まんぼう

茫洋で凡庸、放蕩して放浪

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廃墟が好きな理由

「人は2度死ぬ」とよく言われる。 1度目は肉体の死、2度目は忘れられるという死。 もしそうならば、廃墟の多くは2度目の死を迎えている最中だ。 「人は2度死ぬ」。この言説は往々にしてポジティブな意味に使われがちである。彼もしくは彼女は肉体の死を迎えたわけだが、私たちが忘れなければ心の中で生き続けられる、といった具合に。 それが本当だとして、人類が誕生してから2度目の死を迎えていない人間は果たしてどのくらい居るのだろう。 人口に膾炙する英雄譚は、もしくは非道な王の物語は、私たち

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