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BLUE GIANT

今日は珍しく風さんではない話です。
……が、風さんも少し前にInstagramストーリーズで「最近観た映画で印象に残ったのは?」との質問にこれを挙げていました。
はい、『BLUE GIANT』です。
風さんは『食らった』と言ってましたね。
まさに、そんな映画でした。
ネタバレがありますので、これから観に行かれる予定の方はここまでにしてくださいね。

私はこの映画の原作漫画が大好きで、随分前にコミック本第2部までの全20巻を読破していました。
だから映画になると聞いた時からワクワクドキドキ、とても楽しみにしていました。
その矢先に風さんが紹介していたので期待値MAXで観に行きました。

結論。
も~~~~ぉ!
素晴らしかった、最高でした!
ジャズについては、難しいことなんて分からないしスタンダードジャズなら多少は知っているけれど、そんなにいつも聴くジャンルの音楽ではありません。
でも、ジャズが死ぬほど好きだろうとそうでなかろうと、もっと言えば音楽が好きであろうとなかろうと、この映画の持つ熱さには誰もが『食らう』のではないでしょうか。

世界一のジャズプレーヤーになる!と決めてそこへ向かってひたすら邁進していく若者の姿は、奇しくもこの時期に日本中を沸かせたWBCの日本チームの選手たちの姿とも重なりました。

自分を信じるって、言葉で言うほど簡単じゃない。
バカが付くほどひたむきに目標に向かって行く。
本当は怖くて不安で仕方ないけれど、そんなことを考えている暇には練習をする。
そこに感動するのです。

それと、これは友情の物語でもあります。
トリオを組む3人(主人公=テナーサックス、ドラム、ピアノ)はみんなキャラも違えば育ってきた環境も音楽歴も全然違う。
ぶつかり合ったり鼓舞し合ったり、様々な葛藤を経て一つになっていくところが本当に素晴らしかった。
特に初心者だったドラムの玉田くんには、ついつい自分を重ねてしまう人も多いのではないかな。
メンバーの足を引っ張っているという引け目、焦り、自己嫌悪……これに打ち勝つためには、やっぱり1にも2にも練習しかない。
泣き言なんて言っている時間はない。

そして、そんな玉田を信じ続け、やりたい気持ちが一番だろと言って上達を信じる大の強さ、ハッキリと「お前は下手だ」と何度も現実を突き付ける雪祈の厳しさと優しさ。
コントラストのハッキリしたキャラだからこその感動でした。

特筆すべきはアニメと音楽の驚くほどの一致感。
モーションキャプチャーを使っているとはいえ、ピアノを弾く指の動き、ドラムのシンバルやタムの速い動き、どれも本当に人が演っているように見えます。
そして、不思議な抽象的な映像で音楽を表現しているところが素晴らしい!
もちろん漫画と違ってちゃんと大音響で音も耳に届くのだけど、あの映像にも惹き込まれました。

さて、音楽!もうこれは語る必要はないでしょう。
上原ひろみさんですよ。
この方のライブに6年ほど前に一度行ったことがありますが、技術はもちろんのこと、なんというか、音楽を心から楽しんでいて、聴いているこちら側までその楽しさが伝染する、楽しくて仕方なくさせてくれるライブでした。
そのひろみさん、雪祈が左手だけで演奏する場面では本当に左手だけでやったり、初心者の演奏のアテレコに「上手すぎる」とダメ出しをしてやり直したり、こだわり抜いて音を作っていったそうです。
作中のオリジナル曲も素晴らし過ぎて、ストーリーの熱さをさらに盛り上げています。
なんと、ひろみさんは漫画を読んでいる時にすでに頭の中に音楽が浮かんできたそうです。
映画のオファーが来るずっと前ですってよ。
それで、浮かんだ音楽を譜面に起こして作者に送ったんだとか。
その譜面がちゃんと漫画にも載っていました。
それ見た時「すごい、作者が自分で書いたんだろうか?」と思った覚えがあります。
それが時を経て、映画化が決まり正式に音楽を担当することになるなんて、何か運命的ですね。

さて、映画が終わりどうしてもパンフレットを買いたくなって、サンプルも見ずに「パンフレットありますか?1冊下さい!」と頼んだら出てきたのがこれ。

萌えました!
中身も充実で制作裏話とか音楽のこととか、本当に興味深かったです。

風さん効果でお客さん多いのかな?
でも早く行かないと上映回数減ってきている映画館もあるようです。
これ以上ネタバレになってもいけないのでもう書きませんが、本当に感動するのでぜひ沢山の方に観ていただきたい。
わたし?
そうですね、少なくとも5回はウルウルし、最後は落涙でした。^^


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