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0032:不安感とモト

モトと安心感・不安感

モトの話を続けましょう。

わしらの魂というべきもの(アタマココロカラダ)が、モトを他者とやり取りしている、という話でしたね。

前にも言いましたけど、モトはココロを動かす燃料でもあるんです。だから、モトがたくさんある方が、ココロは安心します。

逆に、モトの量が少ないとき、もしくは、減ってきたとき、ココロは安心の反対、不安感を抱くようになります。

これは、数値の決まった絶対量の話ではなくて、もっと相対的な量、つまり、自分の感覚で「多いな」「少ないな」「減ってきたな」「増えたな」くらいのあいまいさで、ココロはモトを量っています。

はたから目には、金銭的にとても恵まれている人でも、友達の多いリア充に見える人でも、実は、ココロは不安でいっぱいだったりするもんですよね。それは結局、本人が自分を取り巻くモトを「多いなぁ」と感じてるか、逆に「少ないなぁ」と感じてるかによるんです。

さっきの例みたいに、はたから目にはモトをたくさん持っている人でも「もっとほしい!」という願望が強いと、不安感のほうが増してしまいます。


モトあつめとアタマ

モトが減ってくると、ココロはモトを欲しがります。0030で書いた、モトあつめを始めたくなるんです。

このとき、アタマがサクッと言うことを聞いてくれたら、モトは割とすんなり集まります。ですが、長年生きてきた経験などから、アタマが「今モトあつめするとマズイ」と判断すると、お預けになってしまいます。

例えば、赤ん坊はお腹が空いたら泣くし、排泄したら泣きます。泣くのは、音声と仕草で、周囲の大人の気を引いているからですよね。世話をしろ、と要求しているのです。

こうすると、大人からモトがもらえます。大人が赤ん坊の世話をしようとすまいと、もらえてしまいます。

よく思い出してください、注目を集めると、モトが移動するんでしたよね。
d(^~゜ )

この場合、赤ん坊が大人に注目された段階で、モトが移動してしまっています。赤ん坊の鳴き声が特に苦手、という人が多いのも、この辺に起因しているとわしは思っています。声を聴くだけで、モトがそっちへ行ってしまいますからね。

さて、この赤ん坊が成長して幼児になっても、似たようなことを習慣で続けます。おかあさんおしっこー!とか、かまってー!とか、反抗期になったらイヤイヤ言い出すとか、この辺も、ココロの「モトがほしい」という要求に従って、無意識に出てくるものです。
幼児は脳が未発達=アタマがうるさくないので、ココロの言うことをアタマがすんなり受け入れますので、こういういわゆる「ワガママ」な振る舞いをしてしまいます。

ところが、大人になるにつれ「周囲との関係性」という考えができるようになってきます。そうすると、ココロがいくら「モトがほしい」と言ってきても、周りに遠慮したり、後々困るなーと予測できたりして、アタマココロに「今はちょっと我慢して」と命じて、衝動を抑えてしまうようになるんですね。

こうして、アタマココロは、ちょいちょいケンカするようになります(0018)。


一人でいると寂しさがつのる理由

モトが減ってきた、少ないと感じているとき、ココロは好き嫌いゲージ(0015)を「嫌い」の方に傾けやすくなります。なぜかというと、「好き」の方にゲージを傾けるのには、エネルギーがいるからです。エネルギー源は、ほかでもない、モトです。

ココロのエネルギー源は「モト」です。

ココロが「モトが少ない」と思っているとき、ココロはあまり動きません。動かないと「嫌い」の方に自然と針がふれてしまいます。モトは消滅することがあるんでしたね(0030)。使われなかったモトは、プチプチと消滅していくんです。だから、ゲージが減ってしまいます。

人はだれでも不安なんだ、なんて言われますけど、ほっといたら勝手に不安感が増していくので、あながち間違いでもないんですね。だからみんな、何らかの方法でモトあつめを頑張ろうとします。赤ちゃんから大人まで、それぞれの方法で。

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では次は、わしらが具体的に、どのようにモト集めをして、お互いにどんな気持ちになっているのか、そんな話をしましょうかね。

ではアレを。わしの話は、信じないでね。
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これは、拙ブログ『人生はなぜ辛いのか、と思った時に読むブログ』からの転載です。イラストや強調で分かりやすい、本家サイトはこちら。
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このブログの文章を初めてお読みの方は、ぜひ第1回からお読みください。
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「ニンゲンのトリセツ」著者、リリジャス・クリエイター。京都でちまちま生きているぶよんぶよんのオジサンです。新作の原稿を転載中、長編小説連載中。みんなの投げ銭まってるぜ!(笑)