雨のち晴れ

発達障害という個性を持つ2人 カナとユタ   2人を育てる母親 わたし   3人の成…

雨のち晴れ

発達障害という個性を持つ2人 カナとユタ   2人を育てる母親 わたし   3人の成長と失敗の記録です。

マガジン

  • ユタ編

    息子(ユタ) 小学校入学時支援級(情緒)スタート。 3年生で通常学級へ転籍。 今年特別支援学校(病弱)入学。 ADHD LD(音韻操作が苦手) 視覚(注視が出来ない)

  • カナ編

    娘(カナ) 小学四年生でASD、中学2年生でASDからくる視覚過敏がある事がわかりました。 市立小学校→病弱支援校中学部→県立高校と進み、去年県立高校から転校して現在は病弱支援校高等部1年生です。

  • 道具

    2人の愛用道具 2人には合わなかった道具 私の個人的な感想と、2人の使用感を書きます。

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はじめに

私は娘と息子を育てる2児の母です。 2人には発達障害という個性があるのですが、それを知ったのは娘が10歳になる頃でした。 それ以前の娘の行動は『どうして?』の連続で、親子で混沌とした中もがいてる感じでした。 発達障害があり、それぞれに特性があると知ってからの2人の『育ち』は、私の固定概念を壊すだけでなく、知らなかった事をたくさん教えてくれました。 とても平凡に生きてきた私にとって、山あり谷あり紆余曲折ありの結構労力の要る『親子の育ち』でしたが、『素敵な出会い』と『視野が

    • 息子は読めない?書けない?

      文字を覚える為に使う力って何個あるのでしょう? いつどの様にしてそれを身につけるのでしょう? 私は自分がどの様にして文字を覚えたのか、記憶がありません。苦労した覚えも、辛かった記憶もありません。 だから、まさか自分の子供が読み書きする事に困難があるかも?なんて、考えてもいませんでした。 ユタは保育園年少さんの時には、数字が読めて書けました。 5歳離れの姉の影響もあり、年中さんには文字に興味を持ちました。 たくさん書きたがる子だったので、文字にならない何かを書き始めてから、

      • 『もしかして』が生まれた日

        カナには 『もしかして』 がありませんでした。 自分に見えている事だけ、聞こえた事だけが本当で、それだけが事実だったカナ。 人は言ってる事と思ってる事が違う事がある。 それは、ウソをついてる事とは違うこと。 何も言わなければ、何も思ってない訳ではない事。 この辺りが全く入らなかったカナ。 世間一般で言うところの、『空気読めない』よりもっと上をいってる感じで、小学校高学年辺りから女の子のお友達とのトラブルは、ここが関わる事がしばしばありました。 当時はそんなカナに、『な

        • ユタ 保育園入園から年長まで

          1年間の育休明けて私の職場復帰のため、1歳で保育園入園したユタ。 保育園に泣かずに行ける様になるのに1年かかったカナとは反対に、ボーッと?何事もなかったかの様に泣きもせず、先生に抱っこされバイバイするユタに、多少違和感を持ちつつも当時の私は呑気に『楽な子だなぁ』と思っていました。 そもそも、この時小学校1年生になったカナが、 トラブル起こすは行動は??? の連続で、気の休まる日がない子だったので、私の気がカナに集中していたのもあったかもしれません。 唯一気になったのは、無駄

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        • ユタ編
          4本
        • カナ編
          8本
        • 道具
          1本

        記事

          障害の説明を親がする②

          障害の説明を親がする①の続きです。 良かったらこちらをご覧になってから、読んで下さい。 困り事の内容と、その手立てもわかったのに、『困ってる』事が伝わらない... この状況を変える為に最初に私がした事は、学校にアーレンシンドロームを知ってもらう事でした。 視覚過敏がどういうものか? 学習するのにそれがどの様に障害となるのか? 私が行った講演会の資料を渡したり、当時書きの困難のためにお世話になっていた、 【ICTをいかにして学習利用するか?】 を習うスクール(Aスクール

          障害の説明を親がする②

          障害の説明を親がする①

          カナが小学校5年生の秋に検査してわかった特性の中に 書きに困難があること 不注意が高い がありました。 連絡帳を書きたがらなかったのも、漢字を書くと点が足りない棒が足りないになるのは、このせいだと思っていました。 ですがカナ中二の春。 それだけではなかった事がわかります。 同僚の娘さんが 『ピンクの眼鏡をかけたら白い車が白に見えた!』 と喜んだ話を聞いて、アーレンシンドロームを知る事になります。 『そんな事もあるんだね〜。』 その日カナに話をしたら 『え!?それって普通じゃ

          障害の説明を親がする①

          インクルーシブな教室。小学校卒業

          先日、息子のユタが小学校を卒業しました。 一年生が泣いてくれる、心温まる素敵な卒業式でした。 小学校入学時に支援級(情緒学級)でスタートを切り、3年で通常級へ転籍、今年病弱支援学校へ入学します。 感覚鈍麻なため排尿が上手くいかない 読み書き障がいあり 注意欠陥多動 ワーキングメモリーや処理速度が低い たくさんの『困った』があるユタが、友達と遊び、勉強もコツコツ積み重ね、楽しい小学校生活を送れたのは、最初の担任であり、その後も事実上の担任だったS先生のおかけです。 おそ

          インクルーシブな教室。小学校卒業

          静かな環境の重要性

          カナにとって静かな環境とは、音と対人関係の2つの側面があり、そのどちらも可能となったのは、支援学校ならではだったと思います。 カナは人が大好きです。 人見知りが無い分、誰とでもすぐに仲良くなりますし、おしゃべりも上手です。 ただこの頃は、内向きのカメラ(客観視)が全く機能していなくて、思い込みがあったり、空気読みや人との距離感の取り方が下手すぎて、トラブルを起こす事が沢山ありました。 特に小学校の後半は、常に友達や先生とのトラブルを巻き起こし、パニックになっていましたが、

          静かな環境の重要性

          道具の紹介の前に

          ここには私達親子が、先生やお友達それから講演会などで教えてもらった、2人を助けてくれる道具を、使用してみた感想を書いていきます。 使用感は人それぞれですが、参考になる物があれば嬉しいです。 コレが書けるのは使用を許可して下さった学校や先生方のおかげです。 とても感謝しています。 個性的な2人2人とも集団の中で学習するのに色々な困難がつきまといます。 それは、今の学校のシステムが通常発達の子が集団で学ぶのには都合が良かったのだと思いますが、個性的な我が子には合わない学習方法だ

          道具の紹介の前に

          特性上の問題?

          カナは学ぶ事が好きです。 私がそれを感じる様になったのは、カナが中学生になってからでした。 特に小学校高学年時代は、とにかく授業を受けられる状態でなかったというか、席に着く事もままならなかったので、家で勉強の話をする余裕もありませんでしたし、本人も学習を楽しむ余裕は無かったと思います。 特別支援学校に入学して、同級生の居ない環境となり、対人関係のトラブルがほぼ無くなった事で、落ち着いて学習に取り組む環境ができました。 それから主事のK先生が、カナが英語が好きだと言うと、

          特性上の問題?

          宿題が出ない

          前回『最初の違和感』で授業の半分が遊びになる事を書いたのですが、ほぼ同時進行で宿題が出ない事にも悩んでいました。 対人関係を正常に築くには、まだ時間が必要なカナの為に、中学は病弱支援学校を選びましたが、高校は周囲の子供達も大人になるし、本人も望んでいたので集団へ帰るつもりで、入学当初から県立高校への進学を希望していました。 その為に学校は1人で安心して学習出来る様に、学校外の活動は出来るだけ大人の集団で行うモノを選び、対人関係の練習をしていました。 コレはS先生が仰った

          宿題が出ない

          最初に感じた違和感

          平成28年春 カナは病弱支援学校中学部1年生になりました。 病弱支援学校全てがそうなのかは分かりませんが、1人1担任で細やかな対応にとても好感を持てました。 例えば、カナは自由な時間とか、暇な時間が苦手でした。する事がないというのが不安だった様で、学校が長期休みになると 『する事がない!何したらいい?』 と私の職場に電話するのが日課でした。 ですから私にとって長期休みの『イベント探し』は職場の同僚を巻き込んでの大仕事でした。 特に体験型イベントの企画が少ない春休みは1番の悩

          最初に感じた違和感

          病弱支援学校を選んだ理由

          現在高校1年生のカナがASDだとわかったのは小学4年生の秋です。 それまでも『なぜ?』という行動は沢山ありましたが、なかなかそこに結びつきませんでした。 発達障害だとわかった頃には2次障害も発症していて、カナは苦しくて限界状態、私は娘に特性があることがわかっても具体的にどうしたらいいのか?カナの気持ちも行動も相変わらず理解できず、問題行動を起こす娘に戸惑っていました。 親子で困っていたそんな時に赴任されたのがS先生でした。 S先生はカナの言動や行動、気持ちを私にわかる様に

          病弱支援学校を選んだ理由