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絃の呼吸法。

絃の呼吸法。特に他の楽器と合わせるときにここ大事。(2020.06.06 修正更新)
「息を合わせる」ということはどういうことなのか。

絃も腹式呼吸しよう

当時のメモ記事によれば、この日は、「呼吸の感覚を意識するように」と、ゐ先生の指導の下、実際に箏弾きだけで腹式呼吸を練習しました。腹式、脇腹とか変なところが痛くなってツラい。

(当日のメモ記事で肝心な部分を書いていないのですけど。「フレーズのまとまり感を作る」ということ、この日にゐ先生が説明していたのは、
「メロディだけでなく伴奏側も、全体で、ワンフレーズのまとまりを意識しよう、それが合奏だよ」
ということだったかと。

よく、「各パートが平行線」「ヨーイドンでスタートするだけ」とか、言われちゃってたの、ここかな?
「メロディと伴奏が馴染まなくてバラバラの状態になってしまう」=伴奏担当がそれぞれ個人的に弾きやすい形で演奏しちゃう感じ。
そうすると、曲が曲として成立しないことになります。
そこの改善方法だったと思います)

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絃は息しなくても死なないが、フレーズが死ぬ

旧ブログより、三絃二重奏の「荒城の月」の講評後の説明について、以下加筆して引用。2015年新歓の記事より。

 三絃の二重奏ですが、この曲は元が「歌」なんですよね。
 原曲の歌う雰囲気を再現しろ、と感想メモに書いたような気がしますが、ゐ先生があとで、「絃の呼吸法」についてやってくれました。
 三絃さん別室に移動した後でいなかったけど!
 ぜひ、あとで「フレーズと呼吸の関係について、伴奏の作り方について」、箏メンバーに聞いておいて下さい。アレがなんとなくでもわかってると、だいぶ「合わせる」のがお互い楽になるから、演奏会に向けて必須の知識だと思います。


 ☆たとえば、 一面一管だと必ず箏が言われてたのが、「尺と一緒に呼吸して。」という注意。
 ブレス位置での入りのズレを防止するだけじゃなくて、「息を合わせる」というの、イコール、まとまりを合わせる、ということ。
 尺の「ここからここまでワンフレーズね!」というのを、絃が無視すると、合わないんですよ。
  だけど、伴奏がどんな音や動きをとっていたとしても、ブレスする事で、ひとまとまりの始めと収めがわずかにつく、それだけで、まとまりの合い方、馴染み方が変わってきます。

 (伴奏する時、腹式で入れて吐くの続かなかったらそこは気持ちだけでもいいと思うんですけど、とにかく、尺のブレスからブレス、フレーズの切り替わりまでは、気持ちの上でおなかの力を抜かない。一定の圧を保って、ブレスで一瞬抜いてそこでまた気持ちを入れ直す感じで、続けて行く感じ。かな。)

で、そのブレス、絃同士でもたぶん一緒で、特にこの曲の原曲が歌だから、ブレスがない=ワンフレーズのかたまり&区分け感がない、それがよけい違和感があって。歌の形を生かせれば、もっとまとまったんだと思う。

この日に言われてたの、
「絃は息しなくても死なないけど」
「フレーズが死ぬ」。

歌う、というのは、吸って吐いての大きなリズムというか波が自然につくと思うんですが。
絃がやりがちなのが、一本調子に単調に楽譜をなぞっちゃう伴奏の仕方ですね。特に同じ形の連続のとき。ここ初心者さんは仕方ないけど、上級生がしっかり指導できるように、まずは自分がやってみるのが大事かな。

伴奏こそ呼吸が大事。
絃は普段やってないからこそ呼吸を意識的にとらないと、歌ってるパートと歌ってないパートとの温度差みたいなのが必ず出ちゃう。
メロディを意識せよ、と言ってもなかなか形にしにくいので。呼吸を実際にすることで、伴奏も歌う、というのができるようになろう、ということかな。

これ、前にちょっとだけ書こうかなと思った「気持ちのブレス」ってやつでもあります。フレーズの歌い方に沿わせる方法、あと、それの切り替え方ですね。
ワンフレーズずつ大事に演奏するのと、+ 形を切り替えながら展開させていく曲の形を理解し、メロディだけでなく伴奏も形の変化を意識してやるということかと。

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余談。

ちなみに、その日のゐ先生の講義はもう少し続きがあって。

 休憩中のゐ先生の、「荒城の月」滝廉太郎作→山田耕筰アレンジの変更点とその変化効果についての講義が面白くて、あぁこういう音楽教育が受けたかったなーとまたしても。

 元は8分音符で「はる・こう・じょう・の-♪」だったのが、「はー・るー・こー・おー・じょー・おー・のー・ー♪」って、アレンジ版だと四分音符でテンポも落としてて、とか。
 半音下がるとこを全音下げにして、より和風っぽく?した、とか。
 全然イメージ違う!って一同びっくり。
 「滝廉太郎のすごさは、日本語の歌詞がそのままメロディーに乗るように曲を作った、だから「花」の楽譜は歌詞を活かすために1番から3番までフレーズを変えてあるところがあるせいで楽譜が別になっている」、とか。西洋音楽と日本語歌詞を融合させたすごい功績があって、という。(間違って覚えてたら指摘してね…;;)
 うぉぉぉ滝廉太郎すげぇぇ ってなりましたよ。
 系統だった知識を持つ音楽の先生ってやっぱすげぇぇ ってもなりました。知らなかったことを知るって面白いねぇ。
 やっぱね、生の言葉で語られるって、本やネットで知識をつなぎ合わせて知るよりも何倍も、深く深く入ってくるなって思います。素晴らしいことだよ。

えぇ、私、ゐ先生の生徒になりたいと思いました…笑

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そんなことより、そうそう、呼吸法。

メロディの形を伴奏も理解しよう。

そのひとつの方法として、絃方も呼吸法を知っておくと、尺さんに限らず、パートごとでも、まとまりが合わせやすくてよいので、覚えてて欲しいな。
吸って吐く呼吸まで一緒にするのは無理でも、絶対気持ちのブレスは同じようにやってほしい。なので、ブレス位置を楽譜上へ必ずチェック。

…という記事でした。おわり。

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