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わたしはねこをかっています

タイトルのとおり、私は2匹の黒猫と一緒に暮らしています。

彼らが私の元に来たのは3年と6ヶ月まえ。大学時代の同級生の実家の縁の下でお母さん猫が産んだ子たちでした。たまたまFacebookで同級生が保護主を探していて、私はそれに飛びつきました。昔から犬も猫も鳥も大好きだったけど、複数のアレルギーがあったので飼うのが難しかったんです。特に子供の頃は仔猫が強烈にアレルギーを引き起こしてしまって白目の部分がブヨブヨになるくらい目が痒くなってしまっていました。

でも、その保護主募集の頃は道端の猫や、猫を飼っている人との接触でも何も問題がなく「これは...いけるかも」と思っていました。

そしていざ保護当日、私たちは平和に暮らしていた彼らを、野良猫だからという理由だけで引き離してしまったのです。しかし野良猫に厳しい世の中なのも現実。野良のままだといつ保健所に連れて行かれるかもわからない世の中です。そして私は当初1匹の予定が、全く同じ真っ黒の仔猫が2匹いたので勢いで2匹保護したのです。結果からいうと兄弟猫で仲も良いし、しょっちゅう追いかけっこして遊んでるのを見て「ああ、2匹一緒で良かった」と思っています。

当時住んでいたのはとあるボロアパート。一応2部屋とキッチンという構成でしたが、古いが故に音がよく響く。隣のお部屋の酔っ払いの声が毎日聞こえてきていました。でも幸い(私は2階の部屋だったのですが)1階のご老人は一切クレームを訴える事なく、平和に暮らしていました。

でも2匹も大きくなって少し部屋が手狭に感じてきた頃、1階のご老人が引越しかなにかで退居してしまいました。その部屋は人気エリアの駅近なのに激安な物件だったので「これはすぐ新しい入居者がくるに違い無い!そして絶対クレームが来る!」と確信した私は、慌ててペット可の物件に引っ越したのでした。

好きなエリアからは大分離れてしまったけど、真っ黒な彼らとの生活の方が当然大切です。

我が家に来た当初、彼ら(特にビビリの方)は物陰に隠れて出てきませんでした。でも用意しておいたミルクやご飯は留守中に空になっていたので、私は気長に心を開いてくれるのを待っていました。そして数日たった頃、のんびり屋の子の方が初めて撫でさせてくれた時、私は心の中がじんわりポカポカするのを感じました。その時同時にお母さんと離れ離れにしてしまった罪悪感も感じました。こんなに小さいのに(当時生後1、2ヶ月)お母さんや他の兄弟と別れさせてしまってごめんね、と思いました。そしてその分私が不自由なく暮らさせてあげる!と強く決意しました。

そんな彼らも今や3歳と半年くらい。なでなでやお尻ぽんぽんが大好きなとっても優しい子達に育ちました。私はいつも彼らに助けられています。病状が思わしくない時や、単に落ち込んでいる時など、彼らの存在が私の心や精神を溶かしてくれます。

「いきものって素晴らしい」と改めて感じさせてくれたのは彼らです。以前までは自分主体の生活で、荒れてたって誰も文句言わない、そんな生き方でした。でも彼らがやってきて、いつでもどんな時でも優しさを持って接してくれる、そんな存在と一緒にいられる幸せを感じています。だからこそお世話もしっかりと、お互いに心地よく暮らせるようにという意識の変化がありました。

これから猫や犬をお迎えしたいなという方がいらっしゃったら、ぜひ、保護されている子に会いにいってください。決してペットショップで安易に出会おう、ましてやお金を払って命を手に入れようなんて考えないでください。

私は、ペットショップは負のサイクルだと思っています。皆さんもきっといろいろな話を聞いた事があると思います。これに関しては簡単に答えが出にくい話題だと思います。でも私はすべてのペットショップに関わる命達が解放されるのを願っています。

シェルターや一時保護をしてくださっている方の所に行ってください。そこにはあなたとの出会いを待っているたくさんの命があります。放置されたら殺されてしまう、そんな命に出会って、ぜひ迎え入れてください。彼らは時間がかかっても絶対にあなたを愛してくれます。いきものってそういうものです。人間がいくら自分勝手でも、それでも愛を与えてくれます。

本当に本当に「尊い」存在です。

少しでも多くの、家族を待っている子達が、幸せを与えに来てくれます。私はそんな子達が存分に幸せになれることを祈っています。


おしまい。

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