油ランプの修理━━特明二三七五歯車

          銅合金と鉄との異種金属腐食で、鉄製の軸受けが腐食崩壊している。 $${\large\bf異種金属接触腐食\newlineによる故障}$$ 巻き芯バーナーに使われている歯車は、 明治二十七年に製造機の特許が取得されていた。 灯油ランプの修理━━特明二三七五歯車 五十年以上納屋で保管されていた壊れた灯油ランプ。灯芯を上下させる歯車が錆びており完全に固まっている。原因は、灯芯がセットされたまま五十年以上放置されていたこと。おそらく、水が混ざった灯油から水分を吸収した灯芯が電

          昔ばなしの信ぴょう性について

          noteに書き出す昔ばなしは私の記憶です。 父、地域の古老、古来の施主、大おば、大おじ、母、職人、仲買人、問屋、絵師、退官などから伝え聞いた内容となります。他に先達の事物から読み解いた私の感想なんかも書いてあります。 内容については、正確さや真実性などの確証は一切おこなっていません。ですから、語り手、聞き手の事実誤認や主観性による修正、記憶違いがそのままに含まれる可能性があります。 さしあたり、京風街灯の縁を知る人物たちの語りをまとめた職人一家の「民間伝承・世間話・都市