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とても素直に闘う人を見た日(2023年4月1日、ガンバレ☆女子プロレスを観戦して思ったこと)

 ガンバレ☆女子プロレスが始動する、気になる他団体の選手も出る、と聞いて足を運んだら、想像以上に客席とリングが近い会場でわくわくソワソワしながら試合開始の時を待った。

 まずは5分間のエキシビションマッチ。リアラ練習生から春日萌花選手がギブアップを奪い、決着がつく。
 が。

「あと1分あります」

 リングアナの言葉に、観客も試合当事者もレフェリーも面食らう。こんな状況、なかなか見られないだろう。 後で友人に指摘されたのだが、確かに公式発表は「5分エキシビションマッチ」であって、「5分間1本勝負」とは明記されていない。実は「5分間耐久勝負」であること、それをリング上の3人が理解していなかったのか、知らされていなかったのかもしれない、と。

 なるほどなぁ。深いなぁ。
 また一つプロレスの面白さを知った試合だった。

 続いては、我闘雲舞提供試合30分1本勝負。
 入場からリング外縁を3周は全力疾走する小石川チエ選手。「Too Much Energy」というコールにものすごく納得した。
 対するは、帯広さやか選手。パワーファイターの気配を漂わせる堂々とした入場と、観客を見渡す優しい笑顔のギャップが印象的だった。

 セミファイナルは、タッグマッチ30分1本勝負、まなせあみ&春日萌花 vs 小橋マリカ&エチカ・ミヤビ。
 動画で見て気になっていた小橋マリカ選手。可愛い! 「Japanese gal queen」というコールがまたハマっていて、可愛い!
 マリカ選手より頭2つ分は背が高いエチカ選手が見せる圧倒的なパワーと、コーナーから「マリカさん!」とさん付けで声を張る奥ゆかしさのギャップも素敵。
 そしてエキシビションマッチにも登場した春日萌花選手のカッコいいこと……!! 綺麗でカッコいいお姉さんが闘う姿に見惚れてしまう。場外で春日選手がマリカ選手を押さえるタッグならではの攻防も見応えがあった。
 が。

 この試合が実質デビュー戦の、まなせあみ選手のインパクトもすさまじかった。

 ペットボトルのお茶を手に持ったまま入場しちゃうお茶目さなど序の口。
 エチカ選手とぶつかって「痛いー!」、気迫に押されて「怖いー! やだー!」と素直にもほどがある感情表現に、観客も「がんばれ!」「負けるな!」微笑みとともに見守りながら応援している。
 素直すぎる本音ダダもれファイトの末、まなせあみ選手が勝利。「お姉ちゃーん!」とまなせゆうな選手に泣きながら勝利を報告した。
 その後、控え室に戻ってからの歓喜の叫びが客席へダダもれで、笑いが広がったのも印象深い。

 メインイベントはシングルマッチ30分1本勝負、YuuRI vs 長谷川美子。
 コスチュームの印象から、YuuRI選手は薔薇、長谷川選手は百合か水仙のイメージが浮かぶ。そんな2人がぶつかり合う試合を見ていると、この日を待ちに待った選手たちの思いが伝わってくるような気がした。
 途中、ちょくちょくコスチュームの胸元を気にする素振りを見せたYuuRI選手と、終盤、長谷川選手が丸め込みを畳み掛けた姿も忘れがたい試合だった。

 どの試合も濃くて、それぞれにプロレスの面白さを見せてくれて、とにかく楽しい。そんな記憶になった。

 さて、次はどんな試合を観られるかな。


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