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【ざっくりまとめ】令和元年版労働経済の分析要点動画


こんにちは、murakenです。

いよいよ本試験まで残り1ヶ月となりました。早い…早すぎる…そして今日の最低気温はマイナス3度…寒い…寒すぎる…


▼時代は動画。厚労省の白書では初の取り組み。


前置きはさておき、先日、厚労省さんから「最新の労働経済分析、動画でまとめたで!絶対に見てな!!」というメールが届きました。


※HPより抜粋

厚生労働省は、このたび、労働経済白書をより多くの方にご覧いただくことを目的に、動画版「令和元年版 労働経済の分析」(「労働経済白書」)を初めて作成しました。(白書本体は令和元年9月27日閣議報告済み)
昭和24年に初版を発表して以来、今回で71冊目となる労働経済白書は、一般経済や雇用、労働時間などの現状や課題について、統計データを活用して分析する報告書です。
動画版では、白書の第2部「人手不足の下での「働き方」をめぐる課題について」のポイントや、企業事例を分かりやすく紹介しています。
この動画は、厚生労働省YouTubeチャンネルから、ご覧いただけます。


ふむふむ、なるほど…

厚労省の白書、どうやら71冊目にして、初めて動画化に取り組んだのだそうです。ありがたや…


「平成30年版はある程度(基本動向を)押さえたけど、14回試験では絶対に令和元年版から出題してきそうだよな…でも、これ系の資料山程あるし、年度変えて出題してくるし、もう骨子と概要だけサラッと読んでおけば良いんじゃないの…?」

そんなことを考えていた僕には朗報でした。


…ということで。

試験も近いので、(ビール片手に鬼滅の刃の19巻を読みながら)「参考程度に見るか…」とYouTubeを開いたわけですが。


▼試験対策にもなるといえばなりそう


結論、キャリコンの試験で問われがちな部分は動画にそれほど含まれていなかったかも?でも昨今の状況を踏まえると問われるかも?と感じました。(PDFの概要版は別)

というのも、これまでは賃金動向・有効求人倍率・失業率などの話が問われてきたような印象でした。

いわゆる「働きやすい環境づくり論」みたいなものは常識で判断するような傾向が強かったような…

動画版では、白書の第2部「人手不足の下での「働き方」をめぐる課題について」のポイントや企業事例を紹介してくださっています。


全体的にグラフやアニメーションが用いられており、要点を押さえるにはとてもわかりやすいと感じました!

以下、視聴しながらざっくりまとめたメモです。


▼人手不足の現状


・2009年以降人手不足を感じている企業が増えている。特に中小企業。

・職場環境に及ぼす影響

1位→残業時間の増加、休暇取得数の減少

2位→従業員の働きがいや意欲の低下

3位→離職者の増加

・人手不足解消に向けて、多くの企業は採用活動や、今いる人材の活用により対応。

・一方で、「離職率を低下させるための雇用管理の改善」や「従業員への働きがいの付与」はどちらも3割未満。業務の見直しを行う企業はそれほど多くない。


▼"働きやすさ"と"やりがい"について


・働きやすさの現状。約8割が働きやすさを感じていると回答。

・従業員が感じている「働きやすさ」に重要な取り組み

1位→職場の人間関係やコミュニケーションの円滑化

2位→有給休暇の取得促進

3位→労働時間の短縮や働き方の柔軟化

・「働きがい」が高い人(ワーク・エンゲイジメント・スコア)

→年齢が上がるほど高くなる。60歳以上、50代、40代、30代、29歳以下の順。

→また、役職が上がるほど高くなる。部長相当職以上、課長相当職以上、係長・主任相当職、役職なしの順。

→企業別では、大企業が少し低い傾向。

・働きがいを高めるために、3種類の取り組みが有効。

→①成長実感をもたせる取り組み、②キャリア展望をもたせる取り組み、③働きやすさ

・①のためには、通常よりも高い努力を要する目標の設定が有効。成長実感が高い人と低い人で14.3%の差がある。過度に高い目標は逆効果。

・上司からのフィードバックは、月に1度以上の頻度が有効。また、行動したことの重要性や意味、タイミングが重要。

・②のためには、管理職と月1回程度話し合うことが重要。現在の業務やスキル、従業員が希望している業務の意味や重要性など。

・39歳以下の社員で、現在ロールモデルとなる社員がいるのは男女合わせて約3割(27.9%)。

・ロールモデルがいるとワーク・エンゲイジメント・スコアが高まる。

・自身のキャリア展望が明確な人ほど、ロールモデルがいる傾向が見られる。


▼休み方について


・継続的に働きがいを保つためには、リカバリーが必要。

・リカバリー要素として下記の4つが挙げられ、ストレス・疲労の軽減に効果的。

①心理的距離(仕事のことを忘れるなど)

②コントロール(休みの日のスケジュールを自分で決められるなど)

③リラックス(心身の活動量を意図的に低減するなど)

④熟達(自己啓発をして新しいことを学ぶなど)

・各要素の実施状況を見ると、「余暇時間の自己啓発」と「仕事からの心理的距離の確保」ができていない割合が他の項目と比較すると高い。


▼まとめ


・企業にとって大切なこと(2つ)

①人手不足の状況の中での働き方は、従業員の「働きやすさ」や「働きがい」を高め、人手不足影響の緩和と企業のパフォーマンスの向上をしていくことが必要。

②従業員のリカバリーを意識した、雇用管理も必要。


・働く人にとって大切なこと(4つ)

①仕事のやり方

→日々の仕事を充実させるために、自分なりの目標を持ったり、仕事の進め方を考えたりする。

②人間関係の構築

→仕事により満足感を高めるために、周囲からサポートを得たり、先輩から仕事に関するアドバイスをもらったりする。

③仕事の捉え方

→仕事の目的に意味合いを持つために、自分の将来に与える意義を考えたり、自分の興味関心と紐付けたりする。

④仕事と余暇の自己管理

→健康で持続的に働き続けるために、仕事とプライベートをしっかりと分けるように自己管理する。


・双方にとって大切なこと

→双方が職場の現状や課題を共有し、共に創り上げて行くことが重要。そのために、企業と従業員の相互コミュニケーションの活性化が不可欠。


▼企業の働きやすさ・働きがい向上の取り組み事例


①向洋電機土木株式会社のケース

・従業員のみならず、その家族も含めた人たちの満足度向上に着目した。テレワークやIT技術の導入。

・建設業×テレワーク。建設現場内の現場事務所をサテライトオフィスとして活用。これによって出社する必要がなくなった。

・IT技術の導入。タブレットを使用し、動画や写真の共有がリアルタイムでできるようになった。

・その結果、社員は10年で19人増えたが、大幅なコストカットに成功。働く人に研修などの資金投入ができる余裕が生まれた。

・さらに、研修や働きやすい環境の整備によりパフォーマンス向上。生産性が向上。売上も8億円から16億円に倍増。その後も良い人材を確保できている。

・同社は元々、様々な状況の人が働いていたためテレワークを導入した。


②株式会社福井のケース

・従業員71名。伝統産業の堺打刃物や農業・園芸用刃物の製造・販売を手掛けている会社。

・老舗企業だが、顧客構造の変化で売上低迷が続いた。その後何とか上昇したが、組織的な役割分担がはっきりしておらず、個人事業主の集団になっていた。

・その結果、毎年一定の離職者が発生。創業100年以上を経て初めて会社の基本方針を策定。社員家族を最上段に据えて働きがいを高める方向にシフトした。

・月に1度、働きがいを測定。各部署の組織状態を把握氏管理職と共有。問題点を色分けし対策を講じる。「見える化」によって的確・迅速な対応が可能になった。

・月に1度、1on1ミーティングを実施。2018年は離職者0となった。



以上、「【ざっくりまとめ】令和元年版労働経済の分析要点動画」でした~

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