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歴史・人物伝~新選組同志編③偉大なるナンバー2だった土方歳三

新選組の「鬼の副長」と恐れられ、近藤勇の盟友として最後まで支え続けてきた男が土方歳三です。土方も多摩の石田村(日野市)で農家の末っ子として生まれており、出自は武士ではありません。

剣一筋の近藤とは異なり、土方は実家が生産した薬を売り歩いたり、奉公に出たりと、世間の荒波にもまれてきました。そうした経験が、新選組での隊士管理や実務に生かされていたのだと思います。

土方は「偉大なるナンバー2」であり続け、決して自分がトップに立とうとは考えませんでした。近藤と別れた後の函館戦争での指揮ぶりを見れば、リーダーになってもおかしくない力は持っていたと考えられます。

しかし土方は「新選組のトップは近藤勇であるべき」との強い信念を持っていました。同時に近藤も、土方に隊を任せておけば安心だという絶対の信頼があったのです。二人の絆は非常に強固だったと言えます。

冷徹な実務者とのイメージがある土方ですが、和歌や俳句を詠むのが好きという風雅な一面も持っています。また、戊辰戦争直後にいち早く断髪し、洋装に変えるという先進性や合理性も兼ね備えていました。

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