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「ゆりかごから墓場まで」 女性の一生をサポートする助産師という仕事

「助産師ってどんな仕事なの?」と、よく聞かれます。私自身、純正助産師ではないので、それってわかる!謎だよねって思ったりします。

私も助産師になる前までは、赤ちゃんをとりあげるだけのお産婆さんだと思っていて、出会うことなんかなかったし、看護師との違いさえ分かりませんでした。

その程度の認知だったから、妊娠してはじめて近しくなる助産師なんて、一般の方(特に男性)は、知らないのが当たり前なのでしょうね。

では、謎だらけ?な助産師のお仕事を、サラリとご紹介しつつ、私の想いを語りましょう。


助産師とは

堅苦しく言ってしまえば、助産師は国家資格です。

昭和23年に制定の「保健婦助産婦看護婦法:第三条」この法律において「助産師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、助産又は妊婦、じょく婦若しくは新生児の保健指導を業とする女子をいう。

と定められています。

この法律によって、「産婆」から「助産婦」と改称され、平成14年に「保健婦助産婦看護婦法」が「保健師助産師看護師法」と改正されたことに伴い、「助産婦」が「助産師」と名称変更されました。


助産師ってどんなことをする人?

法律で定められたように、助産師は妊婦健診や分娩介助、母乳育児サポート、乳房管理、新生児・乳児の健康や発達、育児、産後ケアなどを生業にしています。

いのちの誕生や性教育、思春期の女性から更年期の女性の健康まで、女性のライフステージに幅広く関わることのできる、まさに女性のミカタ・伴走者であると言って良いでしょう。

そうは言っても、日常で看護師に出会うことがあっても、助産師にはなかなか出会う機会ってあまりありませんよね?

実際に助産師が働く場所は、地域より病院が多く、妊娠・出産・産後1ヶ月までの関わりがほとんどであるのが現状です。新卒で助産師になった場合、まずは大学病院や国立病院、総合病院などでキャリアを積んだ後、産院やクリニック、助産院や地域ではたらく傾向にあります。

私も総合病院で6年経験を積んだ後、さまざまな場所ではたらいています。


私が助産師になった理由

もともと会社員だった私が看護師になろうと思い立ち、看護学校に入学したのが三十路を超えてから。高齢化社会のニーズに応えようと、訪問看護師になりたいという夢を持っていました。

そんな私が助産師になろうと方向転換したのは、看護学校3年時の母性実習で、出産に立ち会い、衝撃を受けたから。

産婦さんの姿といのちの誕生。

私の母も、こうして私を産んでくれたのだと思うと感謝と感動で涙が止まりませんでした。ひとりで大人になったような、エラぶった自分が情けなく感じ、その日はじめて母に「産んでくれてありがとう」と伝えたのを覚えています。

忘れもしない、できる系の実習指導者さんが、ナースステーションで足を組み、腕を組みながら放った言葉も刺さりました。

「私、女の人を応援したくて助産師になったの」


私も女性を応援したいっ!

 

会社員時代に悔しい思いをしたこともあったから、めちゃくちゃリスペクト。

私のような思いをする人のチカラになりたい。たとえどんなカタチであってもと、助産師になろうと決意したのです。


助産師としてのこれからの夢

看護師だった頃から、地域で母子をサポートする、助産院を開業することが私の夢でした。

そのために、お産の現場で修行して5年経ったら地域ではたらくんだと決め、それなりに経験を積みましたがまだまだ足りません。

アドバンス助産師、産後ケア実務助産師研修修了や、臨床実習指導者研修修了、さまざまな学会参加、研究発表をしながら、アーユルヴェーダセラピスト、ヨガインストラクター、ベビーマッサージインストラクター、バランシングセラピーインストラクター、ヒプノセラピスト、直傳靈氣療法士など、もう挙げたらきりがないほど、母子のサポートに役立てそうなことを身につけました。(ここまできたらヲタクの域)

この学びを融合し、底抜けに明るいお節介おばちゃん、助産師ゆかりとして活動したいのです。

この先どうなるかは分かりませんが、やりたいことは全部やると決めています。

まずは、今年立ち上げたこのはなOnline助産院のオンライン相談を軌道にのせ、リアル助産院開業を目指します。

そして、近年増えている「不妊」問題に向き合っていく。思春期からの健康教育、プレコンセプションケアにチカラをいれていこうと考えています。

私たちの健康の源は胎児期から。胎児を育む母体の健康があってこそ。

だからこそのゆりかごから墓場まで、すべてのライフステージにある女性を応援し続けたいのです。


あなたも助産師になれる

助産師の仕事、なんとなくイメージできましたか?

テレビのドキュメンタリーをみて助産師になりたいと思ったという人や赤ちゃんが好きって人、兄妹のお産に立ち合ったからって人、私みたいな動機の人など、きっかけは様々。

あ、自分の出産の時に、助産師のサポートを受けて自分もなりたいと思ったという人も結構いらっしゃいます。(これ、とってもうれしい)


助産師になるには、助産師国家資格の前に、看護師の国家資格が必要です。私のように看護専門学校3年→助産師学校1年と進学して受験資格を得るコースや、看護大学4年で受験資格を得るコースなどがあります。

看護師・助産師とも、年齢制限はありません。看護師は男性・女性とも資格を得ることができますが、助産師は女性のみの資格です。

先にお話ししましたが、私は三十路を過ぎてからの看護学校受験。これが一番つらかった 笑  高校数学・国語・英語が受験科目だったので、その勉強が滅茶苦茶しんどかったのです。多分、一生で一番勉強したと思う・・・

兎にも角にも、いつからでも挑戦でることは確かです。


助産師を目指したいと思ったあなた。ぜひ一緒に、女性を応援しませんか?


#私の仕事

パラレルキャリアをもつフリーランス助産師です。歩くパワースポットと呼ばれるくらい幸運体質な私が、妊娠/出産/子育て/女性の健康/の情報発信と日々のくらしのよしなごとをエッセイでつづっています。サポートしていただけたら最高にうれしいです!