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2019年3月の記事一覧

『財閥の歴史』から紐解く財閥とアメリカの富豪の共通点

『財閥って調べてみるよおもしろいよ』とラジオで耳にし、『財閥の歴史』という本を読んでみました。 そもそも、多くの方にとって通過儀礼である就活で、商社や財閥を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。 自分の場合、商社自体に興味が薄かったことも大きく、三菱・住友・三井の差は全くわかっていなかったのですが、その出自を読み解くことでDNAを覗き見ることができ、彼らの違いが読み解けてきました。 また、大きく飛躍する企業とそうでなかった企業の差が、歴史軸から読み解けるという

チキンラーメン作り手の情熱。安藤百福の人生

現在NHKの朝ドラ『まんぷく』でスポットライトが当たっている安藤百福という方がいます。 数々のカップラーメンを出している日清食品の創業者で、47歳でチキンラーメンを発明したというすごいお方(2007年に、96歳で亡くなられたそう。つい最近までまだ実在されていたということにも驚きです)。 そんな安藤さんの著書、『魔法のラーメン発明物語 私の履歴書』を読み、作り手の情熱を垣間見ました。 食に目覚める原体験紆余曲折を経て、無実ながら40日以上も幽閉されて絶食となった経験や、戦

"普通の圧力"を表現しきった小説『コンビニ人間』

『コンビニ人間』は、2016年に芥川龍之介賞を受賞した作品です。 意外にも芥川龍之介賞といった受賞作品を読んだのは初めてだったのですが、垣間見える抽象化された現代社会、独特な切り抜き方、見事に射抜く表現など、圧巻でした。 また、『社会を俯瞰して見ながら、そこにいてしか感じられないであろう、孤独?のような感覚をどう感じ取ったのだろう..』という感想だったのですが、 読了後に調べてみると、作者の村田さん自身、三島由紀夫賞を取るほどの作家でありながら、週3回コンビニで働かれて

1冊の本を読んで、美術館の熱が再燃した話

漫画『ブルーピリオド』や美大出身の友人の影響で、美術鑑賞が好きになったわけですが、改めて色々書籍を読み直す中で『いちばんやさしい美術鑑賞』に出会い、今まで見えていなかった部分に日が当てられたような感覚がありました。 最近少し美術館から足が遠のいていたのですが、この本に出会い、美術館に足を運びたい欲が大きくなっています(さっそく皇居にある『三の丸尚蔵館』に行ってきます) 『いちばんやさしい美術鑑賞』について古今東西の著名な作品を取り上げながら、各作品の時代背景や作者について