#67 ザ・ストラッツ『プリティー・ヴィシャス』
#67 ザ・ストラッツ『プリティ・ヴィシャス』
ブリンクの全米1位を祝して、というわけではないが、オーセンティックなロック繋がりということで、よきタイミングで届いたザ・ストラッツの新作をご紹介。
とにもかくにも、オープ二ングを飾るリード・トラック「トゥー・グッド・アット・レイジング・ヘル」を、ご一聴いただきたい。身も蓋もない言い方をすれば、これが好きならザ・ストラッツが好き、嫌いならザ・ストラッツが嫌い、ということだ。それくらい、バンドの特徴、魅力が凝縮されている1曲なので。
まばゆいばかりにロックが輝いていた、70年代の空気感を、絶妙なバランス感覚でまとわせたサウンド・プロダクション。ライヴを想起させる、熱を帯びた演奏。身も心も踊らせる、ポップでキャッチーなメロディ。行儀よくマジメなんてクソくらえ(©️尾崎豊)な猥雑さ。ちょっとちょっと、最高じゃないの。ロックンロール万歳!
そう、イタリアのマネスキン がこれだけ世界中でウケているということは、ウマいもんはウマい(©️笑福亭鶴瓶:しつこくて失礼)ということ。ストーンズの新作も全英1位になっているし、ロックが死ぬ、なんてことは断じてないのである。
いやしかし、この原稿も『プリティー・ヴィシャス』を聴きながら書いているのだけど、終盤のバラードまで本当に、尋常じゃなく、素晴らしい楽曲ばかりです。
鈴木宏和
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