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私とメンタルと富士山〜転職ばっかりうまくなるを読んで〜

先輩に勧められて読んだひらいめぐみさんの著作。

どこかで感想を綴りたいな、と思うがまず著者が働く場所の条件に
「川が近くにあること」を挙げていて、わかるー!とも思った。私にとっての川は、富士山。

富士山がいつも私の身近にあった。

実家からは麓まで見えたし、通っていた幼稚園から高校からは本当に、毎回見るたびに「でかっ」と新鮮な感情を抱くほど、近くにいた。
卒業アルバムの表紙も校歌にも富士山が登場していた。

富士山が見える位置に住んでる人は全員共感してもらえると思うが、富士山で今日の天気や運勢を押しはかるところが、ある。

こんなに近くにあるのに今日は曇りで見えないな、とか、だいぶ雪積もってるからここら辺も寒くなるかな、とか、何より富士山がすんっ、と綺麗に見える日は心がシャキッとする。富士山信仰というものが古来から存在するのも納得である。私は今も富士山信仰してる。

新卒で入った会社は富士山が全然見えなくて、代わりに?スカイツリーがすぐ近くにあった。
全面ガラス張りのオフィスだったから夜になるとスカイツリーがギンギンギラギラ光っているのが見える。
それを見て私が思うことは人工物は富士山には勝てない、という事だ。
いくら綺麗に発色しても、富士山に雪が積もった日のあの感動を、スカイツリーでは味わう事ができない。

「富士山が見えない」と会社の人に愚痴った事があった。会社の人は「総武線から見えるよ」とこともなげに言った。見えるのか、墨田区から。
後日総武線で見た富士山はあまりに小さく、「これは富士山ではない!」と憤慨した。
あれは富士山ではなかった。私の富士山はどっしりとお相撲さんのように構えている存在で、あんなビルとビルの隙間にちょこん、と存在しているものではない。富士山を馬鹿にするな。

対して今働いている会社は、富士山がすごく見える。
長方形の窓のど真ん中に富士山が配置されていて、面接で会社を初めて訪れた時、「浮世絵みたいだな!」と感激した。
あ、面接、頑張れよ、見てるからさ、と背中を押された気がした。

その感激は今も変わらない、業務が始まる前、帰る前、疲れた時、自然と窓の外に目を向ける。悠然と構えている富士山を見た時は頑張ろ、と思うし、曇りで全然見えない時は富士山も見えないんだから私も体調が悪いはずだ、と納得したりする。
日本一の富士山が見えないんだから私のメンタルも崩れるはず。

たまに凄まじく綺麗な夕焼けと富士山がコラボしている時もあって、そんな時は会社の人とすごい!!と感激している。
あーこの建物めっちゃ古いけど、そして生きるのは辛いけどここに勤められて、そして生きていてよかったなーと嘘偽りなく思う。
富士山。Forever LOVE。

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