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お題『って』の題詠歌をどう評価するか

今月に入ってから、短歌サイト「うたの日」に毎日投稿を続けている。参加者からの投票・批評で歌の評価が決められるこのサイト。私は、なかなか高評価を得られる歌をつくれず苦労しているところだ。

そんな「うたの日」で、先日こんなお題が出た。

『って』

題詠では、そのお題の言葉を折り込むのも折り込まないのも自由だが、この場合は折り込まざるを得ないように思えた。実際、すべての歌に「って」の文字列が折り込まれていたように記憶している。あまりないパターンのお題だったので、挑戦してみたが、あまりうまくできなかった。

「お盆には帰れない?」って「正月はどうかしら?」って もう聞けなくて

さて、このお題について詠まれた歌の評価を、皆さんどういう基準で行ったのだろうか。

私の場合、まだ短歌の良し悪しがよくわからないので、どのお題の時も、まず次の点を重視している(私自身がいまそれに注意して心掛けているから、というのもあるだろうが)。

五七五七七であるか否か

もちろん、定型云々を飛び越えて、字余りや破調がなんとなくちゃんと「キマって」いて、心惹かれた時にはその限りではないが、特に必然性がわからない字余り字足らずの歌は、ほとんど選ぶことはない。

これに加えて、もうひとつこのお題の歌でチェックしていた点があった。

「って」あるいは「っ(促音)」が繰り返されているか

お題を「って」にするからには、やっぱりこの文字列、この音にフォーカスが当たるべきであろう。そして、そのためには「って」によほどの必然性(代替不可能性)を持たせるか、あるいは、この音を繰り返すなかで歌の流れや拍感を作るのが、今回の「正解」ではないだろうか。

こんな風に考えたわけです、はい。

なので、いつもなら情景の鮮やかさで心惹かれて♪や♡をつけるような短歌に対しても、この条件を満たしてない歌に対しては、投票を避けた。それが正しい判断だったのかどうかは、わからない。

こうやって振り返ってみて、改めて思う。「うたの日」での投票、皆さんどんな基準でやっているのだろう。

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