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シリーズ累計2900万部を売り上げた小説「三体」のNETFLIX版を見た衝撃

NetflixでSF小説「三体」(全世界でシリーズ累計2900万部を売り上げたエンタメ小説)のドラマ化作品を見た。もう、頭がクラクラするほどの衝撃だった。

主人公の葉文潔は、天体物理学者。親を殺された上に軍に協力させられ、利用されていく絶望感。そんな彼女が下した決断が、地球外生命体に助けを求めること。正気の沙汰とは思えないが、どうしようもないほど世界に絶望したら、こうなるのかも。

でも考えてみてほしい。常識の殻に閉じこもって、現状を変えられるであろうか?捜査官の息子の言葉は突き刺さった。「この世界が現実だって言いたいの?だったら興味ないよ」。それは単なる若者の反抗ではなく、私たちが無批判に受け入れている「現実」そのものへの懐疑だ。実にそれをうまく表現している。

音楽も最高だった。人智を超えた何かを感じさせる、不協和音のような旋律。それがまた、物語にマッチしている。未知の存在への畏怖と憧憬。まるで新しいサイバーパンクの世界観を、音で表現してるようだった。

この物語が問うてるのは、自分たち人間の限界だと思う。科学の負の側面。世界の不条理。でもそれを直視して、なおかつ抗い続ける意志。常識を疑い、未知に挑む勇気。それこそが、変革への第一歩だとおもう。

「三体」は、そんなサイバーパンクの精神を見事に描き切った作品だと思う。もし、この世界に絶望しかけたら、思い出してほしい。常識を疑う勇気を。未知なる可能性への希求を。自分たちには、まだ希望があるはずだ。

最後に予告編に使われている音楽は
あまりのすばらしさに鳥肌がたった。ぜひ聞いてほしい。

予告編 RADIOHEADのEverything in its Right Placeのカバー曲

サウンドトラック Nanofiber - Ramin Djawadi

ナノファイバーを作った科学者は軍の殺戮の道具に利用されてしまうことに…

小説と比較すると今回の作品はとても尺が足りないと賛否両論、尺が足りないってどんな最高なものが織り込まれているのだろうか!


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