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インド物語

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2009年
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記事一覧

インド物語-デリー⑧-

いつの間にかバッグに入っていた瓶について宿の受付の男に聞いてみた。こういうのをどこかで見…

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インド物語–デリー⑦-

リクシャーの引き手は大胆にふっかけてきた。それは今日の宿に4泊できる金額だった。 歯もな…

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インド物語−デリー⑥-

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インド物語-デリー⑤-

どんなところにも約束事というのはある。いつから始まったのか誰にもわからない昔の約束事がま…

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インド物語−デリー④−

道には迷ってしまったけど、それで気持ちがどうということはなかった。なにしろ時間だけはたく…

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インド物語-デリー③-

宿の近くには美味しいビリャニが食べられるレストランがあった。それは日本で食べるチャーハン…

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インド物語−デリー②−

インド物語−デリー①-

世界にはよく似た場所がある。 私の故郷は広島県の端っこにあって、そこでは車を使って生活し…

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インド物語-アグラ11-

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インド物語−アグラ⑩-

墓地観光で成り立つアグラの街を、車で一日案内してくれるという二人組がいた。 ガイドブック…

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インド物語−アグラ⑨−

コナン・ドイルに「四つの署名」という作品がある。財宝を巡る人間関係のもつれが奇妙な殺人に…

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インド物語-アグラ⑧-

長い通路を人の波にのまれながら進み赤土色の大きな門を抜けて眼前に広がるのはタージマハル。…

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インド物語-アグラ⑦-

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インド物語-アグラ⑥-

コーラの瓶を揺らしながら話しかけてきた男は雑貨屋の店主で各国の観光客から様々なワードを教えてもらっているらしく、日本語のレパートリーも豊富だった。きっと賢いのだろうと思う。彼が記憶から言葉を引き上げる仕草をどこかで見たことのある気がした。面長の筋張った頬はこけていて、よく見たら日本で勤めていたときの先輩によく似ていた。というか瓜二つだった。先程の眼鏡に手を置きながら考える仕草もほとんど同じ。世界にはそっくりな人が3人いると聞いたことがある。その先輩も賢い人だった。人相と性質っ