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フィルムカメラが届いているはずだからワクワクで帰宅している

早く家に帰りたい。そんな思いは社会人になってかれこれ6年、常日頃から抱えているわけだが、今日は少し違う。そう、帰ったらアレが届いているはずなんだ。。。

こんばんは。ムラタのラヂオのクリタです。
「ムラタのラヂオ」という名前でApple Podcast、Spotify、stand.fmで雑談配信をしています。が、今回は音声配信の話はしません。

少し気の早い鈴虫の声が聞こえる8月半ばの帰り道。少し前まで雨が降っていたのか、アスファルトの色がいつにも増して深みを帯びている。意外にも鬱陶しい湿度を感じることはなく、外気は心地よい。
「早く帰りたい」という思いとは裏腹に、オフィスを後にしたのは21:30近く。今日も少し遅くなってしまった。いつもなら自分の仕事の遅さを恨みながらだらしなく駅に向かうところだが、今日は違う。家に帰ったらフィルムカメラが届いているはずなんだ!!背筋を伸ばして目を開き、やや足早に駅に向かう。

フィルムカメラを買おうと思ったきっかけは見知らぬ方のnoteでした。こちらの方のnoteです。

フィルムカメラにはこれまでは全く興味がなかった、というわけではない。FUJIFILMのインスタントカメラ「写ルンです」が数年前ににわかに流行り始めた。気になってはいたが、私にはバイト代を貯めてやっとの思いで手に入れたEOS KISS x7がある。小さいけれど、立派な一眼レフカメラだ。あれがあればほかのカメラなんていらないんだ。そんな思いでしばらくは物欲を封じ込めていた。封印が解けたのは近所のカメラ屋さんにフラッと入ってしまった時のことで、気がついたらKodakの「FunSaver」をフラッと購入していた。迂闊だった。

FunSaver

流行り物に飛びつくことや人と同じ物を持つことに抵抗を感じがちな私にとって、「写ルンです」ではない「FunSaver」はとても魅力的だった。パキッとした色も丸みを帯びたフォルムも好きだったし。でも使い捨ててしまうことがなんだかもったいない気がして、ずっと使うことができずにいた。軍艦島で使ってみよう。韓国旅行で使い切ってしまおう。小樽でこそ使おう…そんなふうに何度も思ったが、なぜが今も机の上に未開封で置いてある。

そんな折に目にしたのが上述のnoteだった。こんなに可愛いデザインのフィルムカメラがあるのか…。一気に心を掴まれた私は、すぐにAmazonで Kodakのフィルムカメラを検索した。
そこで私はとんでもないものを見つけてしまった。もっと好みのデザインのフィルムカメラがあったのだ。

Ultra F9 ブラック×イエロー

この無骨な雰囲気に遊び心のある配色。イエローの色味なんて私の自転車と全く同じじゃあないか。ムラタのラヂオのアイコンとも同じ色だ。そもそもそのアイコンを作ったのは私であって、自分の好きな色で作ったのだ。この配色が好きに決まっている。親の親の代からそうと決まっているのだ。

フィルムが高騰しているらしく、消耗品にしては少し高い。その程度の理由で諦められるような刺さり具合だったのか、現物を見たくて有楽町のビックカメラに足を運んだ。下の方の段にひとつだけ陳列されていた「Ultra F9」は箱に入っていて触れることこそできなかったが、デザインがめちゃくちゃ好みであることを再確認するには充分だった。翌日、意を決してAmazonでポチった。

そして今日帰ったらそのUltra F9が届いているはずなんだ。あと一駅、早くフィルムを巻いてシャッターを切ってみたい。脱力するとじわじわと上がってしまいそうな口角にも注意を払いながら、家路についているなう。


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