【自分の部屋がほしい問題】との和解(仮)

自分の部屋がほしい。

食事や家事をするために一度片付けなくても次に何かを再開できるようになりたい。
適度に狭くて落ち着く自分の部屋がほしい。

中学1年生が終わる頃、わたしは初めて自分の部屋を手に入れた。
それまで妹と共用の子ども部屋だった。

それを機に勉強机を買ってもらった。
真っ白で棚の位置を変えられて、沢山本が入る勉強机。

数年前にわたしは実家を出た。そして気づけば妹がわたしの部屋だった場所を使っている。わたしの机は妹の机として現役で活躍している。
かつてわたしの本棚だった場所はわたしが並べたことのない分野の本が並んでいる。


正直あれ以上の選択はないと思っているので今でも恋しいし、もう一度選べると言われても同じものを選択すると思う。


わたしの部屋は4.5畳くらいだった。クローゼットに布団を四つ折り(!)にして片付けていた。

布団を敷いたらもう机と洋服箪笥で部屋がギチギチになってしまう。床に物の置き場が無いので机の下にとりあえず押し込んだりしていた。布団を片付けなければ机の椅子に座ることもできないので朝起きたらまず布団を片付けるところから始まった。

あとは制服のスカートを毎晩寝押ししていたのもこの部屋だ。

妙に落ち着く部屋だった。
好きなバンドのメンバーが作ったスピーカー、コルクボードにお土産物のキーホルダー(大学時代に何個もオーストラリア土産にコアラのキーホルダーをもらった)やら美術館で買ったポストカード、友人からの絵葉書を飾った。

箪笥を背もたれに足を伸ばして座れば足の裏が壁についてしまう狭い部屋が秘密基地みたいで大好きだった。

実家を出て最初に1LDKの部屋で夫と暮らし始めた。

わたしの部屋はなくなってしまった。

そしてコロナ禍になり、家で過ごすことが多くなって非日常が欲しいと思ったのでハンモックを購入した。

窓際にちょっとしたスペースがあってハンモックにピッタリだった。(引っ越しのときに壁紙を傷付けていたことが発覚したけど)

すごく良いように表現すると旅館の机と椅子があるくつろぎスペースみたいなイメージ。

ハンモックで昼寝をしたり本を読んだりするのは楽しかった。非日常なので仕事を忘れて(家の端の方なので都合好く家事も忘れて)のんびり気分転換ができる良いスペースだった。


引っ越しのタイミングで置く場所がないことが発覚してお気に入りのハンモックは泣く泣く処分した。

置く場所があるならハンモックを買ったほうがいい。


新しい家には書斎がある。
夫が在宅勤務なのでほぼ専用だといっていいと思う。

この部屋のことを【夫の部屋】と呼ぶと「あくまで書斎だから自分の部屋ではない」と2年半くらい主張され続けた。

(仕事用とはいえ)実質自分の部屋があることに変わり無いのに認めないのはフェアじゃないと思っている。

最近1回くらい自分の部屋だと認めたような気がする。


いまわたしの部屋はない。

ハンモックに代わる自分の居場所が欲しくて折り畳み式のロッキングチェアを買った。金曜の夜に本を読んでいると値落ちしてしまう程度には居心地が良くて気に入っている。

でも目が覚めてもそこはリビングのど真ん中で自分の部屋じゃない。あと身体がバキバキになる。ちゃんと布団で寝た方がいい。

半分物置、半分洗濯物干し用になっている部屋がある。エアコンがないのでいかんせんくつろぐには難しい。

年明けから冬にかけて、昔からの夢だった自宅に喫茶店のような部屋を作る計画を少し実行した。

とりあえず満足のいくまで遣りきったけれど、季節が変わると求めるものも変わる。

冬は寒ければ着ればいいけど、夏は脱ぐには限界がある。

エアコン設置について夫と協議した結果、前向きな回答をもらった。嬉しい。

でもいまの時期からエアコン設置したいひとはごまんといるだろうと思うので今年の夏は動き出さないで、夏の終わりか秋頃に動き出そうと思う。

職場の先輩からおすすめされた「電車に乗ったけど本当に仕事が嫌になった日は午前中休んでスタバでのんびりしてみると案外ストレス発散になる」という話を、ちょっと真似してみた。

午前中、まだ空いているスタバの窓際席でぼんやりカフェミストを飲みながらの読書は、(久しぶりに開放されたな…)と感じる時間だった。

これにより【自室がなくてもカフェで良いのでは?】という仮説ができた。

そこで先日、午後休でカフェに行って読書をしてみたら、時間帯によって(あるいはお店によって)混んでいたり、おしゃべりが気になってしまったりすることがわかった。

もちろんカフェでの過ごし方は自由なのでわたしが居心地よく過ごせるところを探すしかない。

いまのところの最適解は午前中のスタバ。

ワンモアコーヒーでカフェミストをテイクアウトして職場に向かうと午後頑張れる。

頑張った結果、思ったよりも残業してしまい野生のフレックス制度を錬成してしまった。それは違う…

というわけで、【自分の部屋が欲しい問題】への2023夏時点では『季節を選んでクーラーを設置すること』『時間を選んでカフェで過ごすこと』の2つが打開策になったので和解(仮)の記事を書いてみた。


またなにか進展があったら記録しようと思う。

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