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やりたいことだけやって生きていくこと

やりたいことだけやって生きていく」と決めてから、最近ようやく、それが報われるというか、引き寄せてるな〜と感じることが増えてきました。

でもそれには、それ相応の”覚悟”も必要でした。そして、これで終わりってこともなく、ずっと続いていく道

最近、そんな人生についてインタビューを受ける機会も多かったので、その経緯をちょっと振り返ってみます。

1. 会社員からフリーランスになる決断

フリーランスになった理由は、大まかに言うとこんな感じです。

  • 月〜金、9〜18時で拘束される意味がわからない。

  • 会社に対して、不満ばかりの自分に気づいた。

    • 転職しても同じことを繰り返すような気がした…。

今もまだ博士課程の大学院生ですが、会社員時代は修士課程に在籍していました。

当時、人事部門にいたので、繁忙期はもちろん定時に帰れず、それは問題ないのですが、逆に、暇なときは家に帰って論文を書いたりワークショップの計画を練ったり、好きなことをしたいなと思っていました。

また、私は3社経験しましたが、転職するごとに不満が溜まっていました。大学院の学びを通じて、それには「組織再社会化」という名前がついていると知りました。新しい組織でそれなりに仕事はしていたと思いますが、1社目ほどの居場所感を持てていなかったのだろうと思います。

私なりに不安もあったし、悩みました。ですが結局、「時間を自由に使いたいし、転職しても今のままの自分だったらきっと文句を言うから、一旦、雇用されるのやめてみよう」と思い至り、フリーランスの道をあゆみ始めました。

2. 平日の昼間にやることがない不安

最初のうちは、やりたかったことをやろう!とワクワクしていました。だけどそういうのはすぐに終わってしまって、葛藤の日々が始まります。

「働こうと思ったら働けるのに、平日の昼間に何もしていない私はダメ人間なんじゃないか」という気持ちがわいてくるようになりました。そして、私はつくづく人脈がないな〜…と落ち込んでいました。

不安になると動かずにはいられない性分で、フリーランス向けのマッチングサービスにいろいろと登録してみました。でもサイトを覗いてみても、なにかワクワクしないんですよね。これは私とマッチングサービスとの相性の問題なのですが、「これじゃない」感がハッキリしました。

ところが、Facebookに何の気なしにフリーランスになったことを書き込んだところ、キャリアカウンセラー養成講座の同期が、次年度の新入社員研修のお仕事に声をかけてくれました。

また、他の同期からも連絡をいただき、Web上でのカウンセリングのお仕事もさせてもらえることになりました。

これは、本当に嬉しかった!

私とつながりのある人が、大切なお仕事を私に任せようとしてくれている、という事実は、なんともいえない嬉しさなのです。この感覚は、会社員よりもフリーランスの方が味わいやすいのかもしれません。

これらの経験を通じて、私の「人とのつながりを感じながら仕事がしたい」という価値観が明確になりました。だとすれば、人とつながれる自分にならなければならない、と思いました。

ちなみに、新入社員研修は翌年の4月からだし、Webカウンセリングは相談があったときのみなので、暇であることには変わりありません。ですが少しずつ、「ジタバタしないで、今・ここに集中しよう」という覚悟が強まっていきました。

3. 持て余す時間との付き合い方

そういうわけで、「今・ここ」を大切にするために、そして人とつながることができる自分になるために、フリーランスでなければ参加しにくそうなところに行ってみようと思いました。

ここからは、2017〜2020年に私が参加した「自分を見つめる旅路(ジャーニー)」をご紹介します。

会社を辞めてすぐに断食道場に行きました。私は食べることにかなり生きがいを感じていますが、食べ物のありがたさをしみじみ感じた1週間でした。

それから、5日間・宿泊ありのTグループに参加しました。

Tグループは私の対人コミュニケーションのあり方を大きく見直すきっかけになりました。今もずっと、自分の「あり方」を見つめ続けています。

さらに、5日間・宿泊ありのPoints of You®︎ Turning Point Programに参加しました。自分の内面をディープに見つめていく5日間でした。私にとっては、「私らしさ」を止めているものに気づく時間となりました。


イスラエルの砂漠で行われたPoints of You®︎のリトリートにも参加しました。2019年〜2020年の年末年始をまたぐ5日間を砂漠で過ごし、次の10年をどう生きるかについて、感じ、考えてきました。


これらのジャーニーを通じて、経験は何よりも価値があり、自分の糧になるものだと思うに至りました。非常勤講師をしていても、ファシリテーターをしていても、自分が経験したことしか伝えられない。それがより一層明確になったとともに、自分の経験の一つひとつをより愛しいと思うようになりました。

4. フリーランスなのに会社員っぽいことをしていると気づいた時

生きていることそのものが旅路のようなものではありますが、3でお伝えした"ジャーニー"以外では、例えば、NPO法人 二枚目の名刺サポートプロジェクトデザイナー(以下、デザイナー)をやっていました。

デザイナーとは、会社以外の場所で自分を試してみたい社会人と、社会人のサポートを必要とするNPO法人の間に立ち、プロジェクトに伴走する役割です。

デザイナーをし始めてしばらくして、企業との窓口を依頼されました。あまり考えずに「いいですよ〜」と答えてみたものの、よくよく考えたら、調整とか営業的な気遣いとか、あんまり得意じゃないな〜、ということに気がついて、だんだんと気が重くなってきたのです。

依頼してくれたメンバーも、できると見込んで私に声をかけてくれたのだと思います。私も会社員歴は15年くらいありましたし、やれなくはないと思い、安請け合いしたのです。

しかし、一度自分の気持ちに気がついてしまったら、どうにもこうにも体が動かないんですね。フリーになってまで気乗りしないことをやろうとしている私って何なんだ?という自問自答が終わらないわけです。

さんざん悩んだ結果、恥を忍んで、一度引き受けた企業の窓口をお断りすることにしました。これは私のフリーランス人生にかなり影響を与えた出来事でした。

気乗りしないことを引き受けたら、結局、私の動きが鈍くなり、再び愚痴が増えていくような気がしました。それって会社員時代と何も変わらないじゃない。だったら毎月定額のお給料をもらって、大人しくオフィスで座っていればいいじゃない。そんな思いが自分の中から湧き上がりました。

相手に迷惑をかけないためにも、自分が生き生きと働くためにも、フリーランスとして、やりたいこと・ワクワクすることを精一杯やろうと腹を括りました。また、できないことを誰かにやってもらう分、私ができることは全力でやろうと決めました。

5.意図すれば叶う

「やりたいことだけやって生きていく」と決めてから、「意図する」ことがとても重要だと思うようになりました。人生は、自分が意図した方向にしか動かないと思います。

フリーランスになって最初に動いたのは、母校の小学校(高知市)にキャリア教育をやらせてほしいとメールをしたこと。

複式学級かつ他校区からも通える特任校だったこともあり、特色のある授業を推進したいと考えていた校長先生と話が合って、やらせてもらえることになりました。


続いて、大学の非常勤講師のお話。これは、通っている大学院のゼミ仲間からのご紹介でした。ゼミの飲み会などでちょくちょく「いつか大学で教えたい」と言っていたことを覚えてくれて、声をかけてくれたのです。

さらに、2020年からは埼玉県の高校生自立支援事業に参画しています。これも、大学院のゼミ仲間から声をかけていただきました。

また、ありがたいことに、指導教員のもとで研究のお仕事をさせていただく機会も多くあります。質的研究・量的研究の両方の機会に恵まれ、仕事の側面だけでなく、大学院生としての学びにも直接つながる機会を得ることができています。

そうそう。↑の座談会の私の写真、金髪なんですが、それも「いつかやってみたいこと」のひとつでした。ひととおりやってみたら気が済んで、今は黒髪です。笑

そして、このプロジェクトが発端となり、全能連マネジメント・アワードで
アカデミック・フェロー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しました。

さらにシニア研究&またまたゼミのつながりで、「定年再雇用後のシニアの働き方」に関する調査のお仕事をいただきました。

シニアの研究者ではないのですが、ひとつの研究がきっかけとなり、次々とチャンスをいただけていることは本当にありがたいことです。

ほかにも、経済産業省の「越境」に関する調査のお仕事にも関与させていただきました。

ちなみに、私の研究の本丸は「メンタリング」です。人と人が対話によって支え合い、成長していくことのできるテーマだと思っています。

6.これからの展望

人生の旅路において、私は「やりたいことだけやる」方向性へと舵を切りました。やってみると、愚痴だらけだった自分から、日々の仕事を楽しみ、感謝できる自分へと生まれ変わってきていると感じます。これはとても生き心地の良い毎日です。

そして、「やりたいことだけやる」と、「本当にやりたいこと」が少しずつ絞られてくる感覚もあります。今の私にとっては、「自分らしさ」と「対話」がキーワードです。

また10年も経てば、「やりたいこと」は変わってくるかもしれません。それで良いと思っています。「今」やりたいことを積み重ねることでしか、新しい「やりたいこと」は見えてこないはずだから。

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