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0034:感情の仕組み2;怖い・嫌だ・驚き

感情の仕組みのつづき

感情とモトの関わり、という話をしていましたね。では、続きといきましょう。

前回は

・うれしい
・腹立たしい
・悲しい

の三つについてお話ししましたので、今回は残りの三つについて話しましょう。


怖い・嫌だ・驚いた

・怖い

恐怖を感じているとき、好き嫌いゲージは、マックス近くまで「嫌い」の方に傾いています。ここまでゲージが減ってしまうと、もうアタマココロも、全然動かなくなります。モトが足りないんです。

足りない上に、恐怖を感じている対象にどんどん吸い取られている状態になってしまっています。

わしらは、恐怖をなんとかしようとして、対象についてあれこれ考えてしまったり、なんとか避けようとしてしまったりと、色々な行動をとりますが、これが実は、モトを相手に送り込んでしまう原因になってしまっているんです。

なので、何かを怖がっているうちは、どんどんモトを消耗します。恐怖の対象が目の前にいる時はそちらに、そうでない時は、ただいたずらに、モトがどんどんなくなっていくんです。

恐怖を解消する一番の方法は、まずこのモトのいたずらな消耗に気づいて、それを止めることなんです。具体的には、怖がっていることに気づいて、それをやめよう、と心に決めることです。

まぁ、それができれば苦労しない、っていう話なのは、理解していますけどね。
(^~^;)

コツとしては、相手をやみくもに怖がらずに、よく観察してみることです。ゴキブリとかも、出てきたらギョッとしますけど、よく見ると、アイツらも可愛いところあるんですよ。
d(^~゜ )

恐怖とどう対峙していくか、という話は、人生が辛い時には特に重要な話なので、またいつかじっくり機会を設けましょう。
(転載注:本家サイト(0069)で詳しく解説しています)


・嫌だ

嫌悪感ですね。これは、好き嫌いゲージが「嫌い」の向きに「動いているとき」に起こります。「嫌い」側に振り切ってしまったら、それは恐怖に変わってしまいます。

嫌悪感にも、好き嫌いゲージの針の位置によって、色々な度合いがあります。ですがあくまで「ゲージの動き」を検出して起こる感情なので、相手がどういうものか、という認識が変わることによって、針が反対向きに動いて「好ましい」に変わることもあります。

ちなみに、嫌な気持ちを感じているとき、ココロがもやもやすることがありますよね。これは「心配」と呼ばれる気持ちです。心配とは、アタマが「モトが減ってしまうかも」という予測を立てたときに、ココロがゲージを「嫌い」に動かすことによって起こります。嫌だ、という気持ちに似ていますね。

心配をすると、ゲージが「嫌い」側に動いてしまいます。そうすると、モトは減ってしまいます。ですが、心配とは、前述の通りアタマの動きと連動して起こるものなので、アタマで上手に処理すると、消えてしまいます

心配事とどう付き合っていくか、という話も、人生が辛いときには厄介な話ですよね。ここもまた、別の回で掘り下げていこうと思っています。
(転載注:本家サイト(0070)で詳しく解説しています)


・驚いた

驚きというものは、未知の状況に出会ったとき、警戒するようアタマが命令を出して起こる感情です。好き嫌いゲージが急に動いた時に起こります。

嫌だ、のときは、ゲージがゆっくり減っているのですが、この驚きというのは、もっと急激なゲージの動きによって起こります。それは、「好き」の方に動く時にも、「嫌い」の方に動く時にも起こります。

「好き」の方に動けば、そのまま状況を観察して、モトが増えていくこともありますが、「嫌い」の方に動いたときは、アタマ・ココロ・カラダが協調して、危機に備えるために緊張状態になります。それが続くと、別の感情である怒りや嫌悪感につながることもあります。モトがなくなると、恐怖の状態になります。


モトの取り合いをやめる

これまで、6つの感情と、好き嫌いゲージと、モトの量についてお話してきました。

大脳が発達した人間には、このほかにも様々な感情があると言われていますが、それらは、元をたどればだいたいこの6つに端を発していると言われます。

そしてわしは、さらにその奥に、この「モト」と「好き嫌いゲージ」の関係があると考えています。

なので、結局は「モトあつめ」なんですよね。わしらの感情と、そこからの行動原理ってヤツは。
(^~^;)

わしらがこの地獄で幸せに暮らすために、言い換えれば、人生が辛くなくなるために、わしらはなんとかして一生懸命にモトを集めようとしているわけです。それぞれの方法で。

モトあつめ自体は、全ての生き物が日常的に、無意識に行っているので、場合によっては他者からの強奪という形を取ります。これで、上手く奪えれば、その場では幸福感が湧くかもしれませんが、相手が生き物だったら、相手も当然モトあつめをしているので、結局は奪い合いになってしまいます。

奪い合いになったら、その場の絶対的なモトの量は、減ってしまいます

好き嫌いゲージが、お互いに「嫌い」のほうにふれるから、減っていくんです。

だけど、

モトは「増やせる」

んでしたよね? みんなでモトを上手に増やせれば、社会全体を豊かにすることもできます。できれば、それを目指したいですね。
d(^~゜ )

ではまた次回。わしの話、信じないでね。

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これは、拙ブログ『人生はなぜ辛いのか、と思った時に読むブログ』からの転載です。イラストや強調で分かりやすい、本家サイトはこちら。
https://jinseihanazeturainoka.blogspot.com/
このブログの文章を初めてお読みの方は、ぜひ第1回からお読みください。
https://jinseihanazeturainoka.blogspot.com/2018/09/0001.html
今回のエントリーのページはこちら。
https://jinseihanazeturainoka.blogspot.com/2018/10/0034.html



「ニンゲンのトリセツ」著者、リリジャス・クリエイター。京都でちまちま生きているぶよんぶよんのオジサンです。新作の原稿を転載中、長編小説連載中。みんなの投げ銭まってるぜ!(笑)