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映画「ポリスアカデミー」レビュー「景山民夫氏の思い出」。

1984年12月2日に劇場公開される映画「ゴーストバスターズ」の試写会が
日本武道館で行われゲストにディナ・バレット役のシガニ―・ウィーバーを招待した大掛かりな興行となった。
ところが前説役の高田文夫と景山民夫の両氏は「ゴーストバスターズ」や
シガニ―・ウィーバーを差し置いて同年10月27日に劇場公開された
「ポリスアカデミー」が面白い!と怪気炎を上げた。
何故ふたりが場所柄もわきまえず本作品の宣伝に終始したかと言えば
景山氏が本作品の日本語字幕を作成したからだ。
当時の放送作家・景山民夫氏の絶頂期はこの頃だと思う。
その後,景山氏は作家としての実力も示し
「遠い海から来たCOO」は
1988年に直木賞を受賞し第2の絶頂期を迎える。
…そんな景山氏が「幸福の科学」に入信したことを知り僕は大変驚いた。
何故景山氏が入信したのかは分からない。
ただ景山氏のエッセイで
「メロンを食べ終わり皮を生ゴミとしてゴミ箱に捨てた。」
「しばらく経ってから何気にゴミ箱の中を覗くと皮だけとなったメロンに
沢山蠅がたかり沢山ウジが沸いていたことに酷くショックを受けた」
という一文に筆者は不安を覚えた。
景山氏は「死」を凝視し始め
「何で生物は死なねばならんのだろう」と疑問を持たれ始めたのだ。
当時の模様をコラムニストのナンシー関は次の様に語った。
「…特定の宗教団体に属することが
景山民夫の視野を狭窄にすることを大いに懸念する。」
「「視野狭窄」と「笑い」とは決して相容れないからである。」
本作品を視聴する度に作品からは「笑い」を貰っているが
同時に景山民夫氏の事を思い出し何とも言えない気分となるのである。

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