見出し画像

感想 訂正する力  東 浩紀 一貫性を重視する日本だが、今こそ意見の変更。つまり訂正する力が大切になるという話しでした。

一度言ったら意見を変えるな!
みたいな文化が日本にはある。
日本には修正を嫌う文化があるように思えます。

政治家は謝りません。官僚は間違いを認めません。一度決めた計画は変更しません。


確かに、今の日本にはこういう側面があります。

日本共産党はかつてぶれない政党をキャチフレーズに掲げてきました。


世の中はどんどん変化しています。
意見はその場の状況で変化していくのが当然です。
一貫性など必要ないのです。
その時の最適解を主張すればいい。

ヨーロッパとは真逆です。
彼らはすぐに自分の都合のいいようにルールチェンジします。
英国はパンデミックで都市封鎖をし、今ではマスクもいらないと主張している。
この意見の素早い変更こそが政治です。

日本人は、まだ、周囲の空気をうかがってマスクを手放せない。
それが悪いとは言わないが、変化のスピードが明らかに遅い。

その原因は、日本独特の一貫性を重視するという思想にあると著者は言いたいようです。

過去の発言と現在の発言の矛盾をつく 論破 なんて言葉も流行した。

保守とリベラルという二つの政治的思想も、あまりにも自分の意見に固執しすぎて
その岩盤のような思想には訂正や変更などの文字はないようにすら思える。

そもそも民主主義は、異なる意見の人たちが話し合い意見を戦わせていくものである。
それなのに自分の立場に固執していては話しにならない。
だから、野党はいつまでもクレーマーみたいなことしかできないし、与党も他人の話しを聞かない裸の王様みたいになっていく。

今こそ、本書の言うところの訂正する力が大切なのだと感じました。




2024 2 24
++++



この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?