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誠実に働くことを大切に。誰もが幸せを共有できるお菓子を届けたい【修了生インタビュー】

小麦粉や卵、乳製品、白砂糖を使用しないお菓子を提供する「LUCA -bake &- ルカ ベイク アンド」をスタートしたYさん。アレルギー体質の方や、グルテンフリー・カゼインフリー・ビーガンなどのライフスタイルを大切にする方など、その場にいるみんなが同じものを食べて「幸せ」と感じるお菓子を届けたいとお話しされます。

事業展開をする上で、分からないことや知らないことが多くどうやって先に進んで良いか悩んでいたYさんを、何より前へ突き進めてくれたのはお子さんの存在でした。「子どもたちに頑張っている姿を見せたい」と参加した「MyWorkわたしの仕事プロジェクト」。穏やかだけれど熱い思いが溢れるYさんに、事業に込めた思いやMyWorkに参加してさらに広がった夢についてお話しいただきました。

原点は、アレルギーを持つ子どもたちがお菓子を食べたときに見せてくれた笑顔

__Yさんが考えているMyWork、形にしたい事業は何ですか

小麦粉や卵、乳製品、白砂糖を使わないお菓子を作って販売するお店を開くことです。今は焼き菓子をメインに販売し、軌道に乗ったらフルーツタルトや豆乳ベースのクリームを使ったショートケーキなど生菓子も作る予定です。

小麦粉・卵・乳製品の3種類を使わずお菓子を作るのは本当に難しく、失敗の連続......。なるべく添加物も使わず、体に良いもので作りたいので試行錯誤を続けています。でも、自分が作ったものを食べて喜んでもらえることが嬉しくて、それが原動力になっているんです。

また「安心しておいしいものを食べてもらいたい」という思いが一番にあるので、材料を探す手間やコストはかかりますけど、なるべく有機や無農薬の材料を使いたいと思っています。

事業を始めたのは「アレルギーをお持ちの方でも食べられるように」という思いから。今はそれに加えて、グルテンフリー・カゼインフリーの生活をしている方やビーガンの方など、どんな方でもパッと手に取れるお菓子を提供したいと考えています。

__店名の『LUCA -bake &- ルカ ベイク アンド』にはどのような意味がありますか?

「LUCA」には「光をもたらすもの」という意味合いがあって、アレルギー体質の方など食べ物を選ぶ時に困っている方の光になれたらという思いを込めています。

アレルギーを持つ子どもさんのお母さんから「アレルギーのある人は食と命が直結しているから、食を選ばないといけない。安心してみんなと同じものを食べることが難しい」と聞いてました。

そこで、小麦粉・卵・乳製品を使わずシフォンケーキに似たお菓子を作って、アレルギーのあるお子さんに食べてもらったことがありました。すると、その子は「こんなフワフワのおいしいものがあるんだ!」と喜んでくれたそうで、お母さんもその姿を見て、「とても嬉しかった」と話してくれました。そんな時に「作って良かった」と心から感じることができました。

アレルギーがあってもなくても、みんなが同じお菓子を食べて、「おいしいね、嬉しいね」という思いを共有できるようなお店にしたいと思っているんです。

MyWorkは、素敵な受講生やメンターが集まる場所

__「MyWorkわたしの仕事プロジェクト」に応募した経緯を教えてください

アレルギーのある方でも食べられるお菓子をいろいろと試作して、うまくできあがったり失敗したり試行錯誤している中、プロジェクトの話を耳にしました。友だちが「こういうのがあるよ。今のあなたにぴったりなんじゃない?」と教えてくれたんです。

初めてプロジェクトの説明を読んだ時は、仕事している人のキャリアアップのための講座というイメージだったので、「私なんて受からないだろう」と諦める気持ちも......。

でも、その時ふと思ったのが、子どもに「がんばれ、がんばれ」とよく言っているけど「じゃあ、自分は何をがんばっているのかな?」ということ。「自分ももっとがんばりたい」「子どもにがんばっているところを見せたい」「胸を張れる親でありたい」と考えるようになりました。

そこで「このプロジェクトにかけてみたい、もし受講できれば何か変われるんじゃないか」と応募してみることにしたんです。

__「MyWorkわたしの仕事プロジェクト」に参加してみてどうでしたか?

すごく素敵なプロジェクトで、なかでも人との出会いに恵まれました。「MyWorkわたしの仕事プロジェクト」を運営する佐々木 よしみさん(「合同会社 cocoto」代表)というメンターに出会えたことは、とても大きいですね。

そして、参加している受講生も自分の仕事に対して熱い思いを持っている人たちでした。みなさんの話を尊敬しながら聞くことがよくあって「みんなもがんばっている。私も絶対にがんばりたい」と励みになりました。

これまでは、自分一人でやっていたので、行動できていない部分もありました。でも今は、「お菓子屋さんを形にしよう」と動き出す準備をしています。

__印象に残っている講座や内容を教えてください

自分一人で起業しようとすると、何をすればいいのかもわからないし、「まあ、いいか」と後回しにしてしまうことも。講座があることで、知らなかったことに取り組めて本当に勉強になり、自分と向き合うこともできました。

学んだことの一つが、SNSの力の大事さ。実はSNSが苦手で、機械をちょっと触るとやりたいことと全く違うことになってしまうというタイプなんです......。

でも、私が目指しているのは華々しく目立つタイプのお店でないこともあって、事業を進める上でSNSが欠かせないと気づきました。佐々木さんに相談した時も、「SNSは大事だよ」「自分の理想のお店のSNSを見て参考にするといいよ」と教えてもらったので、今はいろいろなSNSを意識して見るようになりました。

そして「自分のやりたいを見つける・言葉にする講座」での、中江 康人さん(AOI TYO Holdings株式会社 代表取締役 グループCEO )のお話が印象に残っています。「すごい」と感じる経営者も努力を継続されているんだということがわかりました。「誠実に生きることが大事」とおっしゃったことも「本当にそうだな」と心に響きました。

中江さんや佐々木さんが何度も口にされていた「誠実さ」。やはり、それに尽きるなと事業を進めながら実感しています。

MyWorkで広がった夢。「誰もが安心して食べられるお菓子を提供したい」

__プロジェクトに参加して、変わったと感じることは何ですか?

「体に良くて、安心安全なものを作りたい」という思いは元から持っていたのですが、MyWorkに参加したことで、ビーガンやグルテンフリーの方のお菓子へのニーズもあることに気がつきました。そこから、だれもが一緒に楽しめる垣根のないお菓子を作りたいという思いが芽生えました。

「アレルギーのある方がおいしく食べられるお菓子を作る」という発想から、「みんなが同じものを食べられるほうが、アレルギーのある方たちも含めてみんなが幸せになれる」そんなお菓子を提供したいという思いに変化していったんです。

いつかは「アレルギー対応」という言葉がなくなればいいなというのが壮大な夢です。「アレルギー対応のお菓子屋さん」「アレルギー対応のお菓子を探さなきゃ」ではなくて、「どれを買っても安心して食べられる、どんな方にも喜んでもらえるお菓子屋さん」になれたらいいなと思います。

__今後の目標や夢を教えてください

MyWorkのことや事業のことを友人に話すと「すごくいいね」と言ってもらえて励みになっています。そして、子どもたちも応援してくれているんです。自分でデザインして家を作っていくゲームで「お母さんのお店」を作ってくれたり、「こうしてみたら?」「こうしたらできるよ」と助言してくれたり。子どもの反応が新鮮で嬉しくて、もっと頑張ろうという気持ちになっています。

そこで、今は少しでも時間ができたらお店のことを考え、試作を重ねています。時間を無駄にすることもなくなり、前向きに行動するようになりました。一方で、くらしと事業との両立を考えていて、今のところ大きなお店ではなく、自分でできる規模のお店をやっていこうと思っています。

本当に必要としてくださる方にお菓子を届けたい。そのため「続けていくこと」に大きな意味があると思っています。アレルギーのある方も含め誰もが垣根なく安心して、スッとお菓子を手にとることができる世の中になることを目指して、自分ができることを誠実に続けていきたいですね。

「誠実という言葉が響いた」「誠実さは大事。心がけていきたい」と話すYさん。アレルギーのあるお子さんとそのお母さん(ご友人)のためにお菓子を作り始め、人が喜んでくれることを原動力にして前へと進む姿に、Yさんからたくさんの誠実さを感じました。
「食べ物の垣根をなくしたい」「誰かの力になりたい」と話すYさんのお菓子で、笑顔になる人がきっと増えることでしょう。


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