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「やりたいこと」と「できること」を組み合わせて、柔軟に自分らしく「働く」を作り出す【修了生インタビュー】

保育士資格を活かして託児を行う「小さな託児 komori~コモリ~」や、友人とユニットを組み、1歳の子どもから食べられる食事を提供する「putri putra 〜プトリプトラ〜」を運営する髙橋 貴惠さん。ほかにもベビーシッターなど「子ども」をキーワードに家族みんなで楽しめる事業を複数実現されています。
たくさんの「働く」を組み合わせて、意欲的に活動されている姿が印象的な髙橋さん。「MyWorkわたしのしごとプロジェクト」を通して、事業に対するマインドの変化もあったそうです。髙橋さんが、複数の事業をどのような思いや働き方で展開されていくのか、詳しくご紹介します。

「子ども」をテーマに、カタチになってきたMyWork

__髙橋さんのMyWorkはどのようなことですか?

一つのことにとらわれずに「いくつかの生業をもつ」というスタイルが、私らしく働くことだと感じています。やりたいこと、できることを組み合わせて、その時の状況に合わせて、働き方を柔軟に変えたいと思っています。

ずっと、保育士として働いてきたので、「子ども」につながるということが私のベースになっています。子どもたちが楽しいと感じて、喜んでもらえたら。それによってご家族も安心や喜びを感じられて、困っているところに手が届くような事業にしたいと思っています。

__現在は、どのような活動をされていますか?

メインの活動はイベントに出店し食事を提供することです。私はイベントに出かけるのが好きなのですが、いざイベントに行ってみると、小さい子どもが食べられるシンプルなご飯が少ないと感じていました。なので、子どもを連れてイベントに行くとなると、ご飯を準備していかなければいけないことが多くて。

そこで友人と一緒に、調味料や無農薬の地元野菜などの食材にこだわって、安心して食べられる食事の提供を開始しました。子どもたちや一緒にイベントに来ているご家族にも、おいしいご飯を届けたいと思って活動しています。

また、イベント託児も行っています。イベントに来られたご家族だけでなく、子連れで出店される子育て世代の方にも利用していただいています。

普段は保育士としても働いているので、イベントへの出店や託児など無理のない範囲で取り組んでいます。

MyWorkを通してさらにステップアップ

__「MyWorkわたしのしごとプロジェクト」に参加された理由を教えてください

当初は、「事業をこれからどのように進めていこうかな?」という思いがありました。プロジェクトを通して、アイデアをもらいながら、いい方向を見つけられるといいなと思い参加しました。

そして、同じように起業をしたいという方たちとの仲間づくりもできたらという思いもありました。プロジェクトに参加して新しく出会った人たちと、一緒にイベントができたらいいなと考えていたんです。

昨年、自身でイベントを主催したことがあったのですが、「集客の方法」や「魅力の伝え方」「行ってみたいと思ってもらうにはどうしたらいいのか」など自分の中に課題が見つかっていました。

イベントの企画・運営には、考えないといけないことがたくさんあります。これまでは一人で考えていたのですが、第三者からのアドバイスも受けながら一緒に考え、勉強したいという思いがあったことも参加した動機の一つです。

__「MyWorkわたしの仕事プロジェクト」に参加してみてどうでしたか?

メンターの佐々木 よしみさん(プロジェクトの企画運営を担う「合同会社cocoto」と「一般社団法人スペースソラ」を運営)と藤吉 航介さん(NPO法人bankup)とお話しできたことがとても大きかったですね。頭の中でふわっとしてたことに対して、アドバイスをいただいて客観的にもなれて、言葉に出すことの重要性を感じました。また、講座では自分の思いを書き出す機会も多く、改めて自分を見つめ直すことができました。

イベントの運営側を勉強したいという思いを持っていたので、MyWorkの受講生が出店する「my マルシェ」では、イベントの企画や運営サイドを希望しました。私は出店せず、完全に裏方として携わる経験をさせてもらいました。

また受講生とのつながりができたこともよかったですね。受講生からの紹介で、自分の事業に興味をもってくださる方と出会えたんです。プロジェクトに参加していなければ出会えていなかった巡り合わせなので、こういう場での仲間づくりの大切さを実感しました。

自分のことを紹介するのは得意ではなかったけれど、言葉にして発信することで助けてくれる人や、つないでくれる人がいるんだなということを体感しました。

__たくさんの学びや出会いがあったのですね。「MyWorkわたしの仕事プロジェクト」で特に印象に残ってる講座はありますか?

私は感覚的に動いてしまうところがあるんですが、現実的な部分である「お金の巡りや資金のこと」など、講座で学べることがいっぱいありました。

その中の「マーケティング講座」で、講師の髙林 努さん(株式会社 ダブルノット 代表取締役)から「起業って何なんだろう?」というお話があったんです。起業というと、大きなものを立ち上げる、資金もかかって実現するにはかなり勇気がいるというようなイメージを持っていました。

でも、起業以外にも、副業や社内起業、転職など働き方にはいろいろな形があることがわかって。「いろいろなことをいくつかやってもいいんだ」「一つ一つは小さいことかもしれないけれど、今の私のような形でもいいんだ」というふうに思えてホッとしました。

これまで、自分の「やりたいこと」を仕事にするのが夢だったけど、髙林さんから「ライスワークとして自分のスキルを生かすことも起業には必要だよ」と聞いて腑に落ちました。
やりたいことだけにこだわらずに、「やれること」を考えながら仕事を作り出すのもいいんだ、これで良かったんだとしっくりきて。どの仕事も人のためや自分のためになってるんだなということが明確になりました。

これまでのつながりを大切に、仲間と一緒に仕事を広げる

__今後の夢や目標はどんなことですか?

「何かをはじめてみたいけど困っている人」の、きっかけ作りができたらと思っています。

私の飲食の事業も、「何から始めたらいいの?どういうふうに進めたらいい?」と、知識も情報もないところからスタートしました。そんなときに、「紹介してあげるよ」と声をかけてくださる方がいたり、イベントにも呼んでくださる方がいたり。周りの方にたくさんサポートしてもらったんです。

同じように子育て中のお母さんなど、やりたいことや起業してみたいことはあるけど、「どうしていいかわからない」という方はたくさんいると思うんです。今度は私が、困っている人をフォローできるような存在になれたらいいな、恩を返して循環させることができたらいいなと思っています。

__「恩を循環させる」とても素敵ですね。現在されている仕事や事業は今後どのように進めていきたいですか?

そうですね。保育士としては、柔軟な働き方を体現したいという思いがあります。保育士という仕事はやりがいもたくさんあるけど、大変なことも多い仕事なんですよね。資格はあるけど途中でやめた方も多いはず……。保育士という資格を生かして、保育園以外でも働ける場があると素敵だなと考えています。

また、ベビーシッターやイベント託児をする仲間を作りたいとも思っていて。実は、ベビーシッターの事業をやめようかなと考えたこともありました。一人でやっていると、自分が動けないときがあると必要としてくれる方をお断りしないといけなくなる。でも、周りに仲間がいれば心強いなと。

新たな人とのつながりもできています。今は、ゆっくりと仲間づくりを続けて、みんなで仕事を作り出したいと思っています。

そして、現在マルシェなどに出店している「putri putra プトリプトラ~1歳から一緒に食べれるベジごはん~」の活動では、無農薬や地元のお野菜、手作り麹調味料やその他の調味料も大切にしながらご飯作りをしています。体と心が満足するご飯をイベント先でも楽しめるよう、この活動を引き続き広げていくことも目標の一つです。

__最後に、髙橋さんが大切にしていることを教えてください。

いろいろな人のおかげで、やりたいことを見つけ、会社などの組織ではないところでも、こうして働くことができている。周りにいてくれる人たちには、本当に感謝しています。

そして、どうしても「ないもの」に目が向きやすいけれど、「できていること、あるものに目を向ける」ということを常々意識しています。いつもできるわけじゃないんですけどね。

これからも、応援してくれる人、声をかけてくれる人、家族への感謝を忘れないようにしていきたいです。

一つのことにこだわらずに柔軟に、いろいろな事業に挑戦するとても前向きな髙橋さん。これまでのご縁を大切にしながら、自分のやりたいこと、できることを広げていかれる姿はキラキラしていました。

MyWorkにも意欲的に参加され多くのことを学ばれています。そして、新たなつながりも築いていらっしゃるところに、髙橋さんの素敵な人柄が感じられました。髙橋さんのあたたかな取り組みに、元気づけられる人の姿が目に見えるようでした。

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