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自転車に乗ってこすもすまでいった。

自転車は9月まである会社からインターンで釜石に来ていたサスケが使っていたもので、
後任者が着任するまで間がある、
その間預かっていてほしい、預かりついでに使っていいよ、
ということで、重宝に使わせてもらっている。

しかし、この自転車は車体が重い。
モーターもついてないのに、モーター車なみに重い。
25年前に北京で使っていた上海号(いかにも自転車天国時代の中国、って感じのみんなが使っている量産型の人民自転車)よりも重いはず。

重いから、ちょっとした坂道でもスピードが落ちるし、
ちょっとした向かい風でもスピードが上がらなくなる。

わたしが住んでいる只越町から、甲子(かっし)というところにあるこすもすまで、
10kmちょっとでそう遠くはないけど、
その半分ぐらいは緩やかな坂道。
只越町→甲子の往路が上り坂、しかもたいがい向かい風。
だから、10kmでほぼノンストップでも60分ちかくかかって、
最後は歩くような速さで自転車は動いていった。

じつは前日もこすもすに来てて、2日連続こすもすだった。
なぜまたこすもすかというと、この日は「ピザの日」。
ランチにピザがメニューに加わる日だからだった。

こすもすにはちゃんとしたピザ窯があり、
イベントなどでピザ体験ができるようになっているが、
普段は使っていない。
だったのが、営業努力なのか、気まぐれな週末だけ、
ランチにピザを焼くようになった。

釜石ではピザ窯でピザを焼くような店はなく、
こすもすではピザ生地からつくってのピザ窯で焼くピザ。

だから、ピザの日は特別な日。

ピザは4種類から選べて、
トマトソースのミックス、ホワイトソースのコーン、
和風ベースのきのこ、はちみつがかかったスイーツ系。

ミックスを注文して、テラスのテーブルで、
公園と壁画越しに紅葉を眺めながら食べた。

午前中いっぱい大隈塾の仕事をして、
それから自転車に乗ってこすもすについたのが13時20分ごろ。
お腹が空いてお腹が空いて、
だけどなるべくゆっくり食べた。
紅葉と公園と壁画とを眺めながら、石窯ピザは格別の味。

食べ終わったころ、近所に住むカナちゃんが赤ちゃんといっしょにやってきた。
カナちゃんは、ホワイトソースと和風ベースのハーフアンドハーフ。
その手があったか〜、と、笑いあったけど、ちょっとくやしかった。

帰りは下り道だから、ほとんどペダルをこがずにいけた。

甲子川の川沿いの細い道を、ずっと下っていった。
右手には川と紅葉の山、
左手には春に花咲く桜の並木。

途中、市の図書館があったので、
ちょっと立ち寄って、
本を借りて、館長さんとちょっとお話して、
また自転車に乗って、アパートへ帰ってきた。

ピザのある週末の幸せ。