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2012年 スーパー歌舞伎ヤマトタケル 大千穐楽

上演中のスーパー歌舞伎「ヤマトタケル」に休演中だった團子くんが戻ってきます。本当によかった。

スーパー歌舞伎の初主演の重圧は、演じているご本人しかわかりません。秋、博多座で團子くんが迎えるであろう(まだ配役発表はありません想像です)大千穐楽までやり遂げてほしいと思います。

さて、応援の気持ちをこめて2012年四代目猿之助襲名時の私の感想blogをポストしてきました。その最終回です。

二カ月間におよんだ襲名披露興行の大千穐楽。奇跡的に一階席最前列で拝見することになりました。

澤瀉屋の大千穐楽はいつも特別version。その様子を少し感じていただきたいのと、四代目猿之助さんの作品への想い、裏方スタッフへの想いを感じていただけたら嬉しいです。


7月29日 大千穐楽!!

2ヶ月間続いた襲名公演が千穐楽をむかえました。楽しませていただき感謝です。有難うございました。

昼の部「ヤマトタケル」を拝見してきました。お席は一階一列目。普段は絶対にご縁がなく、実はあまり好みではないお席です。役者さんを楽しむお席だな。。と実感しました。

間近で拝見する猿之助さんの白いお顔の綺麗なこと!手の美しさももちろんです。

幕開き前の口上は無事千穐楽をむかえた心境を語っていました。

中車さんは、歌舞伎の舞台に立つ猿之助さんをずっとそばで見てきて感動した素直な気持ち、そして歌舞伎の舞台に立った二ヶ月が夢のようだったと感謝の気持ちを話しました。

凄く心に響いて、それを聞いているだけで泣けました。

猿之助さんは、全スタッフのおかげでやってこられたことに感謝。ヤマトタケルは’楽’な部署はありません、全部がハード。役者の背後にいる見えない力も感じながら観てほしい。。というようなことを。

今日一日、全精力を傾けて芝居をするので、皆様も全精力を傾けて観てください!と本日バージョンのお話をしていました。

お二人の絆に感動です。そのとおり、お芝居は白熱していました。

大好きな熊襲の立ち廻りシーンは大迫力!猿之助さんが声を出してタイミングをとっているのが新鮮。遠くからではわからないことですね。制圧した後、民を見渡す視線が今日は優しく微笑んでいました。

通常の歌舞伎より、見得自体もスマートなことに改めて気がつきました。何より’黒目’が美しかったです。黒目が綺麗な線を描き、ピタッと止まる。この美しさは歌舞伎ならではです。

そして動きの俊敏さ。中車さんも感心なさっていましたが、細い体で飛んだり跳ねたり。今日は特にエキサイティングに動いてました。

何故かツボにはまったのが竹三郎さん!ノリノリだった気が。。。名古屋弁の’みゃあ’って今まで入っていましたっけ?

テンション高い演技に笑っていたら、猿之助さんも笑いを堪えているのを発見。

猿之助さんの感情表現も激しかったです。戦いを続けても、父に求められず、敵にも散々ののしられ。。生きることへの儚さを感じました。

「帰りたい」と言いながら死んでいく場面からもう涙が止まりません。猿之助さん、死に際に涙をこぼしていました。

右近さん(現右團次さん)、弘太郎さん(現青虎さん)も涙が。。

そして、白鳥姿で形を決めるのが目の前!
失神しそうでした。

カーテンコールが最高!!ぼろぼろ泣きました。

猿之助さんはいつもの涼しい笑顔。満面の笑みになったのは梅原先生が登場してきたのがわかった時。本当に嬉しそうに飛び跳ねてました。

それとサプライズで幕を開けてお客さんを見た時。面白がっているいたずらっ子のような笑顔に見えました。

2ヶ月間たくさんの感動を有難うございました。
全ての演目楽しませていただきました。

舞台に関わる全ての皆様のお陰で、力をいただき私も仕事の忙しいシーズンを乗りきることができました。

自身の心を磨き、もっともっと感動できる心になり、これからもたくさんの感動を歌舞伎から感じたいと思います。

次回のヤマトタケルは新しい歌舞伎座で観ることができたら夢のよう。四代目猿之助さんに感謝。

同じ時代に生きていることが本当に嬉しいです。


aya


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