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【29点】ファイナルファンタジーXIV

本作はMMORPGです。
バージョンによって評価が大きく違うので、普段と違った角度からレビューします。


FF14とは

発売日 : 2010/9/30(旧版)
    2013/8/27(新生版)
ハード : PlayStation4/Windows/Mac/Steam

最初はPCでしかできなかった

ファイナルファンタジーの14作目として2013年の8月27日発売されました。

FF11以来のオンライン作品ということで話題になり、
当時の最高峰グラフィックをMMORPGとして動かすからWindowsでしか対応されないと発表されたため、
発売前はハイエンドのPCが飛ぶように売れました。

僕自身も少年時代にFF11がやりたくても出来なかった悔しさから、必要以上のハイスペックPCを新調して発売を心待ちにした1人です。

期待はずれで作り直し

サービスを開始して以降、ありとあらゆるバグや致命的な欠陥、作り込みの甘さが目立ちました。

値段は伏せますが、当時これで無理なら日本国民の90%はまともに遊べないじゃん。という僕の買ったハイエンドPCですら最初の頃まともに動かなかったです。
人が多いから重いとかではなく、諦めて段々と人が減っていく中でも改善されるまでは全てが根本的にダメでした。

子供の頃FF11が発売された時に経済力がなく断念し、
大人になって新しいFFのオンラインゲームが始まると聞いて楽しみだったのにすごく裏切られた気分でした。

そしてあまりの駄目さに社長自ら謝罪するなどとても大きな騒動となったようですが、もうその頃にはぼくはキッパリ諦めてFF14の動向は追わずにいました。

作り直すという勇気ある決断

これまでの開発責任者を一変して作り直すという異例の対応に出ました。
プロデューサーとディレクターを当時ドラクエ10のスタッフであった吉田直樹氏が異動し、兼任する事が決まりました。
作り直すことも異例で、1人がプロデューサーとディレクターを兼任すること自体も異例でした。

ここから以前のものを旧版、作り直したものを新生版と言われるようになります。
新生からはPlayStation3、PlayStation4に対応しました。
※PlayStation3版は現在サポート終了

FF14が現在ver2からしか遊べないのも、以前のものがver1で作り直した結果が新生エオルゼアだからです。

世界一のMMORPGになる

World of Warcraftというゲームがそれまで世界一の同時接続者(引退や休止などを含めずその時間に接続しているアクティブなプレイヤーを表す)を誇っていました。

新生してからのFF14は実績と信頼を積み重ね、2021年にはコロナウイルスの影響で家で出来る遊びの需要が増したため、日本はもちろん海外でも漆黒のヴィランズの高評価がネット上で広がり世界一の同時接続者を誇るようになります。


こうして世界一のMMORPGとなったわけです。


■Ver2- 新生エオルゼア

あらすじ

第七霊災から復興の兆しを見せ始めたエオルゼア。
その大地に降り立った一人の冒険者は、
「蛮族・蛮神・ガレマール帝国、そして黒き影」と様々な問題に直面する。
クリスタルの導きを受け、一人の冒険者が第七霊災から第七星暦へと変革をもたらす物語。

出典:Wikipedia

ストーリー評価 ★★☆☆☆

旧版の運営と新生版の開発を同時進行していたのと、
旧版で期待を裏切ったから新生版のコンテンツを増やさなければならないという二重苦で大変だったのではないかと想像できます。

ストーリーがやや長くスローテンポに進んでいくので、続きが気になるというよりは早くクリアしたいという気持ちにさせられました。
ただこれは日を追う事にバージョンアップでストーリーに必要のないクエストを削ったり手直ししたりしてどんどん短くなっています。

アルフィノというキャラとほとんど一緒に行動するのですが、
ストーリーの本筋もほとんどアルフィノの思想、政治的な話で正直つまらなかったです。
それに政治の話ばかりされるから頭でっかちな印象で、
この時点ではキャラクターの魅力に気づけなく好きなNPCキャラは1人も出来ませんでした。


■ver3- 蒼天のイシュガルド

あらすじ

一つの謀略によって英雄は今や追われる身。
かつての名声も、そして仲間たちも失った冒険者は北方の地「クルザス」へと逃げのびる。
そして、山の都「イシュガルド」で見たものは1000年にもおよぶ人と竜との争いであった。
「竜詩戦争」ともいわれる戦いの中で冒険者は、
人と竜とで語られる竜詩戦争の発端が違うことに気づく。

出典:Wikipedia

ストーリー評価 ★★★★★

結論から言うと面白すぎた。
結果的に新生エオルゼアのストーリーちゃんとやっててよかった。おかげでNPCキャラへの評価にちゃんと振りが効いてました。

これはアルフィノの成長物語です。

新生エオルゼアのラストでアルフィノは追われる身となりました。
そこでイシュガルド国の騎士をしているオルシュファンがアルフィノに助け舟を出します。
オルシュファンの父はイシュガルドの貴族で、アルフィノの後見人となってもらうことになります。

他人の気持ちを理解できず己の思想を相手に強要してきたアルフィノが少しずつ心境の変化を見せていきます。

オルシュファンからはずっと助けられっぱなしのまま蒼天のイシュガルドは幕を閉じます。(ネタバレになるのでこの辺で)

ver2〜3は無料体験版があり、月額料金もかからず無料でプレイできます。

余談ですがこのオルシュファンはかなり人気のNPCキャラです。


■ ver4- 紅蓮のリベレーター

あらすじ

長きに渡るガレマール帝国の圧政から、「アラミゴ」の解放を目指して進軍を開始するエオルゼア同盟軍。
レジスタンス活動をおこなっているアラミゴ解放軍との協力も取り付け、着々と準備が進んでいた。
しかし、「カステッルム・ベロジナ奪還作戦」開始直前にアラミゴ解放軍の拠点より砲声が鳴り響く。
異変を察知して、急行した冒険者たちの目の前には壊滅状態のアラミゴ解放軍と攻勢をかける帝国軍の姿があった。
その後、同盟軍が駆けつけ帝国軍は撤退したが
アラミゴ解放軍の被害は甚大であり、
復旧までに時間が必要とされた。
そこで冒険者は、時間稼ぎと帝国軍に揺さぶりをかけるため、
「アラミゴ」と同じ帝国軍司令官が支配下に置く「ドマ」へと向かうこととなる。

出典:Wikipedia

ストーリー評価 ★★★☆☆


ドマという和風の国とアラミゴという国を帝国の支配から解放するために辺境の集落などに協力を依頼したりなど駆け回るので、
新生エオルゼアと同じく政治的な話が多いなと思いました。
コンテンツ量の多さから新生エオルゼアほどつまらなさを感じたりはしませんが、ストーリー単体として見るとそれほど僕は面白いとは感じませんでした。


■ ver5- 漆黒のヴィランズ

あらすじ

とある世界は今まさに滅びの時を迎えようとしていた。
人々は絶望に打ちひしがれ、方針や残された資源をめぐり争った。
そんな中でも、未来を諦めない者たちがいた。
これは歴史や運命に反逆せんと立ち上がった者たちの物語。

出典:Wikipedia

ストーリー評価★★★★★+★★★


これはもう最高傑作だと思います。
世界的にも評価されていて、FF14の中で評価するというよりどのFFよりも漆黒のヴィランズが1番面白かったと思います。

このシリーズで登場したエメトセルクという敵キャラは、地上波のFFランキングのキャラクター部門で高順位に着けるなどオンラインゲームはどうしてもプレイ人口が限られるのに対して人気が凄まじいです。

ネタバレにならない範囲で面白さを伝えるためにどこを切り取って話そうか迷いますが、個人的には何も情報がない状態で楽しんでもらいたいです。
何もかもが斬新すぎて驚きます。

星5通り越して星5+3と評価します。


■ver6- 暁月のフィナーレ

あらすじ

原初世界へと帰投を果たした冒険者と暁の賢人達。
しかし、彼らを待ち受けるは古の昔、世界を襲った「終末」の再来であった。
全ての宿命の果てに光と闇の戦いは、今、終わりの時を迎える。

出典:Wikipedia

ストーリー評価 ★★★★★

漆黒のヴィランズの勢いそのままに新生エオルゼアから続いたストーリーがここでひと段落します。

大まかに言えばこれまで闘ってきた敵の過去を回想し、なぜ自分達と闘うことになったのか、どこで道を誤ったのかなどの伏線が回収されます。

ver2から続いてきた物語はここでひと段落しますが、
FF14のストーリーはこれからも続くしサービス終了もしません。


細かい評価

キャラクター  ★★★★☆

ver2からはNPCキャラに愛着が湧いてきますが、新生エオルゼアでのNPCキャラへの感情移入が全くできなかった。

魅力を引き出すタイミングが遅かったのが星4つの理由。

システム ★★★★★

HUDレイアウトは自由に設定できる

このゲームシステムの特徴は、自分の見やすいように画面の配置を変えれることにあります。

画面のUIがゴチャついてると初心者の時は何がなんだかわかりませんが、慣れてくると「この情報こっちに寄せたいな」「HPとリキャスト管理が下手だから目線置く場所に一緒に置こう」など自分の思うままにレイアウト配置できます。

自分なりの究極のレイアウトをデザインするのも楽しみの一つで、プレイ時間が増すごとにどんどん改善されていくのが気持ちいいです。

パーティーの募集などもオートマッチングがしやすい仕組みになっているので安心です。

バランス ★★★★★

公式放送「プロデューサーレターライブ」

MMORPGは金策に追われることが多く、
やりたいことをやれるようになるまでかなりの労力と時間を費やしますが、FF14では比較的それが少なくゲーム内通貨の価値がそんなに高くありません。

そしてジョブによって滅茶苦茶な強さの幅があるわけではないのと、何らかのバランスが崩壊しそうなタイミングが来る前にプロデューサーレターライブという公式放送で改修案を提示したりしてくれます。
FF14をやっていてバランスに不満を持ったことがありません。

大衆性 ★★★★★


PvPばかりやる人もいるし、
ハウジングだけ頑張る人もいるし、
スクリーンショットを撮り続けている人もいます。
色んな楽しみ方ができると思っています。

世界一の同時接続者を誇るので大衆性はここで評価するまでもないでしょう。

音楽 ★★★★★

FF14は音楽も評価が高く、僕も好きな曲が何曲もあります。
蒼天のイシュガルドのテーマ曲を貼っておきますが、
ゲーム内で演出と一緒に聴く方が心に響くと思います。


総評

世界一の最高のMMORPG

MMORPGで大事な点は1番目が継続力と2番目がコンテンツ量だと思っています。

買い切りのゲームは8000円ほど支払ったらクリアまで楽しませますよ。という売り方で、
月額制の場合は最初こそソフト料金を支払いますがその後は維持費やスタッフのお給料のために継続的な月額課金されるように努力しなければなりません。

まず継続力がないと売り上げが低調な時にサービスを維持できません。海外は投資家がゲームに理解が深くなく、ゲーム会社が好きに拡張できなかったり、自社のIPを成長させれないと聞きます。
特に近頃メタバース等の投資にお金が流れてるそうです。
メタバースなんか僕が子供の頃からMMORPGとして実現できてますからね。言葉を上手く言い換えてるだけ。

ゲームという共通目的のためにMMORPGというメタバースが成立しているのであって、何の目的もなくただ会話したりアバターを着せ替えるだけのメタバースが乱立したところでただでさえ少ないパイを奪い合うだけです。
たまたま入ったラーメン屋のメニューにInstagramや公式LINEのQRが貼ってあったって好きでもないラーメン屋の情報なんて必要ないから登録しませんよね。
良いものを作ったところで興味がない物に時間をかけれる人にリーチさせるって難しいと思います。

なので最近のゲームにメタバースとかNFTとかいう言葉を乗っけて売ろうとしてるのはあんまり好きじゃありません。


スクエニは日本企業ですし、今株式投資している世代が子供の頃に遊んだドラゴンクエストやファイナルファンタジーがあり、ゲーム会社としてのブランドも高い地位にあることから他ほど干渉は受けないようです。
それが裏目に出てひどい失敗もたまに見受けられますが、FF14の場合だとそれが功を奏してるわけです。

そして10年続いてきたということは、その期間何らかのコンテンツを拡張し続けれたということです。
これが新たに出てくる競合他社がどんな面白い戦闘システムやストーリーで勝負しようとも絶対に勝てない部分になってきます。勝負になりません。

FF14はこれからもしばらくは安泰だと思います。


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