映画「ジュラシック・パーク」

 AmazonのPrime・videoであのスティーブン・スピルバーグ監督の代表作「ジュラシック・パーク(シリーズ第1作)」を見ました。
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 最近、ティラノサウルスの世界での総個体数についてのニュースがあり、恐竜について色々と考えていると、いつの間にかこの映画にたどり着き、見始めていました!(笑)子供の頃に見たことがあったので大体のストーリーや印象的なシーンはかなり覚えていましたし、当時は緊張するシーンにハラハラしながら純粋にこの映画を楽しんでいたことを思い出しました。しかし、この映画を大人になってから見ると、次のような違った観点から楽しむことができました。


①生物学やバイオテクノロジーの観点
・遺伝子(DNA、塩基配列)について
・クローン技術(琥珀中の蚊に含まれる恐竜の血液からクローンの作製)      ・遺伝子編集技術(恐竜のDNA損傷部分はカエルの遺伝子を導入)
・雌雄の産み分け(ジュラシックパークでは雌のクローンのみを作製)
・雌雄性転換(メスだけの環境では性転換が生じる生物がいる)
・進化論(鳥は恐竜から進化)

 ジュラシック・パークでは、上のような生物学やバイオテクノロジーに関する内容がふんだんに盛り込まれていて、大人でも勉強になります。私が高校で生物を教えていた時も教材として利用していました。


②様々な恐竜の形態や生態の紹介
・肉食→ティラノサウルス(T-REX)、ヴェロキラプトル、ディロフォサウルス
・草食→ブラキオサウルス、トリケラトプス、パラサウロロフス

 シリーズ1作目では上記のような恐竜が登場し、その形態や生態が説明されていおり、恐竜好きにはたまらない映画であることは間違いありません。(ただし当時の最新の研究を参考にCG映像などがつくられていますが、現在考えられている知見とは差異もあるそうです。)


③生命倫理の観点
・自然界で長い時間をかけて形成されてきた生態系に、人工的に作製した恐竜や植物のクローンを放つことが本当に良いことなのか。
・ことの重大さを知らずに、科学技術をやみくもに利用すれば、後戻りできない危機的な状況になるのではないか。

 ジュラシック・パークでは全編を通して、恐竜のクローン作製に必ずしも肯定的でなく、むしろ上記のような生命倫理の観点から懐疑的な描かれ方がされています。科学技術の進歩が進んだ現代において、それを正しく使用する人間の心が問われているような気がします。


最後に私が一番お気に入りのシーンを紹介します!
それは、ジュラシック・パークを命からがらヘリで脱出した時に、窓から鳥が飛んでいる様子をグラント博士が眺めているラストシーンです。
長い年月をかけて、恐竜から進化した鳥が自然界の中で悠々と飛んでいる様子に、自然の素晴らしさや生命の偉大さに浸ることができます。



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