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MIDI虚無機材史 #3 Roland R-70(1992年)

Roland R-70
Vintage Synth Explorerより引用

 D-10のドラム音源のみで打ち込んでいた後、一旦自分の中の打ち込みブームが終わっていて、ギターやベースなどをやってました。何かのきっかけで、最新のドラム音源がほしくなり購入したのがR-70です。Roland R-8がバカでかいのに対してコンパクトだったので即決で新宿三丁目のイシバシ楽器でローンを組んだような気がします。昔のドラムマシンはYAMAHA RXシリーズやKORG DDD-1 などデカいのが正義なのでしょうか。購入理由はD-10だけですとステレオアウトしかなく他のシンセパートにうもれてしまいがちでリズムをしっかし鳴らしたかったのでしょうか。本気はD-10に比較すると大量にドラム音が内蔵してあり、ステレオに加え2系統のパラアウトも当機は備えております。ミキサーがMTRしかなかったのでパラアウト(INDIVIDUAL)は当初はつかわず、エフェクトを活用してました。(パラアウトを使うとエフェクトが使えなくなる。)

 もっぱらMC-300でMIDIシーケンスをドライブさせるリズム音源として使っておりました。音色はたくさんあり、TR-808セットなるキットもありましたが振り返ってみると微妙な感じだったような気がします。音色は210個だったそうですが、パラメータはあまり調整できず、アタックダンプ、ピッチ、ディケイ、ニュアンス、ブリリアンス、ベロシティーピッチなどがパラメータとしてあります。最初の3つ4つはいじった事がありますが、いわゆる808のブーンみたいな音は到底出てませんでした。TR-909セットもあればよかったのでしょうが、いずれ手放す原因となりました。 

 当機はHUMAN RYTHM COMPOSERという冠がついているように、人間のフィールを再現する、リズム・エキスパート機能がありました。ジャンルとノリを指定し、イントロ、Aメロ、Bメロ、フィルインを自動演奏してくれル機能です。この機能は、「高校の同級生が大学卒業時に下級生に売りつける自主制作デモテープ」を一泊二日で仕上げるというやっつけ作業の時に、ドラムの打ち込みが面倒くさいのでぜんぶR-70にお任せして作成しました。ギターはその後有名になったギタリストが弾いてくれました。
 あと抑える位置で音色がか変わるいわゆるスペースバーみたいな横長のボタン(ポジショナル・パッド)がありましたが使いこなせませんでしたね。
 今見るとFSKテープシンク機能なども備えていたようです。全く使いませんでしたが。

 今改めて見てもルックスが良く(非常に重要なポイント)ちょっと欲しくもなりますが、スペース都合で手は出せませんね。VSTプラグイン版も出ているようです。Dam-Funkという手引きシンセファンクの方も実機を愛用されているようです。

EQUIP BOARD より引用

https://equipboard.com/pros/dam-funk

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