地域ブランディングとシビックプライド

こんにちは。Kiwi PR合同会社の植田聡子です。

私は2017年から二拠点生活をしており、都内と相模湖を行ったり来たりしています。私の拠点の一つ、相模原市について今日は記します。

相模湖ってどんなところ?

相模湖は相模原市緑区にあります。旧津久井郡相模湖町だったのですが、いわゆる平成の大合併で政令指定都市となりました。

中央本線では、高尾のお隣。とはいえ、高尾山をトンネルで抜けるので駅と駅の間10kmはあります。

相模湖プレジャーフォレスト(私の世代の神奈川県民は相模湖ピクニックランドがしっくり来るでしょう)や陣馬山などの登山口があることはありますが、そこまでメジャーではありません。新宿駅まで50km、電車でも1時間ということで都心まで通勤している方もいます。

相模原市民にとっては周知の事実ですが、軽くご説明。

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(合併前)旧相模原市と旧津久井郡4町(城山町、津久井町、相模湖町、藤野町)
(合併後)3区に
✔️旧相模原市をほぼ2分し、南区(相模大野)と中央区(相模原、淵野辺など)✔️緑区(唯一旧相模原市の橋本を中心に、4町)

相模原市の人口は72万人。鳥取県、島根県、高知県、徳島県よりも多いのです。

面積比は圧倒的に緑区ですが、人口比はほぼ拮抗、それくらい緑区は自然が多く、人口密度が低いのです。

政令指定都市でありながら、本当の自然が共存するというのが相模原市の1番の魅力ではないかというのが持論。

シビックプライドをめちゃめちゃ推進してます

シビックブライド推進室を日本で初めて設置し、2021年4月には条例まで制定されているほど、力を入れている肝煎り施策。

まちへの「誇り」「愛着」「共感」をもち、「まちのために自ら関わっていこうとする気持ち」のことを「シビックプライド」といいます。
シビックプライドが向上すると、ボランティア活動、自治会活動、住民同士のコミュニケーションなどが活発になり、地域コミュニティが活性化され、住民の「住み続けたい」という気持ちが膨らみます。

要は「私、相模原に住んでるの!」「相模原出身」と堂々と言いたくなるような街にしたいという感じです。

神奈川県民独特の価値観

神奈川県の人々は決して「私、神奈川出身」と言わないのはご存知ですか。

横浜の人、川崎の人、茅ヶ崎の人、鎌倉の人、葉山の人、小田原の人、逗子の人、藤沢の人、海老名の人、横須賀の人。

みんな街に対する愛着が半端ないです。

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睡眠時間を削って、長時間通勤に耐える。なんならグリーン車通勤も厭いません。

そんな中、県内の他市と比較すると、相模原市民はここまで市に対する愛着が強くないことが課題と思っているのでしょう。

ブランドの再認と再生

昨日、マーケティングエッセンシャルズの授業でもありましたが、ブランドの再認と再生のことを思い出します。

ブランドの再認・・・ブランドの名前、ロゴなど聞いたら(見たら)わかる
ブランドの再生・・・コーヒーといえば?ハンバーガーといえば?マヨネーズといえば?と聞かれ、最初に想起する

ブランディングとして目指す姿は「再認」だけでなく「再生」だということ。
「再生」とは、コーヒー飲みたいね→スタバ行く?の関係です。ここで再生されないと、選ばれないわけです。

神奈川県で住みたいと思う街は?の問いに対し、どこを想起するか

ここで想起されるための相模原の魅力、強みをしっかり定義し続けることがブランディングなのだと思います。

例えば、本日から実証実験がスタートした、相模原市緑区藤野のテレワーク拠点「森のイノベーションラボFUJINO(愛称:森ラボ)」

今は山梨、長野エリアでもコワーキングスペースは多くできていますので、相模原市も・・・ということなのでしょう。相模原市の住民の多くが住む中央区、南区の人たちというより、市外利用も含めてのターゲットなのかな。

これができても、中央区、南区の人が「相模原っていいよね」とは思わないかもしれないし、「藤野の人のための便利な施設」というのも少しもったいない気がします。

とかく、合併後の横の連携が希薄な相模原市。コミュニティが拡張し、人々の横の動きがあって初めて機能するもの。

限られた地域の人たちだけが占有するような閉鎖的な施設にならないように、オペレーションもPRターゲットもしっかり考えて進めてほしいなと思います。

外から見た「都市ブランディング」と中から見る「シビックプライド」の関係性は、引き続き関心領域として注視していきます。

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