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最初の地方拠点に伊東を選んだ理由

伊東市を選んだのはどうしてか? とよく聞かれるので Note に書こうと思いました。

地方貢献になれば日本全国何処でも良いという想いはあるのと、遠い将来になってしまうかもしれませんが、全国に何か所か作って行けるといいなぁと思っているのですが、最初の一か所目は本社の有る東京・恵比寿から遠すぎない場所を選ぼうと思っていました。最初から九州とかですと、もし行ったり来たりする必要が発生した場合に時間的/費用的に厳しくなるのではないかという心配があったためです。電車で 2 時間程度という条件で候補地を選定していました。

電車で 2 時間と言っても地方の中核となっている都市へ行ってしまったのでは、地方貢献とは言い難いかと思っていて、例えば、新潟市、宇都宮市、高崎市、前橋市などは外して考えていました。(前橋市はちょっと寂れ方が激しいと思ったのですが)

何処を調べたのかと聞かれる事が多いのでズラズラと書いてしまいますが、
[福島県] いわき市
[栃木県] 那須塩原、鹿沼、足利
[群馬県] 館林、太田、桐生
[千葉県] 君津、館山、勝浦、埼玉県:秩父、飯能、日高
[東京都] 奥多摩
[神奈川県] 横須賀、三浦、逗子、鎌倉、茅ケ崎、小田原、秦野、湯河原、芦ノ湖周辺
[山梨県] 小淵沢、長坂、韮崎、甲府、身延
[長野県] 佐久、上田、中野、飯山、野沢温泉、小布施、須坂、松本、塩尻、諏訪湖、伊那、駒ヶ根、飯田
[静岡県] 三島、沼津、焼津、掛川、熱海、土肥、堂ヶ島、松崎、雲見、下田、河津、伊豆熱川、伊東、宇佐美
[岐阜県] 恵那
[新潟県] 十日町、湯沢、南魚沼
と言った感じです。

これらは宿泊した場所の記述になりますが、宿泊地から電車で行って半日だけ見たという所は書いていないので、上述の倍ぐらいの所へ行っていると思います。例えば上田に泊まった時は、千曲や小諸も電車移動して駅周辺を3時間とか4時間とか歩いて様子を見ると言った感じです。余談になりますが、2022年8月に諏訪に行ったときに気温が37度の日で、諏訪湖周辺を5~6時間歩いたのですが熱中症になったのを思い出しました。数カ月間・・・年末ぐらいまで調子が悪かった・・・。

その一方で松本市の場合は、松本市の北東にある浅沼温泉に宿泊して、その周辺しか歩いていないので、該当の都市に行ったからと言ってもその地域の全容が分かっている訳ではないと言う事は理解しているつもりです。「旅行」と「住む」のでは理解度が全く違うだろうと思っています。

ちょっと脱線しますが、各地を見て思ったのは、ほぼどの地方も寂れて行っています。現地の方々と話をすると、殆どの方がそう感じると話されていました。商店街はシャッター街になっていますし見た目でも元気が無くなって行っているというのが感じられます。(これにはモータリゼーションの発展と共に郊外の大型店に客を取られたというのもありますが、それについては別に書こうと思います)

さて、本題に戻って伊東を選んだ理由ですが、最終候補地としては3箇所ありました。山梨県北部の小淵沢~清里、新潟県の野沢温泉、そして今回オフィスを作った静岡県伊東市です。

これら 3 か所で共通するのは、ITとは無縁のような場所という事と観光地と言う点です。観光地は普段から旅行者が訪れるため、外部の人間が町に居るという状態に慣れているので、私たちのような部外者が入りやすいのではないかと思いました。

3箇所をそれぞれ比較すると、清里周辺は別荘地となっており、Webで適当に見つけた居酒屋のホームページがビックリするくらい良くできていて(デザインも機能面も)調べたら有名なWebデザイナーが近所に移住してきていて作ってくれたものという事のようでした。つまり、それなりに移住者が居る地域なのだと思いました。清里の場合は、車が無いと生活にならなさそうだというのがあって、首都圏から引っ越す場合は車を買う必要があると思いました。

野沢温泉はスキーでは有名ですが、近年は外国人の移住者も多く関東圏の人に例えるのであれば軽井沢のような雰囲気があります。また、四方を山に囲まれているので、ちょっとヨーロッパの(例えばスイスの)山の中にある町という感じがするカッコいい町だと思いました。松本市出身の人に来てもらった事が有るのですが、こんな町だとは知らなかったと言っておられました。ただ、首都圏からはちょっと遠いという点が難点かと思いました。

伊東市はアクティビティの多さが優れていると思いました。温泉があるというのは言うまでもないのですが、海と山があるので、釣り、バーベキュー、トレッキング、サイクリング、ゴルフ、ドライブとウィンタースポーツ以外はすべて可能という点は優れています。JR伊東駅周辺に住むのであれば、徒歩圏内で生活出来そうだと思いました。

上記のような理由ではあるのですが、最終的に伊東を選んだのは、ほぼ「勘」による物だと思っています。

当初は「感」で選んだのですが、今となっては以下の社会問題に挑戦してみたいと思い始めており、選んで良かったと思っています。以前の Note にも書いたのですが、伊豆半島は大きな半島ではありますが大学や専門学校がありません。(沼津に 1 つ専門学校がある事は知っていたのですが、調べたら「静岡県立工科短期大学校」という名称に変わっておりました)他の半島やその他離島も同じ問題を抱えていますが高校卒業後、大学や専門学校に行くためには伊豆半島を出る事になります。主に東京の大学へ行くそうですが、卒業後の就職活動を考えると就職先が無い状態で、気が付くと東京の人になるという構造的な問題です。

そのような状況にも関わらず今の伊東高校は情報系を専攻している人が 1 学年に 30~40 人ぐらい居るそうですが、そうした方々に将来ソフトウェアエンジニアとして伊豆で就職するという選択肢を提供できるのではないかと考えており、伊東にオフィスを作った事が地域の活性化に繋がるよう頑張りたいと思っております。

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