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闘う人を見てまたしても詩人モードになった日(2023年7月8日、東京女子プロレスを観戦して思ったこと)



ビッグマッチ

 東京女子プロレスを観ると幸せな気持ちになる。
 とは言え、プロレスの勝敗はあり、喜んだり切なくなったりはする。
 手放しで幸せ充実な瞬間も、悔しくてほろ苦い思いもある。
 だからこそ、夢だけではない現実感もあって、心がより揺さぶられるのだろう。

 この日は外部からの参戦レスラーも多いビッグマッチ。
 可愛い女の子たちの試合あり、妖艶な魅力とハイテンションな熱量のぶつかり合いあり、耽美にしてタフな試合あり、どの試合も見応えたっぷりだった。

 セミファイナルはインターナショナル・プリンセス選手権試合。王者辰巳リカ選手に、愛野ユキ選手が挑戦した。
 推し選手の挑戦となれば、応援にも熱が入る。ユキ選手がベルトを巻くところを見たい! 

 結果は、王者の防衛となったけれど、ユキ選手の情熱溢れる闘いぶりは凄まじかった。
 ユキ選手がこのベルトを獲るのに、何が足りないと言うのか……リングを後にするユキ選手を見送っていたら、何が足りないのかわからないけど叶わない時ってあるよな、と不意に思った。
 届かない悔しさ悲しさでその瞬間はいっぱいで、後になってからふわっと叶って、足りなかった何かに気づくみたいなことあるよな、と。
 今すぐにはわからない、もどかしい時間は辛いけど……そんなことまで思って泣きそうになった。

詩人再び

 届きそうで届かなかったこのベルトが水色(空色)なのが象徴的だなぁと思ったら、詩人モード発動(ベルトは私を詩人にするものなのか??)。

【空色のベルト】
あと一歩、あと一手、何が足りないと言うのだろう。
届きそうで届かなかった、そのベルトは空の色をしている。

そのベルトは境界を越えた闘いの場で掲げられる。
国境や経歴を越えて闘う人を、ずっと見守ってきた。
境界線のない空のように。
いつでもそこにある空のように。
届きそうで届かない空のように。
いつでもそこにあるから、再び手を伸ばしたなら届きそうな、空のように。

届きそうで届かない、そんな思い込みの境界を越えたなら。
その手はきっと、空に届く。

さて

 さて、次はどんな試合を観られるかな。

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