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【1日目】モトの話をはじめよう(ニンゲンのトリセツ・改)

◆『モト』とは何か

 はじめまして。僕は

  • ココロの材料『モト』研究家(通称:モトおじさん)

という肩書きで活動している者です。名前は日南本倶生(ひなもとともき)といいます。

 読者のみなさんにはこの

モト

という言葉を初めてお聞きになる方も多いでしょう……といいますか、ほとんどの方が初めてだと思います。なぜなら、これは僕が発見した

  • 心のあり方の「新しい概念」

だからです。僕はこの『モト』というものの話をできるだけたくさんの人に伝えようと活動していますが、まだまだ力不足で、ご存知ないという方が多いのも当たり前だと感じています。
 さて、「はじめに」の部分からちょこちょこ出てくるこの

モト

ですが、これは一体何でしょうか? みなさんも疑問に思っていらっしゃるでしょう。ではさっそく、この『モト』とは何か? という話から始めていきます。

 僕が発見した新しい「心のあり方」というのはこうです。

◆ココロには、具体的な材料がある

 どういうことかというと……たとえば、僕らの肉体には「細胞」という材料があります。これがたくさん集まって肉体というものができています……もちろんご存じですよね?
 同じように、ココロにも細胞のような「何か」があって、それがたくさん集まってできているのではないか? というのが、僕が最初に考えた「ココロの新しいかたち」の考え方でした。そこから他人や自分を観察し、研究を重ねてたどり着いたのがこの

◆ココロには、具体的な材料がある

という結論で、この「具体的な材料」にあたるものが

モト

と僕が名付けた『粒子』(小さなツブツブ)だろう、という予測の話なんです。
 つまりこの『モト』というのは

◆ココロの材料にあたる小さなツブツブ(粒子)

のことを指しています。


◆ココロを「説明できる」モトという概念

 ……さっそく「誰も聞いたことがない話」をしています。ちょっと難しいかもしれませんが、どうぞアタマを柔らかくして、理解できるようチャレンジしてみてください……。

 もう一度書きますが、僕たちが「ココロ」と呼んでいる

  • 目に見えない

  • 触れることもできない

  • でも、確かにある「何か」

こういうものについて、僕は

ココロとはモトというツブツブ(粒子)の集まりである

という「定義」をした、という話なんです。と書くと「そんなアホな」という声が聞こえてきそうですが、この「定義」にもとづいて人間関係や感情の動きを観察すると、これまで「あいまいでとらえどころのないもの」だった「ココロの動き」というものが

  • 言葉でちゃんと説明できる

ものに変わります。だからこそ、この『モト』という概念は画期的なんです。

 では、具体的に「どうやって」ココロの動きを説明するのかというと……もし、僕が言うように「ココロにはモトという材料がある」のであるとするならば、モトというのは「ツブツブ(粒子)」ですので、当然

  • 個数

というものがある、ということになります。さっき人間の肉体の例を出しましたが、人間の細胞というものにも当然、ぼう大な数ではありますが「個数」がありますよね。個数があるものは、数えることができます。
 そして個数が極端にたくさんあるものについては、「個数」という言葉ではなく

という言葉を使います。僕たちは水を計るとき、分子の個数ではなく「量」(グラムやリットル)を使いますよね。
(ご存じの通り、水という物質は「水分子」という小さなツブツブ(粒子)の集まりですし、水分子にも「個数」はあります)
 つまり、こういうことが言えます。

◆ココロには具体的な【量】がある

 ……実はですね、僕たちの「ココロの動き」をよく観察してみると、人間の感情の変化にはこの「ココロの量」が密接に関係していることが分かったんです。ですからこの「ココロの量」を推測することによって、僕たちの感情がどう動くのか、どう変化するのかを「アタマで考えて理解する」ことができるようになる、というのがこの『モトの話』の特徴なんです……画期的でしょ?


◆傷つきやすい「ココロ」を守る新しい知識『モト』

 今までの僕たちは「感情」「気持ち」というものが「いつ、どう変化するのか」という概念を、経験という頼りないもので学んできました。ですから、人の世に出て、人と触れ合う経験を積むことでしか、お互いを理解し、そして友情や愛情を深めていく方法を学ぶことができませんでした。
 こういった「場数を踏む」という経験をしないことには『人生』というものを理解することができないのですから、僕たちの中にときどき存在する「とても繊細(せんさい)で傷つきやすい人」ほど、こういうやり方の中でたくさん傷つき、打ちのめされ、そして人を信じられなくなっていくものです。中には恐怖のあまり知らない人と顔を合わせることすら難しくなってしまうような、ココロの細やかな人もいることでしょう。
 そんな人にこそ、この『モトの話』が役立つはずです。その理由は、自分の中、そして他人の中でココロが「どう動いているのか」が、モトというものの【量】の変化を考えることによって「アタマで理解できる」ようになると、

  • なぜ自分が傷ついたのか

  • どうして相手は自分を傷つけるのか

が、これまた「アタマで理解できる」ようになるからで、自分自身で納得できる理由を見つけられたココロは、それまでよりずっとずっと楽になるはずなんです。
 僕自身、「はじめに」で書いた通り、社会という場所でたくさんの人を傷つけ、自身も傷つき、他人を、そして自分を信じられない大人になってしまいました。そんな自分自身を救うために、約30年かけて必死に編み出したのがこの

『モトの話』

なんです。だから、できるだけたくさんの人にこの話を伝えて、

  • モトというもの

  • ココロの【量】という概念

を知ってもらい、そうすることで世界全体をもうすこし明るくて楽しい場所にできたら、と思っていますし、この『モトの話』はそれが本当にできる「唯一の方法」だと自負しています。

 というわけで、ここからしっかりと新概念『モトの話』を進めていきますね。みなさんにとって「新しいこと」ばかりが書かれているはずですが、どうぞアタマを柔らかくして、ついてきてください……。


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「ニンゲンのトリセツ」著者、リリジャス・クリエイター。京都でちまちま生きているぶよんぶよんのオジサンです。新作の原稿を転載中、長編小説連載中。みんなの投げ銭まってるぜ!(笑)