西平 麻依 /まいも

共著『でも、ふりかえれば甘ったるく』リトルプレス『アイスクリームならラムレーズン』ZINE『ロマンティックはつづく/Romantic Bites.』『ドリーミングガール・ダイアリーズ』 Web https://maimo.jp 連絡先 maimonote@gmail.com
固定されたノート

Hello, 西平麻依です。

このnoteを読んでくださってありがとうございます。noteを始めた頃、スキやフォローをしてくださる数名のかたに向けて懸命に文章を書いていました。それと同じ気持ちで現在も書きつづけています。ここではライターとしての西平麻依に興味を持ってくださった方に向けて、改めて自己紹介をさせていただきたいと思います。

◆西平麻依(にしひら・まい) 岡山県岡山市生まれ。2017年1月から東京、広島、岡山でライタ

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朝の光と、スプーン一杯の

僕はきみのことが好きだ。

髪をふりみだし、寝不足の目を真っ赤にさせて、いつ買ったかわからないくたびれた部屋着すがたで、僕たちの赤ちゃんを懸命に育ててくれているきみのことが好きだ。

「いろんなことがうまく出来ない」って、きみは悩んでいるみたいだけど、なんせ結婚して十年目の、初めての赤ちゃんだ。戸惑わないはずがない。

きみは会社ではいつだってエースだった。新人の離職率ナンバーワンの部署で、最初の

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アイスコーヒー・リパブリック

夏の気配を感じると、水出しのコーヒーをつくる。今年もこの季節が巡って来たな、と思う。

氷を浮かべたアイスコーヒーをテーブルに準備して、さあ、今日のおやつはどうする。ひやりとクールな冷蔵庫の中を見渡して、なにげなく手に取ったのは、コーヒーゼリー。

ふと、思い出す。

きみに笑われた、アイスコーヒーとコーヒーゼリーをオーダーする私のこと。あるいは、紅茶のシフォンケーキとアールグレイティーをオーダー

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アリゾナの思い出/middle of nowhere

アリゾナで遭難し、ネイティブの人達に助けられたことがある。



私と友人、オーストラリア人のカップル、それから地元で生まれ育ったというサムは、ラスベガス郊外のユースホステルで知り合った。みんな人生の浅瀬で若さを持て余していたのだと思う。なんとなく意気投合して、翌日の夜明け前にはもうグランドキャニオンへ向けて出発していた。

ユースホステルにはウイスキーという名前の汚れた猫がいて、その猫にポテト

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物語を読む人にひらかれる扉

5月の窓辺は、読書をするのにうってつけだ。ミルク入り紅茶はずっと適温で、マドレーヌはしっとりと美味しい。透明な光そのものみたいなそよ風が、むき出しの腕にあたってやわらかく砕ける。街の音が一枚の被膜をかぶったようにくぐもり始めると、物語の先はもう、マーブル模様の夢にとろけている。

あまりにも天気のよいある日、古い本を本棚から引っ張り出して読みたくなった。澄み切った青空の綺麗な休日だった。どうして外

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【ZINE】ドリーミングガール・ダイアリーズ

いつまで続けられるのだろう、とふと考えることがある。

ダイアリーを書きつづけることだ。

お気に入りのお店で手帳を、毎年、色違いで買う。今年はブルーにした。
スケジュール、約束、覚え書き、メールアドレスに電話番号、秘密のパスワード、そして日記……。
私のくせのあるちいさな字が、白紙を満たしていく。そして思う。私はいま人生のどれぐらいを進み終わり、あとどれぐらい残されているのだろう、と。

このダ

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押してもらえると思ってなかった!すごく嬉しいです。
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