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合奏の整理整頓

大合奏、人数が増えれば増えるほど、合奏になると、全員が頑張ってしまった結果、ゴチャゴチャして困ることがすごく多いかも。曲リーダー・パートリーダーさんは、そういうとき、どうしていくのがいいかな。

★ 役割別に整理

理想は、「メロディ+伴奏」の二層になって聞こえること。

■ メインパート
しっかり聞こえるように、「前に出る」感じで演奏してもらう。

■ 伴奏パート
(1)メインパートの邪魔をしないように、
(2) 伴奏同士でそろえるように。
+αとして (3) メインパートを引き立てる・装飾するように。

聴くときは伴奏部分を注意して聴くといいかも。メロディに耳がいきがちで、伴奏パートを整形するのを後回しにすることが多いのですが、実はこっちの方が時間がかかるので。
(伴奏がメロディの邪魔をしない、というのは音量だけでなく、音質も関わってくる。何がベストか考えよう)

*パート内での調整は合奏前になんとかしておくのを前提として書いてます。パート内で合わなければ全体合奏も当然うまくいかないので、早めにサポートを入れるか練習メニューを組み替えてレベル上げなどを。

場面ごとに、役割とその中の優先順位が変わる

曲の中には、
・必要のある(聞こえないといけない)音
・そこまで必要の無い(聞こえなくてもいい)音

…があって、重要度が様々設定されたものが同時に存在します。

聞こえなくてもいい音はあまり頑張らない。笑
絵で言えば、メインの後ろの背景の中にも、目に留めてほしいモチーフ(建物とか花とか)があるけど、遠景はぼかしてある、そういう感じです。
あってほしいけど目立ったらだめ、みたいな役割の部分。

その見分け、プラス「目立ち度の配分」みたいなのを考える。
そこから、音質や音量の指示判断を出せるかどうかが、進行に大きく影響していくと思います。

これ、曲の中で移り変わりがあって変化がめまぐるしいので、混乱しがちかもしれないけど、考えるときはじっくりですよ。

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音源から探る

優先順位、楽譜を見ても分からないことが多いので。
音源を聴き込んで、ここのこのパートの音聞こえにくいな、と思ったら、「この部分は背景の役割なのかも」という理解をしていくといいと思います。
メロディ・メインパート、または自分の担当楽器の音ばかり聴いてしまうと、この理解の仕方ができないので、なるべく、伴奏パートを耳で探しながら、楽譜を目で追って、探りましょう。
目に見えない立体の3Dの構造を手探りで調べる感じで、聴いてもらえればいいかな。

(* この優先順位、実際には、おおまかなパート別ではなく、細々としたフレーズ単位で見る必要があることもあります注意。ワンフレーズの中にも、別の役割の音が組み合わせて入れてあることが多いです。
「メインフレーズ+伴奏(装飾)」・「伴奏+その伴奏(合いの手)」みたいなやつね。
そこの弾き分けができれば、かなりレベルが上がります。ここは上級生向け)

*  *

(音量の作り方に関連しては→「音量の幅を作る」、箏の音質の弾き分けについては →「音質を意識した音作り」 もどうぞ)

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★ 目的別に整理

構成を見る。「静」と「動」を意識

譜読みするとき、細部を見すぎると全体が見えなくなる、”木を見て森を見ず”状態になることもあるんですけど、構成の把握はしておくと楽かも。
たとえば、3部構成だと、静・静・動、とか、動・静・動、とか、色々あります。作曲者が求めていることを、理解しておきましょう。
指示するときにこの把握ができていないと、ちぐはぐなことをして、曲が迷子になってしまうことが。全部が動・動・動、みたいな。

目的をしっかり。その上で、手段を考える。

「静」と「動」のつけかた、音量以外にもいろいろあるので。
以前も書いたけど、音楽の三大要素は「リズム、ハーモニー、メロディ」ですよ。その組み合わせですよ。
使えそうなら、困ったときはいくつか試す、指示出しの「引き出し」として、忘れないように頭に置いておくといいかも。

(演出、与えるイメージを操作する関連は、別記事「テンポ、速さとイメージ」に少し書いたかも。やり過ぎないようにw)

場面に合わせて、パートの役割を調整する。
動的にするなら、リズム担当パートを少しアクセント強めにしてみるとか、メロディの抑揚を少し大きめにしてみるとか。伴奏パートをリズムに沿うようにまとめる方向で、そろえてデコボコを出すような感じとか。
静的にするなら、なめらかになるように伴奏のデコボコを削っていくとか、高音部を活かせるように低音のやわらかさをそろえたり。

いろいろありますが、曲に合わせていくのが大事。

「中間」もたまにある

子供向けのジェットコースター、乗ったことありますか。覚えてますか。
子供向けのやつって、平坦なところからゆるっと出発して、たとえば一回ちょっと下がってからグンと上がる。そこから曲がったり上がったり下がったりと、展開します。
つまり、「一回慣れさせて」+「下げてからのアゲ」、なんですね。
安全スリル体験。曲もおんなじような時があります。

曲って、突出した場面の「山・谷」の把握はしやすいのですが。
そうでもないところ、つまり上記ジェットコースターの「わざと慣れさせる」部分があることもあります。
静でも動でもない「間の部分」、なんか中途半端でよくわからない、と思ったら、そういうのかな、と思ってもいいのかな(曖昧表現)

ここの有無は曲によるし、演出はリーダーさんの判断なので、どの程度にどうするのか、は、お好みで。
(焦らす+落差のある演出、というのも、上級生ならできるかも)

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*試してうまくいったとき、うまくいかなかったとき、何が違うのか

合奏で、「うまくいった」と感じたとき、曲リーダーさんはちょっと注意しておいた方がよいです。
まぐれなのか or 何を意識したから成功したのか、という点。

次回、同じところが合わなくなってて、同じような練習を繰り返して時間を浪費してしまうことは、演奏会前の差し迫った時期、避けておきたいところですよね。
なので、うまくいったね!よかった!じゃぁ次!ではなくて、

「どこに注意した?何を意識してやった?」と、質問して、返ってきた答えをメモっておくこと。

”成功するコツ” を、メンバーが自分で意識してやれるようになれば、同じミスは繰り返さないし、いつもいい状態で同じようにできるはず。
毎年全体曲でこれけっこう多かったので、うまくいったときほど忘れないようにしたいとこ。

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(指示出しの判断の「速さ」

曲リーダーさんが大変なのは、「指示出しの時、判断をどうしていいか」。曲リーダー講習の資料では「素早く、できれば瞬時に」と書かれてと思うのですが 笑
そこ難しいよね~と思いながら作ってた 笑(初期資料作った内のひとりなのだけど)

ちなみに私は演奏しながら聴くのが苦手だったけど、「自分に余裕があれば手と一緒に耳が使える」と分かってからは、余裕作りに腐心した人間でした。(練習は楽譜半分見なくてもいいくらいまでしておけばできた。たぶん普通はそこまでしなくてもできると思う)
なので、リーダーさんは練習で先回りしておくのをオススメします。
とにかく、聴く余裕が大事。

それから、その場面はどういうふうにしたいのか、そのイメージを先に持っておく、話し合っておくの大事。
なので、パートリーダー同士での「ここどうする?」は、事前にしておくと吉。合奏前に少しまとまる。

そして細切れの合奏練習の時に、肝心なのこと、時間の節約にも、分からないときは誰かに振ろう。w
「どう思う?」って言って、みんなで考える。
これ、指示待ち人間を作らないことでもあるかもしれないですね、一年生に意見を聞いたりするのも、考えさせる上で大事。(意外と楽器経験者さんは鋭い意見を出してきたりもするので、言える子がいたら活用しようw)

もちろん、思ったことがあったら積極的に言おう。わがままでいいので。
「自分の言ってることは、客観的に見てどうなのか?」という不安があったら、曲メンバー以外の人に来てもらって聴いてもらって意見を聞きましょう。
だから、一通りのわがままを言って、あとで修正でも構わないと思う。

自分はそうしていた、という経験談ですけど、指示判断の速さに見えるのは、こういう事前の準備とこずるいやり方だったりしたので…笑

(ここね、自分に自信を持つためにも、事前準備だいじ。
私のような貧弱メンタル人間は事前準備がんばろ。w)

表現・演出、アウトプットにおける引き出しの多さは、経験によるところも大きいのだけど、普段、どれだけ意識的に色んな曲を聴いているか、にもよるかもしれません。

色んなジャンルの曲を聴くと、ジャンル分けされた ”カラー” みたいな特徴も見えてくるし。
好きなアーティストの曲も、たくさん聴いて特徴を理解してれば ”~ぽい” という言い方もできるかなと思います。

まぁ特定のジャンルをあげたりさげたりしたいわけじゃないですけど、普段聴いてるものがその人の引き出しになったりもしてるっぽいなと感じたことがあったので。w

器楽曲はやはり器楽曲の方が応用できることが多そうだなというかんじです。

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静の部分の作り込み、ベースの量の調節については、こちらの記事も参考になれば。ゴチャゴチャの整理整頓にも応用できるかも。


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