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映画「ゼイリブ」レビュー「自分の頭で考えない人間」の量産は地獄へと続く一本道なのだ。」

カーペンター監督の映画「ゼイリブ」で
TV画面から
「NO INDEPENDENT THOUGHT(他に左右されない自らの考えを持つな)」
と洗脳電波を流しながら侵略異星人の評論家がしたり顔で
性&暴力描写を平然と扱うINDEPENDENT THOUGHT(自分の考え)を持つ
カーペンターやロメロを酷評する場面がある。
カーペンターがロメロをどう思ってるのかを知る重要な場面だ。

…皆さんコレを絵空事だと思ってるでしょう?

漫画家の杉本亜未さんのツイートを引用させていただきます。

女性は疲れてるから「考えさせられる漫画は要らない」。
女性はINDEPENDENT THOUGHTは要らないと
女性誌の編集が漫画家に圧迫をかけ
NO INDEPENDENT THOUGHTを推奨する漫画を描かせる。

自分の頭で考えない(no independent thought)読者を
量産する漫画を編集が漫画家に要請してるのです。

「自分の頭で考えるな」ってコトは
「奴隷として隷属して生きろ」って指図するのと一体何処が違うんですか。

僕は「古い人間」なので原作の「マジンガーZ」で鉄仮面兵士の仮面が外れDr.ヘルに改造された脳が剥き出しになる場面を思い出しました。
鉄仮面兵士は
「脳改造されて自分で何も考える必要が無い」
と嬉しそうに語ります。
甲児の
「バッキャローそんなの人間じゃねえや!」
との叫びにも馬耳東風。
「そうさ人間じゃない」「だから死を恐れない」
と更に続けるのです。

僕にとって「自分の頭で考えない人間」は
「人間じゃない(=人でなし)」なんです。

「人でなし」を量産して死を恐れない兵士に育成する。
自分の頭で考えないと大変な事になると
カーペンターも杉本美末先生も永井豪先生も警鐘を鳴らしているのです。

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