北関東「移民」アンダーグラウンド 読書感想文
ベトナムから来た技能実習生の実態というべきか
側面というべきか裏側というべきか
遠い日本に来て田舎で農業や海産業で働いてそこから道を外れていく話というのが粗い大筋だが
元気な若者が田舎でそれだけやって生きていけるかといえば
自分で考えても無理だろうなと思う。
ウーバーイーツなどカタギの人もいるが金がなければ
ある程度は犯罪する方に傾いていくのも仕方ないだろうし
そもそも無免許や車両の整備不良や自賠責保険の未加入などは
犯罪だとすら思っていないだろうという様子が描かれる。
装丁もポップな雰囲気だし
事前に連絡もせずに
ビールとつまみを片手に彼らの住居に話を聞きに行くという
著者の異常なコミュニケーション能力のせいか
会話も明るい雰囲気で描かれるし
読んでいて牧歌的な雰囲気も感じるのだが
ベトナム人がまだ少ないから組織化されず
大規模な犯罪になっていないだけで
(大事件になってもおかしくない事例が紹介されているが)
どんどん人数が増えていったら笑えない状況に
変わっていくのだろうか。
真面目に働かないので監禁されて工場から逃げて
ベトナムにいた時の軍の経験を生かして
一週間山に潜伏した
というエピソードが
個人的には一番ベトナム人やべえなと思う話だった。
面白い人に話を聞いてみたいです。 リアクションあるとはげみになります。 メッセージ添えて頂けたらなお嬉しいです。