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もやもやに耐える力

釜石高校での探究学習の準備をしていて、
「なぜ探究するのか」
という問いのメモがあった。

昨年度の学習発表会での講評で、
東京大学の先生(お名前を記してなかった)が
「地域の課題を発見して、解決するため」
だといっていた。

探究の学習は自分で問いを立てて調べる学習で、
教科書を使って教えてもらう、インプットの勉強とは異なる。
教わるのではなく、学ぶ。
与えられた課題を解くのではなく、
自分で見つけて、仮説を立て、解決しようとする。

先の先生は、
「唯一の解はない」
といっていた。

ひとつだけの正解があるわけではない。
いくつもあるかもしれないし、
ひとつもないかもしれない。

だから、学習する者にとって、
すっきりとはしない。
もやもやする。
もやもやし続ける。

もやもやし続けるのを、ぐっとこらえるのも、
探究学習のひとつだ。

容易に答えのでない事態に耐える力、
それを「ネガティブ・ケイパビリティ」というが、
ネガティブ・ケイパビリティを鍛えるための学習が、
探究である。

ネガティブ・ケイパビリティは、
課題発見力、解決力と同じくらい、
大人になって必要な能力かもしれない。

ネガティブ・ケイパビリティない人が多いから。