見出し画像

東北新幹線はコスパもタイパも抜群

「貧者のファーストクラス」
といってたのは、ジャーナリストの高野孟さん。
わたしの師匠の一人だ。

「貧者の……」は、
海外にいくときの飛行機の中、エコノミークラスでの過ごし方。

食事が終わってほろ酔いになったら、
真ん中の4人がけの席でまるまる空いている列を見つけて、
肘掛けをはね上げて横になって眠る。
ちょっと幅は狭いけど、真っ平らになって眠ることができる。
180度倒れるリクライニングシートなんてないので、
そうした席が空いてる幸運に恵まれれば、
ファーストクラスよりも快適に過ごせる。

むかしむかしの話。
海外旅行も団体旅行が主流な時代で、
個人が気軽に外国に遊びに行ったりしないころのこと。
わりと機内はおおらかな対応してくれてた。
いまそんなことしたらどうなるんだろうか。

ということを思い出したのは、いま、
東北新幹線の中で3人がけのシートの真ん中に座って、
窓側の席と通路側の席の肘掛けを上げて、
3席独占しながら仕事をしているから。

早朝一番列車の東北新幹線の自由席(やまびこ)。
混み合うのは、大宮ー宇都宮間のみ。
あとは郡山ー福島ー仙台もまあまあだけど、
あとはスカスカ。

もちろん車両にもよる。
わたしは2号車が好き。
2号車はホームの階段やエスカレーターから遠いので、
わりと敬遠される。
その論でいえば1号車が最も遠くなるけど、
1号車は車両が小さく、なんとなく閉所的な圧迫感がある。
2号車はノーマルな車両だから、広々と感じさせる。

真ん中の席で膝の上にPCを置いて、
左右の席のテーブルには資料を広げる。
いい感じのオフィス環境。
東京から新花巻まで3時間あるから、
しっかりと仕事ができる。

さながら「貧者のグリーン車」、
かと思ったけど、グリーン車は実はPC仕事には不向き。
幅広い肘掛けが膝上PCのキーボードを操作するのにじゃまになる。

じゃあ、貧者のグランクラスかというと、
グランクラスには乗ったことがないからわからない。

一度でいいから、グランクラスに乗ってみたいなあ。
これは仕事じゃなく遊びで乗ったら最高だろう。
たとえば東京から函館(新函館北斗)まで4時間。
ああああああ、乗りたい〜。

仕事にせよ旅行にせよ、
東北新幹線はすばらしいパフォーマンスを発揮する。
コスパもタイパも抜群である。