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科学フロンティアの屯田兵

一昨日は、ロボットや人工知能を、科学実験の自動化に応用する研究の発表を聴いていた。繰り返し作業が多い実験では、既にロボットがヒトのパフォーマンスを超えている。

「第6波ではオミクロン株が…」でいう「株」とは新型コロナの遺伝子タイプのこと。感染経路の調査を、電話での聞きとり調査で行っていた様子は広く報道された。実は変化の速いウイルスは、遺伝子に他にもたくさんの違いを持っていて、それぞれに遺伝的な個性がある。国内で感染例が見つかった初期には、遺伝子解析で感染経路が区別できた。

ウイルスの全遺伝子解析はPCR検査のあとに残ったサンプルを使う。これには複雑な工程があり、作業者のトレーニングには時間がかかる。全国的なモニタリングでは、それまで研究用にトレーニングされていたロボットが急遽、新型コロナの遺伝子解析に転用され、大量のサンプルの処理に大活躍した。

研究者は日々それぞれのフィールドの開拓に取り組んでいる。まあそうやって辺境でいろいろ掘り返しているうちに、将来役に立つようなものが見つかるかもしれない。また、いざという時には、自然や社会的な脅威に対しても科学で戦えるように、そういう技と志も、常に磨いておきたい。

Wikipedia


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